トレッキング20日目
朝起きて谷を見ると上まで真っ白だった。
わー!もう絶対飛行機飛ばないし,下手したらヘリも飛ばないかも・・・。
で,フライトキャンセルも3日目に入り,今日カトマンズに帰らなければ国際便の乗り継ぎに
間に合わなくなるトレッカーもいて,ヘリの価格は800ドルまで急騰していた!ひえ~!
それもキャッシュで払わないと乗せてもらえないのである。
私なんてトレッキング中はツアー台に宿泊費も食事代も入ってて,お土産買わないからお金
ほとんど使わないと思って円もドルもカトマンズに置いてきてるし,おとといマチンドラじいに
チップを渡したこともあってルピーも底をついてる始末。こういう時のことを考えて,やはり多
めに現金を持ってくることをお勧めします。キャッシュカードも持ってきても使えないと思って
持ってこなかったからお金引き出せないし・・・。(ルクラにも銀行窓口はあるので,ジェーン
さんはそこで現金下ろしてた。)
今回はエベレスト街道を歩けば現地のシェルパ達がひざまづいて挨拶するというくらい影響
力のあるL.P.さんがヘリを飛ばしてくれるよう交渉してくれていたおかげでヘリも乗れるし,
昨日と同じ400ドルでよいという。すごいわ,ほんと。ルクラにいないのに,ここまで出来るこ
とが。持つべきものは強力なコネのあるガイドさん。
実は空港で会った女性もガイドが付いてたし,日本から結構なお金を払ってツアー組んでた
んですが,ガイドさんは明らかにシェルパ族ではなかったし,カトマンズ在住の都会人だった
みたいなので,ルクラで言葉は通じてもヘリの席を確保できる力はなかった模様。
そのため,私がトレッキング中に知り合ったいろんな国のトレッカー達が,私の乗るヘリに同
乗したいとか,同じ値段でヘリに乗れないかとか,どうやったらヘリに乗れるのかとか,もう
頼りにされる,される。で,そのたびにチェリンじいに聞いてみるのだが,きっと内心ではガイド
を雇わずに来てるトレッカーや,他のツアーガイドを雇っているトレッカーに何で便宜を図らな
いといけないんだって思ってただろうなあ。でも,袖触れ合うも・・という諺もあるから。
チェコのカップルにはシェルパロッジの息子さんがヘリポートのオーガナイザーなので,空き
があればロッジに連絡が入るからロッジで待つようにとアドバイス。ナムチェで仲良くなった
ジェーンさんは別のロッジに泊まってたんだけど2機目のヘリの空き席に乗せてもらえることに。
いくこさんも結局2機目のヘリに一緒に乗ることに決めたのだった。
で,荷物を持って空港横のヘリポートへ行くと,そこにはヘリを待つトレッカー達がひしめいて
いた。みんなが乗れる確約があるから待っているのではなく,ここにいれば乗るチャンスがあ
るかも,という感じなのでピリピリしている。
そのうちヘリが飛んできた。確約のある人たちも,自分たちの乗るヘリがどこの会社のでどん
な色をしているかも分からないのでヘリが来るたびにヤキモキしている。ヘリは基本5人乗り
なので,あるグループが4人でヘリを1台チャーターしていたら,席が1つ空いているので声を
かけてもらえるチャンスもない訳ではないが,誰に声をかけたら乗せてもらえるのかトレッカー
には全然分からないのよ。だから,どこのロッジの家族が飛行機やヘリの関係者か知っていて,
そのロッジに泊まってお金を落としておくことが重要だったりするんだよね。
私も他のトレッカーに混じって1時間ほどやきもきしていた。だって,800ドルキャッシュで払って
乗ってくれる上玉のお客がいるのに,本当に400ドルを後払いで払うお客のためにヘリを飛ば
してくれるのか分からないんだもの。
すると,10時半頃になってチェリンじいのところに電話があり,1機目のヘリがそろそろ来るので
空港に行くようにとの指示が!本当に来るんだ,やっとカトマンズに帰れる。
知り合いになったトレッカーに悪いなと思いつつ私はガイドの指示通り1機目のヘリに乗り込んだ。
チェリンじいは席の都合もあり飛行機で後で帰るという。チェリンじいありがとう!
チップはカトマンズのL.P.さんに預けておくからね。
そうして私は初めてヘリに乗ったんですが,最初は谷間に浮かぶように飛ぶヘリに興奮していた
ものの,あまりのプロペラ音の煩さと(なぜか客にはイヤーマフが用意されてなかった。),山際
をギリギリに飛ぶヘリに若干の恐ろしさを感じ,また,飛行機と異なり飛行高度が低く山間部を
上下しながら飛ぶためカトマンズまで1時間半かかるとの噂だった。耐えられないよ!高度も低
いせいで気温も高くなってきて,暑くてさらに気分が悪くなる。
でも,そうこうしているうちに45分でカトマンズに着きました!!良かった~。
空港にはL.P.さんと娘さんが迎えに来てくれていた。
L.P.さん,本当にありがとう!助かりました。
こうして私の20日間のトレッキングが終了したのでした。
次の日にはもう帰国しなければならない私は,ホテルにチェックインした後,夜9時半までひたすら
にタメル周辺で買い物をしまくったのでした。もっとゆっくりショッピングを楽しみたかった!!
あれから3年,震災後のネパールはまだまだ復興には程遠いようですが,また訪れたいなと思う
今日この頃です。
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10年くらい前、ジョムソンでフライトキャンセルになったのですが、わずか2日でも神経がおかしくなりそうでした。インド人客の押しの強さが凄まじく、それに負けてなるものかと少しでも搭乗リストの順番を早くするため、エアラインが入っているホテルにわざわざ宿替えし、担当者に付きっ切りで過ごしました。まだ若い担当者は殆どキレかけていました。そのエアライン、数年後に潰れてしまいましたが。
フライトキャンセルが続くと辛いですね。ほんと。
でも、保険入ってたので400ドルなら乗ってもいいやと決断は早かったです。ポカラだったらカトマンズまでバスで1日で帰れるからいいけど、ルクラはそういう訳にもいかないし、日程的に予備日は2,3日程度ですからね。
でも4月下旬はしゃくなげがとてもキレイですよ。冬よりはきっと寒さもマシでしょうし。
いいなあ。