アキハバラ@DEEP文藝春秋このアイテムの詳細を見る |
池袋ウエストパークシリーズも5作を数えました。どこにでもいるような少年が、悪しきおもいを持ったやつらに挑戦し、それを正していく痛快な物語。
常に、明るい未来への確信がフィナーレにやってきます。
今回は、電脳・オタクの町・秋葉原に舞台は移動しただけ。
しかし、未来の人工知能が、作り出してくれた父たちや母のこと(少年たち)を未来から語るという設定で始まる物語。
そして、そのまたルーツが、祖母にある・卵子にあったんだということに気付かされ、ユイという障害を持った女の子が管理する・ユイの人生相談ホームページ・ユイのライフガードに、物語のコンセプトがあったんだと最後に気付く小説。
THE ONLY WAY IS UP.あとは浮上するだけだ!!っていうメッセージ。
父たちと母が作った、オープン系の巨大検索エンジンは、巨悪中込に盗まれてしまいます。
この辺は、リナックスとマイクロソフトの戦いを思い出させます。
先日読んだ「ウェブ進化論」における・グーグルの世界戦略の骨子も、物語に組み込まれているのがよくわかってきます。
そして、クルークというAIを奪い返します。
そして、クルークを進化させた、新たな自由に誰でも検索できるエンジンを発表して、「だから全部もっている人には怖いんだよ。」322ページ、という亡者たちをやっつけてしまうのです。
痛快丸かじり!!
未来の、AI/孫たちが・何故、自分が今存在しているんだと、説明し語りかけるストーリーだけど、ひるがえって、今・現在読んでいる私は、いま考えている未来への設計図こそ一番大切なことだと教えられるんです。
新しい、SFチッくに開拓された新境地・次作にも期待します。