喜多院法興寺

住職のひとりごと

北朝鮮世襲3代目の金正恩のお披露目も完了

2012-04-17 06:25:46 | Weblog
4月16日付 よみうり寸評
 {15日、北朝鮮は金(キム)日成(イルソン)主席生誕100年を迎えた。同じ100年前のこの日は北大西洋で豪華客船タイタニック号が沈没した日でもある◆日本ではその年の7月30日に明治天皇がご逝去、年号が明治から大正に変わった。100年という歳月の流れを思いつつ、北朝鮮が今後どう動くか考えた◆この日、金主席生誕記念の軍事パレードなど盛大な慶祝行事とともに、世襲3代目の金正恩(キムジョンウン)第1書記は5日間にわたる自身の権力継承のお披露目も完了した。3代目は容貌、髪形、声などが父よりも祖父似だ◆閲兵式で演説したが、北の最高指導者の肉声が聞けたのは20年ぶりのこと。父・正日(ジョンイル)総書記の演説は「英雄的朝鮮人民軍将兵らに栄光あれ」とわずか5秒だった◆これに対し3代目は20分。演説スタイルは父とは変わったが、内容は「ひたすら領袖(祖父)式、将軍(父)式で革命偉業を完成させる」。先軍政治は変わるまい◆「人民がベルトを締め付けない(飢えない)ようにする」とも言うが原稿棒読みに不安も大きい。}

4月17日付 編集手帳(読売新聞
{「百人一首」と聞いて、おばけの名前だと思った子供がいたという。国語学者の金田一春彦さんが『ことばの博物誌』(文芸春秋)に書いている。〈いかにも、胴体が百あって首が一つだけではおばけに違いない〉と◆どこかの子供の想像力が生み出したおばけにたとえれば、かの国は「何人一首」だろう。落ち着かぬ様子に、原稿の棒読み――演説をした29歳の若者が国家を統率しているとは思えない◆北朝鮮の最高指導者たる“首”は 金正恩 ( キムジョンウン ) 第1書記であっても、首の下には、首の言うことに必ずしも従わぬ党や軍の“体”がついているように見えた◆拉致事件を解決するには首を相手の「対話」よりも、体全体に響く「圧力」こそがいっそう強く求められるのかも知れない◆「百人一首」にある崇徳院の歌が浮かぶ。〈瀬を早み岩にせかるる滝川のわれても末に 逢 ( あ ) はむとぞ思ふ〉(岩にせきとめられた急流が分かれても末には一つになるように、いまは人にせきとめられ、あなたと別れて逢うことができなくても、ゆくゆくはきっとお逢いしようと思っています)。拉致被害者の祈りの声が聞こえるようである。}

外国招待者が見守る中、金主席生誕記念の軍事パレードなど盛大な慶祝行事とともに、世襲3代目の金正恩第1書記は5日間にわたる自身の権力継承のお披露目も完了した。父・正日総書記の演説はとわずか5秒だったが、3代目の金正恩は演説原稿を20分の間、下を向いての無表情の演説であった。これから、原爆実験を行うのではと噂され、今後も北朝鮮の脅威は変わらないと思う。