風をあつめて-ぷらり日記-

すっかり山にハマッテマス。でも山ガールではありません。
三線、お遍路、ネパールのこと等も綴ってます。

ネパール エベレスト街道トレッキング その26

2013年11月17日 09時31分01秒 | ネパール2013

トレッキング13日目。今日はタグナクからゴーキョに行くだけで3時間程度なので楽勝である。
なので朝食は遅めの7時30分としたのだが、昨日調子よく夕食を食べすぎたせいか、朝はまったく食欲が
なくダルスープ(さらさらの豆のスープ)のみにするも、残してしまった。

7時55分に出発。キンッと冷えた空気が気持ちいい。
道端には雷鳥のカップルが「プギョ、プギョ(すぐ、すぐ)」と鳴いていた(ように聞こえた)。(笑)



ヤクを放牧しているおじさんに道を聞いたりしながら進んでいくと、目の前にヒマラヤが見えてくる。



チョ・オユー(8,201m)らしい。今まで見てきた山よりはなんだかボケーっとした感じの山容である。
見た感じ荒々しさは感じられないね。調べてみると8000m峰の中で一番難易度が低いらしい。もっともな感じ。
とえらそうに言っても8000mなんて今の私には考えられないけど。ほんと。

なんて、ものすごくお気楽に歩いていたら、実は大きな難関が今日のルートには控えていた。
ゴーキョに行くにはチョ・オユー氷河を越えなければいけないということ。実際に見てみるとゲゲエッ!



左岸から見渡す。どこが道なのかも全然分からない。チェリンじいも、氷河は毎年変化するから3年前に来た
時の道はないとのこと。



氷河の向こうには明日登る予定のゴーキョピークが見えている。が、ゴーキョの町は見えないね。

自分が立っているところは氷河で削られて崖のようになっていて、どこから氷河に降りるんだろうと思っていた
ら、行きますよ~、とチェリンじい。



ええ?ここから?! と、どうみても道には見えない。ガラガラのところを無理やり降りていく。

でも降りたら一応道はあった。



しかし下りてもまだ左岸側。あちら側に行くには左岸沿いをずーっと先に進まなければならない。
道自体は大したことはないが、上を見上げると削り取られた側面は大小の石を含んだ見るからに脆そうな
感じで、いつ崩れてもおかしくないようなところで、ほんっとうにいや~な感じなのだ。

できるだけ足早に行こうとするも、無理なんだよねえ。



これが崖の横を通り抜けた後に振り返った道。崖は30mくらいは高さあります。「どうせいつか崩れてこの道も
通れなくなるから、そうなったら上を回り込むしかないですね。」とチェリンじい。
私は死ぬ危険を冒してまでトレッキングしたくないよ、と言うと、「でもそういう冒険をしたいっていう人たちがこの
ルートを行きたいと思うんですよ。」だって。

私はチョラパス越えはしたかったけど、その後にこんな危険な氷河越えがあるとは思ってなかったので、こうな
るとお勧めできないなあ。パンボチェまで下りてゴーキョに戻るルートがあるから、ほとんどの人はそちらを通る
理由は、チョラパスそのものよりもこの氷河越えにあるんではないだろうか?私がガイドなら危険度が高いから
通したくない。私が極端に怯えすぎなのかもしれないけど・・・。

そうして氷河に入ると、道なきモレーンを行く。チェリンじいは何をヒントに歩いているのか全然分からないわ。



途中きれいな氷河湖が。きれい~。でも自分がいる場所は氷河の上なんだってことを思い出すと、あまりのん
びり歩くわけにもいかない。



小さな凹凸を超えていき、右岸まで来たら登り口になるところまで崖の下をまたトラバースである。
時々聞こえる落石の音にビビる。自分たちが行く先で小規模な落石が起きたので少し戻って、3人でしばし
立ち止まり様子を見ると、チェリンじいの合図でえいやっと歩く。走れないからほんとに怖い。

もろい崖沿いの道を抜けてほっとするも、氷河からの登りはきつかった。



こんなふうに草が生えていれば、まあ落石はそう簡単には起きないだろうからまだ安全だ。途中で休憩してい
ると、まさに自分たちが通った道で、比較的大きな落石が!怖いよマジで!!知ってたらチョラパス超えなかっ
たかなあ。チョラパスよりチョ・オユ―氷河越えのほうが怖いって。

氷河の右岸に上がり切ると平和な丘が広がり、目の前に格好いい岩山が見えた。



そうして少し歩くと眼下にゴーキョの町が見えた。氷河の淵の裏側に隠れていたのだ。



ゴーキョレークとゴーキョピークと私。やれやれ、無事着いたよ。

チェリンじいがゴーキョに来たら必ず泊まるというゴーキョ・リゾートへ。2日連続「リゾート」だ。(笑)
時刻は9時57分。タグナクから2時間かかった。

ロッジのダイニングはとても広い。



ダイニングからはこのとおりの景色。まさにリゾート!



