喜多院法興寺

住職のひとりごと

潰瘍性大腸炎の3遺伝子発見

2009-11-16 08:32:30 | Weblog
時事通信
 {腹痛と下痢、下血を繰り返す難病、潰瘍(かいよう)性大腸炎の発症リスクを高める3種類の遺伝子が、日本人患者約1400人の調査で初めて見つかった。理化学研究所と札幌医科大、東北大、九州大などの研究チームが米科学誌ネイチャー・ジェネティクス電子版に16日発表した。潰瘍性大腸炎は自己免疫疾患に近いと分かり、大腸での免疫反応を調節する新薬の開発が期待される。

 潰瘍性大腸炎は厚生労働省指定の特定疾患。理研によると、昨年の国内患者は約10万4000人で、過去10年間でほぼ倍増した。食事や腸内細菌群に含まれる何らかの物質(抗原)に対し、免疫反応の異常が生じて炎症が起きると考えられてきたが、遺伝子レベルでは解明されていなかった。

 理研の久保充明チームリーダーらは、患者計1384人と健康な3057人の全遺伝情報(ゲノム)を解析して比較。その結果、(1)免疫反応を促す「FCGR2A」遺伝子(2)13番染色体上の未知の遺伝子(3)消化物から水を吸収する「SLC26A3」遺伝子-の変異が発症に関与していることが判明。変異が特定のタイプの場合、発症リスクはそれぞれ1.6倍、1.35倍、1.3倍高かった。}

 免疫反応の異常が生じて炎症が起きるとは分かっていたが、今回、3の遺伝子-の変異が発症に関与していることが判明した。今後、大腸での免疫反応を調節する新薬の開発が期待される。