3週間から4週間ほど前になる。
中吊りは昔から、仕事のせいでよく見ているが、
めずらしく引っかかるコピーがあった。
「冬こそ、華麗なる貧乏でいこう」と、
「これが30代のリアルです」
のふたつ。
こうして書き出してみると、まあまあだなと思う節も
なくはないが。
雑誌は“Domani・ドマーニ”。
調べてみた。
オ ト ナ
「これが30代の“リアル”です!」 来年1月号
「冬こそ、“華麗なる貧乏”でいこう!」 12月号
「私の中には、おやじとオンナが住んでいる…!」 11月号
「あなたはまだ、日本女性の本当の
“かっこいい”を知らない!」 10月号
「いつも心に『寅さん』を!」 9月号
「35歳・モテ期説は本当だった!?」 ちょっと前
なかなかでしょう。
思いませんか。
“ドマーニ”は、女性30代がターゲットのようで、
35歳をキーにしているようだ。
“ドマーニ世代”なる言葉もあるようで、独身の女性
30代ということだろう。
「いつも心に『寅さん』を!」は、物議を醸したようで、
面白い指摘がネットに、いろいろあった。
今月号のDomaniの中吊りを見たときから、ザワザワザワザワ......胸が
騒ぎました。特集は、「ニッポンの夏、オンナの夏―いつも心に『寅さん』
を!」。あちゃー、もう読むこちら側が恥ずかしくて、見られませんでした。
確信犯的なイタズラ心って、本当にタチが悪いんですよ。
その分野は「an・an」や、読者ヌードの「美STORY」の役目だから任せて
おけばいいもの、「Domani」はそこに喰い込みたいらしい......。
「そもそも『寅カジ』ってこういうこと!」というページでは、
一瞬にして終焉を迎えた「OJIカジ」ブーム(オヤジ的なダサカワファッ
ション)をDomaniに持ってくるにあたり、求心力のある言葉/世界観が
ほしかったんだろうな~。
「寅さん的」って言えば何でも許されると思ったら、大間違いですよ。
寅さん不在の「寅さん」企画。
「寅さん」と付けたことで、Domani自身が首を絞めているように思えて
なりません。
などと、過激な言葉で否定的なのだが、よく読んでいくと
そうでもない。
Domaniが脱コンサバを意図するあまりに、それがトップダウンすぎました。
キャッチや言葉の遊び方、女の欲望の表し方としては「美STORY」などを
擁する光文社や、「婦人公論」(中央公論新社)が先陣をきっていますが、
光文社はそれぞれの編集部が読者モデル組織を持っていますし、婦人公論も
読者手記という核弾頭を持っています。
Domaniも読者組織を持っているんでしょうが、そこから意見や企画を吸い
上げているように思えないのです。だから、いっつも特集の言葉だけが
上滑りしているような気が......。
でもこれが個性だと認められればDomaniがこのジャンルを独占できそう
ですけどね。
(小島かほり)
と納まっている。
小島かほりさんも30代なのかしらん。
それは、いいとしてなかなか戦略も手が込んできたんです
かね。
ちょい前の“おやじギャル”などとは、全く深度がちがう。
しかし、「寅カジ」はないでしょう。
寅さんはメンタルな問題・生き方であります。
それから、モデルに起用されている元ミス・なんとかが
どうもですな。
元ミス・なんとかさんという人種には“リアル”がない。
女性編集長が2、3日前テレビでコメントしていました。
ガンバッテ頂戴。