一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

G.W.九州旅行2015・3

2015-05-17 01:03:01 | 旅行記・G.W.編
何と、2両の乗客ほとんどすべてが、そのまま私の後ろについたのだ。彼らは関門橋を見ることなく、折り返して帰るらしい。
私は鉄道ファンだからわざわざ乗るが、彼らはたぶん、九州鉄道記念館駅を往復するだけだ。そして彼らすべてが鉄道好きとは思われない。これで600円を払って満足なのだろうか。
それはともかく、この人数では座れない可能性も出てきたが、何とか座ることができた。
定刻の17時、発車。潮風号は私が歩いてきた道の脇をゴトゴト走る。ガイドの女性が何人か乗っているが、道行く人に手を振り、愛想がいい。
17時03分、ノーフォーク広場に着くと、多少の乗客に混じって、さっきの駅員さんも乗った。
潮風号はのんびりしていて、絶妙の乗り心地。17時10分、記念館駅に着き、束の間の鉄道トリップは終わった。
ちょっと小腹が空いたので、とある食堂に入る。焼そばを注文したが、失敗したかもしれない。
門司港では泊まれないので、17時57分の列車で小倉に戻る。きょうの宿はネットカフェにするしかないが、まずは晩飯だ。
駅前のアーケード街をぶらぶらすると、松屋の牛丼が、290円である。東京では値上げをして300円台後半のはずだが、ここは旧料金で頑張っている。ちょっと入りたい気もするが、さすがに躊躇する。
「天ぷら定食580円」の看板があったので、そこに入ってみる。地下にあり、先に注文をしておカネを払う形だ。私は看板商品の「天ぷら定食」を注文する。私の旅でこのメニューは珍しい。
店内はカウンターのみだが、かなり客が入っていた。店は家族経営のようで、ひ孫までいそうなオバチャンが、慣れた手つきで天ぷらを揚げている。
出てきたそれは、揚げたてで美味かった。欲をいえば、もう少しネタが大きければよかったが、580円では文句は言えない。
表に出てぶらぶらすると、成人映画専門の映画館があった。私が学生時代に貧乏旅行をしたときは、塒といえば夜行列車か無人駅、それかオールナイトの映画館だった。この手の映画館も利用したが、隣にコソッときた変質者にナニを握られたりして、けっこうなスリルを味わうこともある。
今回は2本立てで入館料1,200円だったが、熟考のすえパス。しかしその向こうに、今度はストリップ小屋があった。こちらも大いにそそられるが、入ったらオワリだ。ギリギリで我慢する。
きょうの宿は、メディアカフェポパイ北小倉店とした。何てことはない、昼に訪れた漫画ミュージアムのあったビルの1階にある。
入店は19時04分。12時間ナイトパックが最大滞在時間なので、明朝7時には店を出なければならないが、宿の確保を優先させた。

翌3日(日・祝)。前夜はシャワーを予約したが何人か待っていて、深夜の2時に店員が呼びに来たときは、すっかり眠りに入っていた。疲れていれば、どこでも眠れるのだ。でもシャワーを浴びてさっぱりした。
午前6時半ごろ、チェックアウト。料金は、駅前でもらった割引券が利いて、1,600円。インターネットが使えてテレビも見られ、ドリンク飲み放題、マンガ読み放題は、激安といえる。
表へ出ると、しとしと雨が降っていた。旅行に雨は覚悟しているが、とりわけ博多どんたくの期間は雨が多く、3、4日のどちらかは雨に祟られる。
きょうの行動は全然決めていない。どうせ1日雨だろうから、「旅名人きっぷ」を買って、九州内の列車に乗るのもいい。あるいは広島へ行き、フラワーフェスティバルを見るか。
しかしスマホで広島の天気を確認すると、降雨確率が70%だった。こりゃあダメだと広島行きは諦めた。
あてもなく列車に乗るのもバカバカしいので、志賀島(しかのしま)に行くことにする。
06時57分の快速に乗る。企画切符はきょうも買わず、ふつうに目的地までの切符(1,470円)を買った。
香椎には定刻を5分遅れの07時57分に着いた。13分の待ち合わせで香椎線に乗り換える。車内はほどよい混み具合だが、大半の乗客は08時27分、海の中道で降りた。この路線の愛称はズバリ「海の中道線」である。
次の西戸崎(さいとざき)が終点だ。当然ここで降りる。改札は、何と無人である。いまや無人駅は珍しくないが、終着駅のそれは珍しい。
改札口の手前には、磁気カード読み取り機が立っている。私は切符を買ったので集札箱に切符を入れるが、この方式だとキセルができてしまう。JR九州は性善説を採っているということだ。
西戸崎から志賀島までは、まだ距離がある。バスに乗りたいが、適当な便がない。雨はやや激しさを増してきて、待合室で時間をつぶす。
しかしいつまでいてもしょうがないので、志賀島方面まで歩くことにする。するとバス停があり、こちらは志賀島方面へ行くバスの便がそこそこあった。区域が変わるとバスの本数が変わる例はままある。
私は次のバスが来るまで、先のバス停に進む。これでバス料金が1メーター安くなる場合があり、ボーッと待っているより健康的である。
藤棚バス停に、定刻を4分遅れてバスが来た。運転手は女性だった。
しばらく走ると、砂州が見えてきた。これが志賀島に通じるハイライトで、北東に玄界灘、南西に博多湾が見える。まるで海の上を走っているようで、できれば徒歩で行きたいところだ。
志賀島バス停には、09時07分に着いた。バス代は200円。ちなみに駅前から乗れていたら、280円だった。
志賀島は周囲10数キロの小島だが、志賀島を有名にしたのは、いまから約230年前、この島から金印が出土されたことだ。これは教科書にも載ったので、記憶している人も多いと思う。
といっても歴史に疎い私には感心のないことで、今回は島の反対側にある休暇村の温泉に入るのが目的である。
島の入口に志賀海神社がある。お参りをしたのち御朱印をいただこうとしたら、これからお祓いがあり、したためる人がいないということで、断られた。これは初めてのケースである。
そのまま島の中央を突っ切っても休暇村には着きそうだが、私は島の外周を反時計周りに歩く。
相変わらず小雨が降っているが、風も強い。ゆるやかにカーブはしているはずだが、右に見える島は全然角度を変えない。
海は鉛色で、とても写真を撮る気はしない。もっとも日本の海は、この鉛色が世界共通の認識らしい。
途中、鯉のぼりが何匹も泳いでいた。この時期に旅行するとどこかで見られる風景だが、いかにも日本らしくて、雅な気持ちになる。

1時間半ほどぶらぶら歩いて、休暇村に着いた。温泉施設は11時からということで、しばし待つ。
金印温泉は入泉料600円で、このくらいの支払いはしょうがない。お湯はさらさらとしており、冷えた体があったまった。
休暇村にはレストランがあったが、私が出せる上限金額を越えていたので、パス。しかしバスで戻ろうにも時間が中途半端で、私は時計の左半分を歩くことにした。
帰りはアップダウンが激しかったが、それが一段落すると、海岸べりに出た。海鮮モノを食べさせてくれる店があったが、料理の値段が掲示されてなかったので、見送る。
金印が出土された公園を通ったが、このあとの昼食を考えると、寄る時間がない。
志賀島小学校の前に食堂があったので、入る。と、中が満席だったのでウンザリした。
(つづく)
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