お寺さんぽ Ver.03

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平安時代の天才「弘法大師・空海」  <後編>

2006年05月11日 | 仏像
のんびり気軽にさんぽがてら。
本日も平安時代の天才、「弘法大師」こと「空海」さまについてです。
色々エピソードはありますが、とりあえず今回が最終回です。


前回のあらすじぃ。
遣唐使の留学僧に何故だか抜擢された空海くんは運をも味方につけ、無事入唐。ここで密教、その他をものすごい勢いで次々に吸収すると、なんと早々に帰国してしまうのでした。
日本に戻った空海くんを待ち受けるものは何か!?
うん、だいたいこんなんですわ。
ちょっとドキドキしながら↓次の本編へ。


大同元年(806)空海帰国。

ちなみに、二十年の留学予定を勝手に二年で切り上げたことは当時でも問題になったらしく(そりゃそうだ)、謹慎処分みたいになってます。
しかし、図々しい空海はこれをいい機会だと、旅の疲れを癒すと共に学んだことの整理をしていました。逆にほくほくしていたようです。
懲りてません。反省しなさいよ。

大同四年(810)になるとようやく入京を許され、空海は京都・高尾山寺(今の神護寺)へ入り、ここで日本初の真言密教を開きます。
帰国の際に朝廷へ献上していた「請来目録」にて、密教がいかに優れているかを説いていたようですが、それを天台宗の開祖「最澄」が大いに評価していました。
最澄は陰ながら、彼の入京の支援をしたようです。
(※ちなみに最澄は密教に関して空海の知識に感服し、弟子として交流しますが思想の違いで後に決別ぅ…)

その六年後である弘仁七年(816)には、希望していた念願の高野山をもらい、ここに密教道場の建立を開始。さらにその七年後には東寺をもらい受け、真言密教の根本道場として整備を任されました。
(※彼は唐にて土木・薬学など様々な勉強もしていたのです)
空海三十九歳にして、ついに歴史の表舞台へと登場してきました。
大活躍ですよ!

天長九年(832)だから…十六年間ですね。あちこち東奔西走した空海はついに隠居します。
彼は自ら開いた真言密教存続に最後の力を尽くし、ついに入定(にゅうじょう)しました。六十二歳のことです。

ちなみに、二十年留学していた場合だと、日本へ戻ってきて八年で亡くなる計算でした。
やっぱり二十年はきついですね。あれは切り上げて正解だったかもしれません。


現代でも有名な「弘法大師」の名が醍醐天皇より贈られるのは、それから九年後の延喜二十一年(921)のことでした。

真言宗では、「高野山奥ノ院」にて現在も空海は禅定(瞑想)を続けている、とする「入定留身信仰(にゅうじょうるしんしんこう)」が起こり、今日まで続いているのでした。
なにしろお世話をする僧がおり、衣服と食事を給仕している(※)そうですから……生きてるんですよ!!
あ、ここは笑う場面でないですよ!
メチャ真剣ですよ!
うふふふふ………… 怒らないでね
他にも色々爆笑エピソード、じゃない「素敵な逸話」がありますが、それはまた別の機会にでも。



(※)衣服と食事を給仕
 真言宗では固くそう信じられています。朝昼の二回、ご供物を出しているんだって。
 ちなみに、五十六億七千年の後に「弥勒菩薩」と共に戻ってくるそうです。
 ああああああ、ひでるさんはやっぱり救ってくれないんですね!


[住所] 神護寺 京都市右京区梅ヶ畑 高雄町5

   ※今回写真は文中でも登場した「神護寺」その階段です。
    どうですかーまさしく心臓破りでしたよ。

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※この本で憧れの「真言密教」を学びましょう!
 ちなみにひでるさん持っているのは 学研「密教の本」 でした。
 これ↓と似てるけど違いましたね。

真言密教の本―空海伝説の謎と即身成仏の秘密

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8 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
弘法大師 (makoto)
2006-05-11 02:20:10
弘法大師は遠い未来じゃなくても、「南無大師遍照金剛」を唱えるとすぐにその人の心に来て助けてくれるそうですよ。また、お遍路している人にも常に付き添っていただける(同行二人)し、なぜか一緒にお参りしているはずなのに、渡っている橋の下で休んでいたりします。さすがは日本初のマルチクリエーター。カッパーフィールドもびっくりです。
そうなんですか! (ひでる)
2006-05-12 01:25:39
貴重な情報ありがとう御座います。

これから毎日寝る前に唱えたいと思います!



