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大阪府島本町議会議員
とだ*やすこの活動報告

「水無瀬駒」のこと

2010年10月08日 | もっと文化を!そして歴史を!
島本町指定文化財第1号「水無瀬駒」は、水無瀬神宮の宮司を務める水無瀬家に約400年間伝わる将棋の駒。安土桃山時代の公家で能筆家として知られた水無瀬兼成(1514年~1602年)の作で、高級材である黄楊(つげ)を用い、作者と制作年が特定できる最古の将棋駒といわれています。

水無瀬家は、かつて四代にわたって将棋の駒銘を書き、「駒の銘は水無瀬家の筆を以って宝とす」といわれました。「水無瀬駒」は水無瀬家で作られた将棋駒の総称です。中でも兼成は特に有名で、89歳で亡くなるまでの間に天皇や公家、大名などの依頼により700組を超える将棋駒を作ったそうです。

水無瀬駒の字体は、現代の将棋駒の文字の手本となっており、「水無瀬」という書体が今でも使われています。また、関連資料として併せて文化財指定した「象戯圖(しょうぎず)」は、同じく水無瀬兼成の書いたもので、6種の将棋の初期配置、表裏の文字、駒の進め方などが図面で示され、この時代の将棋の指し方を具体的に示す資料としても大変貴重なものです。

兼成没後に記されたという『将ギ馬日記』によると、譲渡先は、徳川家、豊臣家(関白秀次・秀頼・淀・羽柴秀勝)、天皇、僧侶など多岐にわたっています。駒に劣らず重要な歴史的「覚書」が現存していることが水無瀬駒の価値を高めています。

画像は、水無瀬神宮 薬師門
9月21日「ふるさと島本案内ボランティアの会」にて
第6回養成講座受講生による実習案内で町を歩きました