いいしらせのグッドニュース[パート・Ⅱ]

グッドなテーマを、グッド・テイストでお伝えします。

「ジャーナリズムに戻ることはないね」レイオフされた記者がつぶやく。

2009-01-16 02:47:57 | Weblog



 ソファーに深く座り込んだジェイソン・ロバーズ、きつく遠くを
見つめている。隣に浅く座っているのはロバート・レッドフォード、
グラスには濃いお酒。しばし無言でいる。ダスティ・フォフマンが
グラスを3つ持って歩いてくる。周りに大きな声で笑いかけて、グ
ラスを持ち直す。フェイ・ダナウェイが振り向く。エドモンド・オ
ブライエンがグラスを大きく上げる。

 11月初め、ロサンゼルス郊外に、十数人の地元ジャーナリスト
が集まった。今回の金融危機で突然レイオフに直面したロサンゼル
ス・タイムズ紙の記者や編集者を励まし、別れを惜しむための“送
別会”だった。 レイオフされたのは、長年にわたって編集に従事し
たベテランが中心。交わされる言葉のはしばしに、突然言い渡され
た解雇に対する戸惑いと悔しさがにじんだ。

同紙を傘下に持つトリビューン社は昨年、シカゴの不動産王サム・
ゼル氏に買収された。参加者からは「経営陣は新聞ビジネスを理解
していない」など辛辣な意見も聞かれたが、結局のところ、現在の
苦境をもたらしたのは「インターネットの影響に尽きる」との分析
がほとんどだった。

これは産経新聞2008年11月18日付けのロサンゼルス=松尾理也氏の
記事である。メディア変化の最前線のワン・シーンだ。

 金融危機表面化以降、米活字メディアが軒並みレイオフの嵐にさ
らされている。新聞業界では次々にレイオフが明らかになっている。
新聞だけではない。週刊誌タイムやスポーツ・イラストレーテッ
ドなどを発行するタイム社は100人に上る自発的退職者を募集。
タイム社発行の雑誌として自らもレイオフに無縁ではないフォーチ
ュン誌は、「活字メディアが死に絶えることはない」と強調しつつ
も、「今起きていることは、鉄道の旅がジェット機による空の旅に
置き換わったような変化だ」と論評している。

 「レイオフされた後、多くはPR会社など報道以外の分野に去っ
ていく。ジャーナリストとしての職場そのものが縮小しており、同
業他社に移るという選択肢はほとんどない」。 インターネットに押
されるここ数年の流れに急激な景気低迷が重なった形で、将来の状
況好転につながる材料がなかなか見つからないだけに、去っていく
記者や編集者からは「もうジャーナリズムの世界に戻ることはない
だろう」との悲観的な声も多く聞かれる。

 と続く。派遣村との現実的なイメージ落差がありすぎだろう。
インターネット上にこのシーンを載せるのはジョークにもなってい
ないか。