幻の詩集 『あまたのおろち』 by 紫源二

幻の現在詩人 紫源二 の リアルタイム・ネット・ポエトリー

私は自分の身体をコントロールできているのだろか?

2022-08-10 22:47:00 | Weblog

私は自分の身体をコントロールできているのだろか?


それとも、自分の身体に閉じ込められて、がんじがらめに拘束されているだけなのだろうか?

オリンピック選手のように身体を使えなくてもいい

ただ、重力から解放されたいだけだ

私にとって地球の重力は重すぎて身体が動かせない

身体が動かないと想像していることと私が分裂を始める

イマジネーションの空を自由に飛んでいる鳥は

私よりもはるかに進化している

私の身体は重たい鉛の塊

指先一つ自由に動かすことができない

少しだけ微笑むだけの頬の筋肉ひとつ

動かせない

ほんの少しでも

微笑むことさえできたなら

でも微笑む理由など

どこにもないのだけれど

見えるものがすべて醜く

接するものがすべて悪意に満ちているとき

少しだけ

苦笑したくもなるのだが

それでも

筋肉が引きつって動かなかったら

それこそ

絶望というものではないか

空を飛ぶ鳥は

まるで神のようだ

翼を持つ天使

それに比べれば

肉という鉛に覆われた私は

堕天使ですらない

ただの

アリ地獄に吸い込まれていく

絶望

唯一

希望があるとしたら

残された時間の最後の瞬間

一瞬の夢の中に

この重力の世界では

けっして起こり得ない物語りを想像して

それに浸るだけ


私は私の創作した夢を見ている

それが私の人生

私の夢は私の作品

それは誰とも共有できない


私の身体は

客観的に存在している

私の口が話す言葉が私のものだと誤解されている

でもそれは私とはなんの関係もない

鉛の塊の人形が

勝手に言葉を自動生成しているだけにすぎない

本当の私とは無関係に

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




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