風をあつめて-ぷらり日記-

すっかり山にハマッテマス。でも山ガールではありません。
三線、お遍路、ネパールのこと等も綴ってます。

ネパール エベレスト街道トレッキング その21

2013年09月06日 21時53分01秒 | ネパール2013

とりあえずダイニングでお昼を注文することに。

予定では10時にゴラクシェプ着、お昼を注文し11時に出てきて、12時に食べ終わって出発の予定だったの
だが・・・。

9時35分ゴラクシェプ着、お昼にはまたもやパイナップル缶とホットチョコレートを注文したら時間が早かった
からか、ただパイナップル缶を温めたらいいだけだからか10分もしないうちに出てきてしまい、10時20分
には食べ終わってしまった。



するとチェリンじいがEBCに行くなら早い方がいいからすぐに出発しようというではないか。まだロッジに着いて
1時間も経ってないのに~!! それにここのロッジ、異様に広く、また部屋は2階の一番奥にあったので、
ロッジの中を移動するのにも一苦労する。

部屋に荷物を持って上がってEBCに行くための荷物をまとめたつもりがいろいろと忘れ物が見つかって4度
も部屋とダイニングを往復してしまい、さらに疲れてしまった。

やっとのことで準備をしたら、チェリンじい達はロッジからランチにおかわり自由のダルバートではなくチャーハ
ン(それも少ない)しか出てこなかったから、バッティでラーメンを追加して食べていた。なんだよ~う。

結局EBCには11時に出発。

EBCへの道は意外とアップダウンが多い。



登ったり降りたりするので行きも帰りも同じくらい時間がかかりそうだ。

 ヌプツェとクーンブ氷河

尾根に上がるとやっとこさエベレストの頂上が見えた。



でもこれってナムチェとそう変わらないよね・・・? は~、でもエベレスト見えたから、明日わざわざカラパ
タールまで登らなくても別にいいんじゃないかな。本来の目的はEBCだし。

と、だいぶ気持ちが後ろ向き。そのくらい疲れていた。意外と遠いEBC。



ルートの正面、黒い山の峰の麓にテントが見える。EBCだ。

尾根からEBCへはトラバース気味に氷河へ下っていくのだが、下るということは帰りは登らなければいけない
わけで、それを考えると本気でEBCに行くのを止めようかと思った。私よりも前にゴラクシェプに来たご夫婦も
EBCは尾根から見えたからと引き返したらしい。その気持ち、分かる~!

それでも 「いや、私の今回の目的はEBCで『神々の山嶺』の羽生さんと同じ景色を見るんだったでしょ!」
と思いなおして降りていった。このトラバース道が氷河で削り取られた斜面に道を付けただけというところで
いつ落石起きてもおかしくない道。落石起きても避ける気力もないけど。



トラバース道を下りたら登り返し、氷河の中に入る。この道ももちろん氷河の上だ。

そうしてやっとEBC(の入り口)に到着。12時30分なり。やっと、やっと着いたよ。



たくさんのルンタが奉納されていて、ご丁寧にどこかのツアーが置いて行ったのかEBC trec 2013の旗が。
ここで記念撮影をしたらほとんどのトレッカーはそのままUターンして帰るのだが、写真を見れば分かると思う
けど、実はここにはまったくテントはありません。

この場所からテントサイトまでは30分ほど歩かないと最初のテントが張ってる場所までは着かないのだ。

(ここで果たしてEBCに来た、と言えるんだろうか・・・。) 自分に問いかける。でも体力が、気力が・・・。

チェリンじいがどうする?行くか?と問いかけてくるもなかなか決断できないまま、とりあえず一番手前のテント
まで、と歩いていく。



EBCはとんでもない中にあって、こんなところで1か月も2か月も暮らすことを考えるとそれだけですごいなあ
と思った。そしてとんでもない数のテントがひしめき合っているのにもびっくりする。さすがポストモンスーン、
オンシーズンだけあるわ。

さて、一つ目のテントから、その辺の人に話を聞きながらとうとう三浦キャンプのテントサイトに到着した。
ネットで調べていたとおりアイスフォール近くの場所で、EBCの入口からここまで1時間10分もかかった。



記念に三浦キャンプの旗と記念撮影。三浦さんは昼食後にレスト中ということで会えなかった。スタッフの
方にお茶に誘っていただいたが、あまりゆっくりもしてられない時間だったし辞退させていただいた。



アイスフォールは正面から見るとすごい迫力だ。この写真ではどのくらいの大きさか分からないだろう。
アイスフォールの真ん中から左手の一部分を拡大したのが下の写真である。



○で囲ってるのがアイスフォールを降りてくる人の姿だ。なんて恐ろしいところを降りてくるんだろう。
本当にすごいなあ。

でも正直、まったく羽生さんのことに思いめぐらせる余裕はなく、むしろここからゴラクシェプまで暗くなる前に帰
ることができるか心配なほど疲れ果てていた。

もうよろよろで、マチンドラじいが手を貸してくれてようやっと歩いているような状態。
やっとのことでトラバース道を登り返したら座り込んでしまった。完全にシャリバテだ。
持ってきていたチョコチップクッキーをつまみホットレモンを飲んでエネルギーを補給する。

この時の気持ちは本当に情けなくて情けなくて。一番辛かったで賞。

またアップダウンのある尾根をひたすら越えて、ゴラクシェプ手前の平原に着いたところでホッとする。



ここにヒマラヤ雷鳥がいた。写真を撮ろうと近づいていくと後ろから雷鳥の鳴き声が。
と思ったらマチンドラじいが鳴き声を真似ていた。



私が写真を撮りやすいよう雷鳥の興味を引くためらしい。ライ族は狩猟をするので鳴き真似がうまいのだと
チェリンじいに後で聞いた。

やさしい気持ちが染みてきて、泣きそうになった。マチンドラじいがいてくれて、本当に良かった。

ゴラクシェプのロッジには16時到着。 ロブチェからゴラクシェプまで2時間30分、ゴラクシェプからEBC往復
に5時間。標高5000m以上で合計7時間30分行動は過酷だった。

部屋に上がる気力もなく、そのままダイニングのストーブ前に座りボーっとする。
隣に座って暖を取っていたカリフォルニアからの年配女性2人がとても感じのよい明るい方達で、しばし歓談。

夕食にはトマトチーズスパゲッティを注文した。日本と比べるとふにゃふにゃで日本人には不評と聞いていた
けど、柔らかいほうが今の私には食べやすい。と言ってもやはり半分はマチンドラじいに食べてもらったが。

この日は疲れ切っていたのでチェリンじいには「今日はとっても疲れたので、場合によっては明日はカラパター
ルに登らないかも。」と言うと、「カラパタールに登ったと言えなくなりますよ。」と返されたが、どうでもよかった。

20時就寝。


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2 コメント

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疲れ切ると・・・ (MIKO)
2013-09-07 06:54:40
疲れ切ると、本当にどうでも良くなってしまいますね。

私はペリチェからロブチェを通り越してゴラクシェプまで登ったので疲れ切り、ロッジのホールにあるストーブの前から動けなくなってました。

私はカラパタールに登ったのでベースキャンプには行きませんでした。
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本当に・・・ (みいちゃん)
2013-09-08 21:09:01
この日記を書いていても当時のことを思い出すだけで辛い記憶が戻ってきます。
楽しみに行ったはずなんですが。

MIKOさんもハードですね。ペリチェからゴラクシェプまで一気だなんて。

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