酔い日は佳い日

日々の食卓、晩酌事情。by こたりん

絶品トマトソース

2011-10-24 | こしらえた話。
雨降りの休日。おもむろに訪れたラーメン屋は店内の雰囲気、不愉快極まりなく、ラーメンを注文し待つ間、車に忘れ物したとでも言い訳をして、逃げだそうかと思ったほどであった。
(一度立ち上がったのだが、諸般の事情で断念)
せっかくのラーメンも、食べた気がしなかったのが残念。


それでも夜は、美味しいパスタで気力回復。


八百屋で「セール」と値札に加筆して売っていたトマト。



中7個で200円。良いモノではないとは想像していたが、白いトレーで見えない部分はけっこう傷んでいた。「セール」でなく「訳あり」などと銘打った方がいいと思うがね。
ヨーカドーだったら大クレームだろうな、という商品だが、安い商品にはそういう姑息な思惑が込められていることなんぞ、承知の上。
傷んでいる部分は捨てれば良い。なんたって目的はソースなので見映えは無用。傷むくらい熟している方が理想である。

(以下は、いつもより濃いクッキングネタなので、興味ない方はどうぞスルーを)

で、お前の作ったものが絶品なのかと思われようが、そのタイトルは数年前のTV「ためしてガッテン」のもの。

その内容はこうだ。日本人の作るトマトソースは間違っている。
大概は湯むきをしてから調理に入るが、その手法は本家イタリアのもの。向こうのソース用のトマトは皮が厚いのでそうしているのであって、皮の薄い日本のトマトは湯むきの必要なし。それどころか、それによって味が落ちているとか。

ではどうすればよいか。
トマトはヘタだけを取り、ざく切りにしてミキサー。
それを裏ごししてフライパンで煮る。液状が次第に固くなってきて、字が書ける位になったら出来上がりという。

中5個、傷んだところを除いて作成。



気合いを入れて煮詰め過ぎたか。自分は雪ひら鍋で煮たのだが、最初の量の1/4になったか。かろうじて二人前。
水分がずいぶんと抜けて、これはソースというよりピューレかペーストだな。ちなみにピューレとペーストは水分量の違いだそうな。

で、タマネギ、ベーコン、舞茸でスパゲッティ。



写りはまずいが
あ、マジうまい。
ここで絶品と言ってしまうと自画自賛になるが、ためしてガッテンの情報は間違いではなかったようだ。

上白糖などで味を整えはしたが、何と言っても、トマトの持ち味である本来の甘みとコクが良い。あのトマトは正解だ。
こういうメニューだと、クセで粉チーズをかけたりタバスコを振ってみたくなるが、そんなのはまったく必要なし。

料理の善し悪しは、素材がそのほとんどを決めるというが、まさにそんな気になったスパゲッティであった。

我がストレス発散法に、サバをおろして骨ヌキをして無心になるというのがあるが、トマトのソース作りもそれと同じで悪くない。