今夜は空海さまとランデブー(笑)



こんばんは! (シュバルツカッツェ)
2006-05-12 03:36:46
ひでるさん、こんばんは。

makotoさんのリンクからやって参りました。

「弘法大師ー空海」大変興味深く拝見いたしました。私今まさに真言密教&お大師さんについて勉強を始めようとしていた矢先ゆえ

とても勉強になりました!

高野山には3回入山しまして、この時から私の人生が違う方向を向いたと強く感じます。

ちなみに私は無信心者でしたが、今は・・・お大師さんに傾倒しているのだと思います。

しかし、ご本人のことも教えさえ判っていないとんでもない信者(もどき)もあったものです(苦笑)

ひでるさんとmakotoさんのブログは大変判りやすく勉強になるしとても楽しいです♪

今後もちょくちょく覗きに参りたいと思います。

又是非お大師さんの逸話や珍事(?)お聞かせ下さい。
どうも! (ひでる)
2006-05-13 00:35:50
シュバルツカッツェさん、こちらにもお越しいただき有難う御座います。



私は完璧な無神論者なので、度々失礼な表現があるかとも思われますが、広い心で見て頂ければと思います。



好きなんですけどね。





ちなみに…

当初お名前を「ブラオカッツェ」といまのぎりぎりまで勘違いしていました。

こちらだとまた漫画になるんですよ。

今夜もお邪魔します~ (シュバルツカッツェ)
2006-05-13 04:11:00
どんな表現でも ドンときんしゃい!ですよ~(笑)ひでるさんの楽しいお話に目くじら立てるような了見の狭い方はそもそも「お寺さんぽ」する資格が・・・。



「ブラオカッツェ」とはどの様な意味ですか?(何猫?)漫画ジャンキーとしては興味津々です。

お酒好きな方は御存知の方が多いようですが

「シュバ(ヴァ)ルツカッツェ」は「黒猫」なんです。
お酒でしたね (ひでる)
2006-05-13 07:37:49
ネット検索したらお酒ででてきましたね。

黒猫といえば…タンゴ。

安易な発想ですねー我ながら。うふふ。





「ブラオカッツェ」はゲノムという漫画(一巻)のそのまたオマケ漫画に出てくるネコ型ロボットの名前なんですよ。

何ネコだったかは忘れてしまいましたが。

物凄い独特な、珍道中のようなボケ倒すギャグマンガで、読み手を選ぶとは思いますが宜しければどうぞ。

「古賀亮一」センセです。

ハンドルネーム (シュバルツカッツェ)
2006-05-14 03:18:01
「ゲノム」も探して是非「ブラオカッツェ君」を見てみたいと思います。

御説明ありがとうございました。



ハンドルネームの由来は私の息子(?)が「黒猫」なのでこの名前にしました。

「シャノワール(仏語)」も候補でしたが意外とこの名前は皆さんの使用度が多かったのでドイツ語にしました。下戸がこの名前を名乗るのもおかしいかもしれませんが・・。



「ひでるさん」のお名前の由来は何でしょうか?連想出来るものが見当たりません~~。
内緒ですが (ひでる)
2006-05-14 18:39:12
どうもー外出していたのでコメント遅れました。電波が最悪だったので、ブログ更新が限界でした。



さて、ちなみに「ブラオカッツェ」は女性のネコ型ロボットですよー。

巻数は1~4、と新1巻(左の1巻とは続きで別物)が発売中です。

ワルイコの学習漫画だそうで。





私の名は尊敬する「シティーボーイズの斉木しげるさん」の本名からの名前並びを真似てみました。そのため、これを詳細に分析してしまうと本名がバレるという…。

やばいやばい。

昔小説(らしきもの)を書いていたときこの名前でしたので、そのまま使っています。

むかーし、パソコン通信やってた人なら、もしかしたらみたことあるかもしれません。



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