一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

G.W.九州旅行2015・2

2015-05-16 15:26:45 | 旅行記・G.W.編
ビル内に入るが全体的にナンパな感じで、秋葉原界隈を彷彿とさせる。4階の「北九州市漫画ミュージアム」に行くまでに「まんだらけ」や「アニメイト」などの店舗があり、ついつい寄り道をしてしまう。
しかし北九州市漫画ミュージアムは、表から見る限り単行本は充棟ではあるものの、マンガ家の資料を集めているという感じではなかった。私の興味はこれであって、マンガを読むならネットカフェで事足りる。入場料が400円かかることもあり、今回はパスすることにした。

本日もう一カ所訪れたいのは、門司…正確には門司港である。門司港界隈は古い建物が多く、昨今は門司港レトロとして有名である。そこに行こうと思う。
九州に来ると、連続する3日間、九州内のバスすべてに乗れる「SUN Qパス」か、述べ3日間、九州内すべての普通列車に乗れる「旅名人の九州満喫きっぷ」を利用するが、今回はすでに博多の近くに来ているし、どちらを使っていいものか判断が付かない。きょうはとりあえず、個別におカネを出すことにする。
駅の券売機でSuicaに2,000円をチャージし、そのまま改札を抜けた。九州地方でもSuicaが使えるとは、便利な世の中になったものだ。
小倉発14時29分の普通列車に乗る。門司で右に逸れ、14時42分、門司港駅に着いた。
門司港は九州のドン詰まりなので、ここが始発駅であり終着駅でもある。列車が櫛形に停まるさまは圧巻で、ターミナル駅の雰囲気が色濃く出ている。
構内左手の先が、なだらかな傾斜になっている。これが関門連絡船の乗り口だった。国鉄時代の貴重な遺構である。
また門司港駅は日本で五指に入る名駅舎で、鉄道ファンなら一度は訪れたい聖地である。だが、駅舎は現在、大規模な改修工事中だった。
駅向こうにある観光案内所でパンフレットをもらい、関門海峡ライブ館に入る。福岡県の主な港にライブカメラが設置されていて、船舶の動きを生で見ることができる。スタッフ氏は船員OBのようで、話もおもしろかった。
その向かいにある旧門司三井倶楽部は、鴉色の外壁がシックな宿泊施設だ。2階は有料だが、庭と1階は無料である。室内も大正レトロな佇まいであった。
その隣の煉瓦の建物は旧大阪商船だ。中はいろいろな小物を売っていて、わたせせいぞうのギャラリーもある。作品集は見応え十分だが、ここで買ったら荷物になる。
すぐ目の前は小さな湾になっており、遊覧船乗り場があった。並びにある海峡プラザは、土産物屋が軒を連ねている。ゴールデン・ウイークの真っ只中であり、ものすごい人出だ。門司は焼きカレーが有名らしいが、まだ食欲はわかない。
その先、レトロ中央広場では、バナナのたたき売りをやっていた。バナナのたたき売りは門司発祥らしい。
国際友好記念図書館も煉瓦造りの瀟洒な佇まいだ。袴姿の女性が4人もいるが、彼女らが地元の人とは思われない。あの袴はどこかでレンタルしているのではあるまいか。
その後方に聳えるは、黒川紀章デザインによる高層マンションだ。その31階が門司港レトロ展望室になっているが、料金が300円というのが気になる。熟考したが、こちらもパスして先を急ぐ。
旧門司税関に入る。1階の税関コーナーでは、クスリの押収品が陳列されている。悪人どもはいろいろなグッズにクスリをしのばせ、涙ぐましい?カムフラージュだ。

室内中央にはイベントの準備がなされている。俳優・榎木孝明の画集が売られており、そのトークショーがあるらしいのだが、それがあす3日だ。拝聴したかったが、タイミングが悪かったと諦めるよりない。
ひととおり門司の建物は堪能した。九州鉄道記念館にもお邪魔したかったが、やはりその時間がなく、今回はパスせざるを得ない。そもそも小倉と門司港観光を1日で済まそうとしたのが欲張りだった。
私は海沿いを歩き、関門トンネルに向かった。
その途中で鉄路と合流する。これは貨物列車の遺構だろうか。むかし門司を訪れた時、このルートを逆に歩いたことがあるが、そのときは廃線だった気がする。
しかし現在は柵が張り巡らされ、現役の趣がある。フト見ると、カメラを提げた旅行客が何かを待っているふうだ。そのままぶらぶら歩くと、後ろから汽笛が聞こえてきた。
?? そして、2両編成のトロッコ列車ガタゴトと通り過ぎて行った。これは…?
パンフレットを改めて見ると、北九州銀行レトロライン「潮風号」の表記があり、九州鉄道記念館の近くから発着していた。さっきの彼は、これを撮りたかったのか!
さらに歩くと、ノーフォーク広場駅なる簡易駅があり、何と駅員?さんがいた。
「これは一般の人も乗れるんですか」
「乗れます」
「そうか…。私、関門トンネルに行くんだけど、時間的に間に合うかなあ」
「門司方面への最終は17時03分ですね」
「乗れたら乗ります」
けっこうな距離を歩いて、関門橋のたもとに着いた。関門橋は、長さ1,068メートル、高さ141メートル。私が好きな橋のひとつでる。関門海峡ライブ館のスタッフ氏は、関門のいちばん狭い所は500メートル程度と言っていた。それがどの辺だかハッキリしないが、本州がすぐ向こうに見える。そして意外に知られていないが、九州と本州は、(容易に)歩いて渡れる。すなわち地下道を通れるのだ。
きょうの宿泊地はまだ決まっていない。下関に抜けて、もし宿があればそこに泊まり、あすは広島フラワーフェスティバルを見ようか…とも思うが、スマホを繰ると、門司、下関ともホテルは満室だった。「5,000円以下」で検索しているのがいけないのかもしれない。
関門トンネルの地下に降りる。ここから下関・壇之浦までは約780メートル。自転車、原付は20円だが、歩行者は無料だ。この「無料」という響きには無上の喜びがある。ぜひとも往復したいが、さっきの「潮風号」にも食指が動く。もしこれに乗るなら、本州行きは諦めなければならない。
さんざん迷ったすえ、私は踵を返し、地上に戻った。
そのままノーフォーク広場駅に戻ってもいいが、鉄路はあの先をトンネルに入り、関門橋の近くに終点「関門海峡めかり駅」があるみたいである。
「関門海峡めかり駅」の出発時間が分からぬが、16時55分ごろに着ければ大丈夫だ。
早足で歩くと、広大な敷地に、留め置かれている機関車が見えてきた。これがめかり駅だ。ときに16時42分で、余裕で着いたようだ。
最終は17時ちょうどだった。何人か客とおぼしき人はいたが、これなら余裕で座れる。私は窓口で切符を買う。九州鉄道記念館駅まで300円なら、安いというべきだろう。
下り列車が来た。それをカメラに収め、この人数なら並ぶまでもないのだが、一応ロープの内側に入る。
列車が到着して、大勢の客が降りた。次の瞬間、私の予期しない出来事が起こった。
(つづく)
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