AKB48の旅

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DOCUMENTARY of AKB48 The time has come ディレクターズカット版

2014年11月09日 | AKB
ハリウッド映画なんかでも、通常公開版と比べ、ディレクターズカット版はたいていは外れになるんだけど、驚くべきことにというか、特典ディスクに収録されたDOCUMENTARY of AKB48 The time has comeのディレクターズカット版は、当たりも当たり、大当たりと断言したい。ファンならば迷わず、こっちを入手すべし。

本編ディスク収録の公開版と直接比較をして見たわけじゃないし、というか本編ディスク、まだ見てないし、実際に映画館で見てから4ヶ月も経っていて、記憶が当てにならないのは言うまでもない。けれどもディレクターズカット版の方が「濃い」内容になってることだけは、たぶん勘違いとかではなく、見終わって素直に納得される感じというか。

通常版の尺が2時間に対して、ディレクターズカット版2時間47分と、実に47分も長い。けれどもぱっと見、どこが追加されたのか、何が「増量」されたのかが、意外なくらいに分からない。たぶん、後半の宮澤さんとSKEのくだりと前田さんとの絡み、そして第5回選抜総選挙絡みと、その時点での前田さんの指原さん評あたりが、たぶん「純増」だと思うけど、それ以外の「増量」は、各エピソードのディテールの掘り下げに費やされてるように思う。

これは映画館で見た直後にも書いたことだけど、「ドキュメンタリー」という範疇にこだわるのであれば、本作はダメダメだと思うけど、AKBファンが見る「AKB物語」という枠組みであれば傑作と評させていただいた。ディレクターズカット版では、その「AKB物語」の濃度がさらに増してると感じた。メンバーの関係性により踏み込んでおり、より身近なものに感じられる内容になってる。

あくまでもファン目線でだけど、それだけ濃密なハイコンテクストな内容になってるんで、当然の如くそれだけ重くなる。正直、2時間47分を連続して見続けられない、長すぎると感じる。実際、何回か休み休み見ることになった。

けれどもそれはそれで決して悪いことではない。一本の映画の完成度という評価基準では、そこもダメダメということになるかも知れないけど、ファンが見たいものを掘り下げて見せてくれてるという意味では、神編集とも言える。

確認したわけではないけど、たぶん公開版から削られたシーンとかはないと思う。とすれば、一般論として巷間語られるように、もともとはこのディレクターズカット版が先に作られて、そこから2時間というリミットに収まるように添削されたのかもしれない。

とか考えながら、付随のブックレットを見たら、高橋栄樹監督のインタビューが載ってて、ディレクターズカット版は「再構成」したと書かれてた。泣く泣く削ったシーンを追加したみたいなのはあったろうけど、それ以上に監督の思い入れ、思いの丈を素直に形にした、そういうふうに受け取って良いんだろうと思う。