お寺さんぽ Ver.03

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律宗の秘密 (鑑真和上)3

2006年11月17日 | お寺
のんびり気軽にさんぽがてら。

えー…引き続き「引っ越し先ブログのHDに異常発生・特別企画」です。
まだ復旧されない状況。
出戻りの可能性も考えつつ、あります。
いくつか記事が消えたとかなんとか、恐ろしい事態になっているようですから。



本日は「鑑真和上(がんじん・わじょう)」こと過海大師について。
「鑑真和上」は唐の高僧にして、律宗(りっしゅう)の開祖となる方なのです。

苦難の果てに日本へ到着した「鑑真」さま。
奈良に入ると、さっそく東大寺に戒壇(かいだん)を設け、日本仏教の整備に取り掛かるのでした。

盲目のまま活躍する「鑑真」さま。
「聖武天皇」の看病をし、「大僧都(※)」に任ぜられました。
さらに、「律宗」の根本道場となる「唐招提寺(とうしょうだいじ)」を建立。

その後には朝廷から「和上(わじょう)」の尊号を与えられています。
これは「鑑真」さまのため、余計な苦労から解放し、自由に「戒律」を伝えられるための配慮によって僧の任が解かれたようなのです。
こうした功績以外にも、彫刻や薬草の知識も深かったため、文化・知識てせも大いに影響を与えただけでなく、本国同様に日本でも貧しい人々の救済をしていました。

こうして、日本に多大な功績を残した「鑑真和上」は天平宝字七年(763)異国の地、「唐招提寺」で没しました。
死期を悟った弟子たちは和上の像を作成しております。
この「唐招提寺・鑑真像」は国宝として現在の「御影堂」に安置されています。
日本最初の肖像彫刻とされているんだって。


ちなみに「律宗(りっしゅう)」というのは、戒律(道徳規範・規則)の研究と実践を行う宗派です。
なんだか近寄りがたい雰囲気ですね(笑)

釈迦は布教活動を行った結果、「仏教教団」と言うべき団体となってしまいます。
すると、どうしても維持・管理するために「規則」が必要となり、場面・状況に応じて様々な規則を作りました。
「戒」は道徳規範、「律」が規則となるのです。

その「律」を研究する仏教宗派こそが「律宗」、開祖「鑑真」さまなんですね。

ちなみに、釈迦死後より「経」、「律」、「論」の修得こそが僧侶というようになり、全て熟達した人を「三蔵」と呼ぶそうです。
「経・律・論」に通じた学僧の尊称として、名前の下に「三蔵」をつけるようになるんですが…そうです、西遊記でお馴染みの「三蔵法師」ってのはこの意味なのでした。
「三蔵法師」はあくまでも尊称で、名前は「玄奘三蔵(げんじょう・さんぞう)」と言うんだそうな。
最後にその「三蔵」を解説しておしまい。

・経(きょう) 釈迦の教えを文章にまとめたもの。教科書ですか。
・律(りつ)  規則をまとめたもの。ルールブックです。
・論(ろん) 解説書。攻略本みたいなもんですね。


※大僧都(だいそうず)
 僧都の上位。僧正(そうじょう:僧の役職では最高位)の下、律師の上に位し、僧・尼を統轄する役目。


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「りびんぐゲーム」も引っ越し先が駄目なパターンでしたね。
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