最近blogで書くことがないと思っていたが、一つ思いつくと、数珠のように連なってあれこれ出てくる。で、あれこれ出てきたところで、「これは時間がかかる」と放り出してしまうことがなくもない。実は今日の話題もその一つ。
エントリーが「68年」というタイトルだからといって、これから話をするのは小熊英二氏の本の話ではない。68年といえば、やはり本家の仏の五月革命である。
無論、「本家」などと形容する必要もなく、当時の学生運動や、あるいはプラハの春のような運動は、学生運動に限られるものではなく、また仏に限らず米やチェコスロバキア、世界にひろがっていた。(小熊さんの本はそうした「世界的拡がり」をあえてかどうか解らないが見ていないのが、不思議な気もする。日本研究だからという理由もあると思うが、そうであれば本のタイトルは『69年』とすべきでは と個人的には思う)
68年をめぐる世界史的な拡がりを考える上では、下の本の方が役立つかもしれない。
この本、バデュが5月革命と当時の知識人の立場をそれぞれ述べているのが興味深い。社会運動に積極的に参加したとされるフーコーだが、バデュによると、5月革命の時にはチュニジアにいたはずであると述べている。他方で、アルチュセールは、本人の意志とは別に、発言が求められる立場にあり、またそうした影響力も持っていた、とバデュは述べている。
私は、アルチュセールについては、ちょっと違う立場だが。5月革命真っ最中の時には、彼は精神病院にいた。
この点については、ある話があるのだが、それは別のエントリーで。
エントリーが「68年」というタイトルだからといって、これから話をするのは小熊英二氏の本の話ではない。68年といえば、やはり本家の仏の五月革命である。
無論、「本家」などと形容する必要もなく、当時の学生運動や、あるいはプラハの春のような運動は、学生運動に限られるものではなく、また仏に限らず米やチェコスロバキア、世界にひろがっていた。(小熊さんの本はそうした「世界的拡がり」をあえてかどうか解らないが見ていないのが、不思議な気もする。日本研究だからという理由もあると思うが、そうであれば本のタイトルは『69年』とすべきでは と個人的には思う)
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68年をめぐる世界史的な拡がりを考える上では、下の本の方が役立つかもしれない。
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この本、バデュが5月革命と当時の知識人の立場をそれぞれ述べているのが興味深い。社会運動に積極的に参加したとされるフーコーだが、バデュによると、5月革命の時にはチュニジアにいたはずであると述べている。他方で、アルチュセールは、本人の意志とは別に、発言が求められる立場にあり、またそうした影響力も持っていた、とバデュは述べている。
私は、アルチュセールについては、ちょっと違う立場だが。5月革命真っ最中の時には、彼は精神病院にいた。
この点については、ある話があるのだが、それは別のエントリーで。