俺流俳句 「いちらくいちらく」

俳句で遊ぼ。

あなたも、優しくなれます。
          
          千秀

舫い(もやい)

2017年12月27日 | 俳句

何よりも 蜜柑が欲しき 昨日今日
(なによりも みかんがほしき きのうきょう)
18538 【季語】 蜜柑 【季節】 三冬


凩や 日の斑崩して 遊びけり
(こがらしや ひのふくずして あそびけり)
18539 【季語】 凩 【季節】 初冬
日の斑(ひのふ)=木漏れ日によって地面にできる斑点。


欄干の 端から端へ 都鳥
(らんかんの はしからはしへ みやこどり)
18540 【季語】 都鳥 【季節】 三冬


お積もりも 知らぬ世代と 年忘れ
(おつもりも しらぬせだいと としわすれ)
18541 【季語】 年忘れ 【季節】 仲冬
お積もり=酒席の最後、これで終わりとする酌。


博多弁 もやいの意味や 冬旱
(はかたべん もやいのいみや ふゆひでり)
18542 【季語】 冬旱 【季節】 三冬
もやい=一つのものを複数で共有すること。
最近は、もっぱら割り勘と思われているが、
大きく言えば、人間の出来ることを共有すること。

金が無い人は、力で、力の無い人は、別の物でと言う具合。
語源は、舫い綱、舫い舟の舫いである。


クリスマス 煙突探しに 苦労する
(くりすます えんとつさがしに くろうする)
18543 【季語】 クリスマス 【季節】 仲冬


したくなき 忘年会の 幹事役
(したくなき ぼうねんかいの かんじやく)
18544 【季語】 忘年会 【季節】 仲冬


誰がためか 門松あれど 国旗無し
(だれがためか かどまつあれど こっきなし)
18545 【季語】 門松 【季節】 新年


工事場で 焚き火する人 皆笑顔
(こうじばで たきびするひと みなえがお)
18546 【季語】 焚き火 【季節】 三冬


無花果の 剪り詰む枝に 冬日射す
(いちじくの きりつむえだに ふゆびさす)
18547 【季語】 冬日 【季節】 三冬


酒の句に 男女の開き 熱燗度
(さけのくに だんじょのひらき あつかんど)
18548 【季語】 熱燗 【季節】 三冬


年行くや 不要の薬 どっと捨て
(としゆくや ふようのくすり どっとすて)
18549 【季語】 年行く 【季節】 仲冬


木枯らしが 啼いて心は ふるさとに
(こがらしが ないてこころは ふるさとに)
18550 【季語】 木枯らし 【季節】 初冬


行く年や 廃人落伍 同じ気あり
(ゆくとしや はいじんらくご おなじきあり)
18551 【季語】 行く年 【季節】 仲冬
廃人↔俳人、落伍↔落語

落後・落伍=仲間・集団の列からおくれ、
ついてゆけなくなること。


何かしら いつもと違う 歳の暮
(なにかしら いつもとちがう としのくれ)
18552 【季語】 年の暮 【季節】 仲冬



コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 12月27日 鼻穴二つ | トップ | 12月28日 粗大ゴミ »

コメントを投稿

俳句」カテゴリの最新記事