ふと気になって調べた字です。
お経の中で「性戒」(ショウカイ)という
言葉が出てきました。
「性」という字も調べてみると、
セイ、ショウと発音し、さがの意味
生まれながらの心のはたらき
という意味です。
古代の人は、
人間は生まれながらに
心のハタラキを統一的に
支配する性があると考えた
ようです。
字の使い方としては、
「性分」ショウブン、生まれつき
そして、
男性女性の区別のように
仏教的には
性戒ショウカイ、僧俗にかかわらず
犯すと罪になる戒め。殺生邪淫など。
また、弘法大師も
「性霊集」ショウリョウシュウ、という
十巻の書を書いておられます。
正式には、
「遍照発揮性霊集」と
ヘンショウハッキショウリョウシュウ
古い時代は「性」という字も
人間の魂に関する
内面的な言葉として
使われてきたようです。
ところが、最近では
「生と性の問題」とか
どうも、セックスに関する
ような言葉として使われているのは
なんとも悲しいかぎりです。
本来の「性」という意味が全く
影を潜めてしまっています。
という私も、
「性戒」という言葉が気になって
調べたのですから、
私自身も誤解して
受け取っていたのです。
言葉一つでもあだや疎かにはできません。