喜多院法興寺

住職のひとりごと

容疑者は「ブツの増井」 仏像連続盗難、競売の手口

2008-10-21 08:14:42 | Weblog
朝日新聞
 {静岡県内で、地域の人々が守ってきた寺から次々と仏像が消え、その数は30体に達した。施錠されず、住職がいない寺から盗み出され、オークションやフリーマーケットで売りさばかれる――。古物商2人を窃盗容疑で逮捕した県警の捜査や同業者の証言から、仏様の受難の状況が明らかになってきた。

 藤枝市郊外にぽつんと立つプレハブ小屋。月3回、目利きの古物商が集まり、古美術のオークションが開かれる。出品物はトレーに載せられ、床に敷かれたレールを進んでいく。品定めが済めば、「3千円」「5千円」と大きな声で競り落とされていく。

 主催者(61)は、今年6月のオークションを鮮明に覚えている。高さ1メートルほどの千手観音像が出品されると、参加者はうなり、カメラを構える姿もあった。柔和なまなざしに、流れるような衣の線。参加者の一人は「なかなかの年代物だった」。49万円で京都の古物商が競り落とした。

 1カ月後。オークション会場から10キロほど離れた島田市の法蔵寺で、厨子(ずし)を開けた檀家(だんか)らが首をひねっていた。本尊は、室町後期の作で市指定文化財の千手観音像。ところが目の前にあるのは真新しい金ぴかの観音像。7月28日、島田署に盗難被害届を出した。

 2カ月後、千手観音像を盗んだ容疑で、いずれも古物商の増井延巳(55)=藤枝市本町1丁目=と、永井孝次郎(62)=島田市向谷1丁目=の両容疑者が逮捕された。

 増井容疑者は同業者から、「ブツ(仏)の増井」と呼ばれていた。07年末から、オークションやフリーマーケットに仏像を出品、半年間で30体近くにのぼったからだ。県警によると、複数の仏像を盗んだことを認める供述をしているといい、出品した仏像との関連を調べている。}

 静岡県内で、住職がいない寺から次々と仏像を盗みオークションやフリーマーケットで売りさばいていた。その数は30体に達した。島田市の法蔵寺の室町後期の作で市指定文化財の千手観音像の本尊が、金ぴかの観音像にすり替わっていた。仏像を盗んだ増井容疑者に厳罰を。