一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

熊坂先生、お疲れ様でした

2015-05-08 00:16:51 | 男性棋士
7日の竜王戦6組、熊坂学五段と石井健太郎四段の一戦は、石井四段の勝ち。これで熊坂五段は全棋戦の対局を終了、引退となった。
私はボーナスゲームのタイトル戦番勝負にはほとんど興味がなく、注目するのは、フリークラス棋士の対局である。熊坂五段はデビュー後いきなり2連発で降級点を取り、そのころから注目の存在ではあった。
それがフリークラス10年目の昨年、勝ち星を重ねて大躍進。まさにフリークラスを脱出せんという勢いで、本当に熊坂五段の対局には興奮した。
引き合いに出して申し訳ないが、現在のタイトル戦では、中盤まで前例をなぞり、ようやっと新手が出現したと思ったら、実は他人から聞いたものだった…という笑い話?があるくらいである。どちらの将棋が面白いかは、言うまでもない。念のため言うと、もちろん前者である。
とにかく今回ほど、順位戦の恐ろしさを再認識したことはなかった。他棋戦でそこそこ頑張っても、順位戦で悪い成績を取れば、それが引退に繋がってしまう。順位戦以外で年度15勝して引退など、前代未聞である。こんな恐ろしいシステムはほかにあるまい。
読売新聞の竜王戦も頑張っているが、やはり将棋は順位戦が本場所なんだとつくづく思った。
熊坂五段の引退により、私は将棋界(将棋ではない)に対して興味を失いつつある。対森内俊之竜王(当時)戦のような興奮をもう味わえないと思うと、気が抜けちまった気分だ。もう、誰がタイトルを獲ろうが、優勝しようが、昇降級しようが、本当にどうでもよくなった。

熊坂先生、13年の現役生活、お疲れ様でした。熱い戦いを、ありがとうございました。
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