美しいところです。ゴーキョ。

今からピークに登れないこともないけど、どうせ雲が出てきてエベレストは見えなくなるだろうし、今日は1日
ゆっくりすることに。チェリンじいの風邪もまったく良くならないようだし。
外をお散歩しようかと思ったけど、風が強くて寒いので早々に帰ってきて、ダイニングでお茶を飲みながら小説
を読んで過ごした。

で、夕食はなんだかメニューがいろいろあって、久しぶりに見て思わず頼んでしまったのがこちら!



チキンカツレツ~!久々のチキン♪ チェリンじいは「ゴーキョリゾートはご飯おいしいですよ。私はここでチキン
は食べたことないですけど。」とのことだったが、とってもおいしかったです。ナムチェより上では殺生が禁止さ
れているらしいので、ナムチェから何日かけてこのお肉が届いたのかが気になるところですが・・・。

明日はものすごく早く起きてゴーキョピークに登ることになったので、早めに就寝。


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4 コメント

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教えて下さい (風の馬)
2016-02-22 16:53:03
チョラ・パスに関して最も詳細なブログで、大変参考になります。私は今まで10回ほどエベレスト方面に行ったことがある個人トレッカーです。しかしいつもノーガイド・ノーポーター、かつ冬なので、カラ・パタールやゴーキョの単純ピストンの経験しかありません。次回はこれまでで最も雪が少ないであろう4月を予定しています。チョラ・パスを越えたいと思っているのですが、ゴジュンバ氷河を渡る際、ルートの目印となるようなものは何もないのでしょうか?
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めじるし (みいちゃん)
2016-03-09 20:29:53
返信が遅くなってすみません。
チョラパスにロブチェ側から行く場合はゾンラに泊まると思うのですが、ゾンラには2つしかロッジがないため、たくさんのトレッカーが泊まってますし、誰かしらガイドを雇っている人はいるでしょうから同じ時刻に出発すれば大丈夫だと思いますよ。
特に氷河上に目印はありません。でも先行者がいれば付いていけば大丈夫だと思います。
それよりもタグナクからゴーキョへの氷河越えのほうが危険だし道が分からない(変わっている)可能性も高いです。
地震後どうなっているのかも分かりませんので。地震前と後ではまったく状況が異なると思いますので、ガイドを伴わないのであればしっかり情報を集めていくことをお勧めします。
ちなみにタグナク―ゴーキョ間は誰にも会いませんでしたので、先行者も頼りにできません。
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凍っていないゴーキョレイクが見てみたい (風の馬)
2016-03-10 12:02:45
丁寧なアドバイスありがとうございます。今回はロブチェ→ゾンラ→チョラ・パス→タグナク→ゴーキョ→レンジョ・パス→ターメというルートを考えています。チョラ・パス越えが可能かどうかについては、知り合いのガイドに最新状況を確認して判断するつもりです。今までとは違う風景を少しでも眺めてみたいので、他のトレッカーを後追いしつつルートを辿る作戦で氷河越えに挑みたいと思います。トレッキングから戻りましたら結果をご報告させていただきます。
ちなみに、ジリから歩いてエベレスト街道へと至る道もなかなか楽しいルートです。ルクラからのようにトレッカーが多くないので、のんびり里山的な雰囲気を味わえます。標高が低いのでヒマラヤ的なダイナミックさには欠けますし、ロッジも簡素になりますが、はるかに美味しいダルバートと濃いミルクティーが味わえます。
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いいですね。 (みいちゃん)
2016-03-10 13:00:33
レンジョパスもとてもよいそうですね。うらやましい。
私がネパールに行くきっかけになったぺんしょんのリンクを貼りますね。問い合わせれば何か教えてくれるかもしれません。
http://www.himekawagenryu.com/nepal-tour/sub5.htm
ジリからルクラは暑そうですね~!時間があればやってみたいですが,定年後になりそう。(笑)
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