僕は詩人だから
フィクションの中に生きている
言葉で詩を書く必要はもうない
生きている一瞬一瞬が奇跡的だ
とても奇妙でもある
生と死が
醜く絡み合って
性が
意地らしくねじれ合っている
何人もの夢の電波が
干渉し合っている
その中で僕がピックアップした現実は
僕にしかわからない
物語
奇想天外なエンドレスストーリー
登場人物にはその断片が分かるだろう
でもほんの断片でしかない
僕の経験している詩の章句は
僕だけの公理で必然的に繋がっている
でもその必然は
客観的なものではない
だから
誰にも説明できない
説明できたら
僕が生きる必要はないだろう
一瞬先は闇
ストーリーは急に展開する
それは自分にも分からない
だから詩を書く必要はもうないだろう
書く暇などない
直感は書き留める前に
猛スピードで過ぎ去ってしまう
それを追いかけていたら
次の瞬間を逃してしまう
だから気をつけて目を見開いていよう
こんなストーリーは
まるで
極彩色の幻影
滅多に見られるものじゃないから