とだ*やすこの「いまここ@島本」

暮らしの豊かさ最優先!
ひとが主役のまちづくり!

大阪府島本町議会議員
とだ*やすこの活動報告

コミュニティをデザインする!

2011年10月17日 | もっと文化を!そして歴史を!

「NPO法人再生塾・持続可能なまちと交通をめざして」のアドバンスドコースに今年も参加しています。公共交通の専門的知識もなく、パワーポイントも使えないわたしは、正直かなり背伸びしての参加でした。が、実は住民=公共交通利用者にもっとも近い存在。

今年は長岡京市を調査対象に、チームで「歴史・交通・誇り 調和のトライアングル」というタイトルをつけ、政策提案の手法を学んでいます。今年はまだ2年目ですが、自分自身の成長もさることながら、人的ネットワークの広がりが議員の調査研究活動に生きてきました。

「地域の課題を解決する鍵は地域に眠っている」として、「地域の歴史」(=ストーリー)を掘り起こし、住んでいる人が誇りを感じられる、住み続けたいと考える町を創造する「コミュニティデザイン」をめざしています。

過日、奈良の春日大社を訪れ、檜皮葺の屋根の葺き替え作業を拝見してきました。式年造替の一般公開です。ヘルメットをかぶって、工事現場で、神職の方の説明を聞きながら、目の前に広がる大屋根の曲線美に触れました。感動。

終了後、水無瀬神宮のある島本町から来たことを告げると、神職の方がさらりと「水無瀬神宮さんはご親戚です」「ご親交がおありですよ」というお返事が・・・この場合のご親戚とは教科書に載っている「藤原家」。う~ん、と唸ってしまいました。

水無瀬神宮、後水尾上皇ゆかりの茶室「灯心亭」も、まもなく修復の時期を迎えているはずです。こちらは、式年造替とは呼べないと思いますが、建築技術の継承という見地から、宮大工さんの技を次世代へ実地に伝えるために重要な作業であり、単なる修復と位置付けることができない貴重な伝承事業といえます。まさに文化です。

式年造替に注目したのは、NOP再生塾の理事・土井勉先生の、あるシンポジウムでのコメントが大ヒント!になりました。建物の外観がそのまま生かされ、美しい街並み、景観を形成しているヨーロッパが話題になっているとき、「実は日本には、伊勢神宮のように作っては壊し、繰り返して、その技術を継承しているといえないでしょうか」と、さりげなくつぶやき、まとめられたのです。これだ!と思いました。

以来、灯心亭の修復作業に注目し、後水尾天皇について1冊、本をゆるゆると読んでいます。自分が日本史を知らないということが、よくわかります。後鳥羽上皇の水無瀬神宮、楠公父子子別れの桜井ノ駅跡。島本町が日本史における「政権交代」の舞台に登場した人物ゆかりの地であることが、徐々に興味深くわかってきました。

まもなく水無瀬神宮で、水無瀬駒ゆかりの「中将棋公開対局」が開かれます。解説は、昨年の対局者であった神崎健二七段。このブログにコメントを寄せてくださったりもして非常に驚きました。また、歴史文化資料館で水無瀬駒に関する講演をしてくださった熊澤良尊氏が、自ら解説用の大盤を作成してくださっています。

日本初、手作りの中将棋大盤を使った、神崎七段によるアナログ解説。非常に面白いことになりそう。是非、お出かけください。水無瀬駒、中将棋、灯心亭・・・町の宝物をストーリーでつなげていくコミュニティデザイン。地域を元気にする宝物は、まだまだ眠っています。これらを活かしての、賞味期限のない地域活性化をめざします。


画像は、9月のフィールドワーク「にそと工事館」で撮影
高架下に阪急新駅ができ、来年3月で移転する大学跡地に開校する
立命館中・高校の生徒が通います
大学の前は工場。民から民への売買が続いています