犯罪被害者の法哲学

犯罪被害・刑罰・裁判員制度・いじめ・過労死などの問題について、法哲学(主に哲学)の視点から、考えたことを書いて参ります。

世の中に「絶対」はない

2009-06-30 23:29:47 | 言語・論理・構造
生徒の親: 「『絶対に受かる』って言ったのに、受からなかったじゃないですか」

塾講師: 「いや、私はそこまで合格を保証したわけではなくて…」

親: 「だったら、そんな無責任なこと言わないで下さいよ」

講師: 「でも、『落ちる可能性がある』とは言えないわけで…」

親: 「だからと言って、『絶対に受かる』と言ったら嘘になるでしょう」

講師: 「それはまあ、その通りなんですけど…」

親: 「世の中に『絶対』というものはないんですよ。そうでしょう」

講師: 「そうですね…」

親: 「素直に誤りを認めて下さい。あなたが『絶対に受かる』と言ったのは誤りですね」

講師: 「はい… すみませんでした…」


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生徒の親: 「『絶対に受かる』って言ったのに、受からなかったじゃないですか」

塾講師: 「いや、当たり前の話ですけど、合格を保証したわけじゃないですよ」

親: 「だったら、そんな無責任なこと言わないで下さいよ」

講師: 「いや、試験の直前に『落ちる可能性がある』と言うほうが無責任じゃないですか」

親: 「だからと言って、『絶対に受かる』と言ったら嘘になるでしょう」

講師: 「そりゃそうですよ。嘘を言って自信を持たせなければ、塾講師として失格ですよ」

親: 「でも、実際には受からなかったじゃないですか」

講師: 「当たり前ですよ。それが試験というものですから」

親: 「そう言われればそうですけど…」

講師: 「世の中に『絶対』というものはないんですよ。それくらいはわかった上で、私の話を聞いてもらわないと困ります」