喜多院法興寺

住職のひとりごと

島田紳助さん突然の引退

2011-08-25 06:29:50 | Weblog
8月24日付 よみうり寸評
 「自分は泣いてもお客さんは笑わさなあかん」――笑いの王国・吉本興業で御大といわれた林正之助元会長は生前そう言っていた。
◆昨夜突然、あまりにも唐突に引退の記者会見をした人気タレント島田紳助さんが浮かべた涙には、残念ながら笑えなかった。暴力団関係者と親密な交際をしていたのが引退の理由という。
◆「僕の中に悪いことしてる意識はなかった。吉本には自分より後輩が800人ぐらいいる。彼らに示しがつかないので、一番厳しい処分として引退することにした」
◆引退理由となった随分昔の事実関係やら交際を示す携帯電話のメールがなぜ今、出てきたのかなどに疑問は残る。
◆が、影響力の大きなTVの人気タレントだ。反社会的組織との関係は厳しく問われても仕方がない。吉本も引退の申し出を受け入れた。
◆「暴力団が許せないのは、恐怖で人を支配し、人々に屈従の人生を強いることです」(映画「ミンボーの女」のセリフ)。人気者はその交際をうかつにも「セーフ」と思っていた。残念な話だ。

 突然の引退発表に驚いたのは私一人ではないだろう。テレビ界ではなくてはならない地位に上り詰め、後輩芸人をプロジュースして、人気者に仕立てた。名司会者としてでなく、番組の企画にも関与、絶大な人気を獲得した。そんな中での引退は、一視聴者としては淋しい限りだ。これからも島田紳助氏の様な司会者は出てこないであろう。芸能界は競争の激しい世界で、人に優しい人であったこと、色々な人から聞く。出る釘は打たれる例えのように、完璧な人間はいない。たたけばほこりは出る。自ら引退を決意した島田紳助氏にエールを贈りたい。長い間ご苦労様でした。