うべプラネタリアン

プラネタリウム解説の活動を通じ、いろいろ感じたことをさまざまに語りたく....

うべプラネタリウムによせられた...(33)

2007年02月08日 22時23分49秒 | うべプラネタリアン
いろいろなことを考えさせられた質問を、またひとつ。
前もって届けられたいくつかの質問の中に、それを読んだとき、かっと頭に血が上った。
怒りとか、情けなさとか、現代のうそさむさとか...

その質問は、単純だった。
『星がなくて 何か困ることって あるんですか』

その子は、こちらが受け取るほどに強い意を込めたつもりはないだろう。
「確かに困る、私のメシの種がなくなるから」と、はぐらかすこともできたが、
自己中は考え直してほしいと思い、まじめに応えようとした。
答えに思い入れがこもりすぎると、スベる。えてしてうまくいかない。
「きみがいて、星があるんじゃなくて、星があって君が生まれたんだから、星がなかったら君がいなかった訳だし...」と言い始めて、つまんねぇ応えだと、頭の中で反省して、「...つまり、太陽と地球がほとんど同時に生まれたのが46億年前、その年月の果てに今の君がいるわけだから..」とますます訳のわからない論理に走ってしまった。
あげく、ガリレオの地動説とバチカンの天動説の自己中心の話までもっていってしまったので、聞いた方は、
なにがなんだか上の空だったろう。

いまだにどう答えたら良かったんだろうと、何かの折りにこのテーマが頭をよぎる。
長い間この質問と背景と答えを考えていると、そこから、いろんな思いが派生してくる。
そういう質問は“いい”質問なのではあるまいか。
第一こうやって書き込みをしたくなるほどだから。