AKB48の旅

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「すでに超えています。」

2015年11月04日 | AKB
秋元康のトーク
http://7gogo.jp/akimoto-yasushi/8507

すでに超えています。

指原さんについては既に書き尽くしたと思うので、これにてQ.E.D.でも良いんだけど、師匠の秋元氏との比較という視点で、繰り返しになるけどあらためて書いてみる。

指原さんが秋元氏に明らかに勝ってるのは、ご自身がアイドルとして通用するルックスを持っていること。その上、抜きんでたスキルで語り、アイドル声で歌えること。

これは圧倒的なアドヴァンテージで、自身が作り出した作品の中に自らが出演できるという、ある種メタ構造にして、全体と部分の同一化という「無限」を幻のように出現させ得ることになる。事実、HKTのコンサートにて、不完全ではあるけどそれは実現されてた。

一方で、秋元氏が今なお指原氏に勝ってると考えられるのは、言わずもがなの人脈と金脈、そして何より圧倒的な経験値、それも数多くの失敗体験だろうと思う。人は失敗からしか学べないわけで、こればっかりは秋元氏に一日の長があると言わざるを得ない。

そして肝心のクリエーターとしての才能だけど、どうだろう。生まれ持ったルックスと経験という名の長幼の序は、互いにそれぞれが決して超えられないもののはず。であればこそ、この秋元氏による「すでに越えています」という表明は、正にこのクリエーターとしての才能を指してることになる。

指原さんは弱冠22歳。知的能力がピークを迎えるのはまだまだ先のこと。これに対して秋元氏は57歳。常に新しさを、旬を求め続ける分野においては、ピークアウトしてると考えても間違いないところ。そんな自覚も、これまでの秋元氏の発言の端々に滲み出てたように思う。

弟子が自分を超えて行く時が、理想的な引き時でもあるんだろうけど、大人の事情を考えてみるだけでも、まあ無理かな。それともこんなところでも予定調和を壊せるのか。