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遅ればせながら『エターナル・サンシャイン』を観てきましたっ。全編中の殆どは、主人公ジム・キャリーの脳内の世界の話しという設定。しかし風変わりな映像美を狙ったものではなくて、かなりしっかりと練られたストーリーを丁寧に再現しています。記憶の雑踏と廃墟の中を駆けめぐる二人を、いつの間にか真剣に応援しておりました。
コメディアンがシリアスなドラマを演じると、とても面白いものになることが多いのですが、この作品のジム・キャリーも実に良かったです。脇役だった人物の行動が思いがけない結果を招き、記憶の世界の映像がユニークに展開していく。しかし全体的には沈んだトーンでまとまっているのです。彩度を落とした映像と、マイナーコードのピアノ曲などがうまく絡んでいます。
ラストシーンの説得力は見事ですた。Beckの『Everybody's Gotta Learn Sometimes』がココロに真っ直ぐ突き刺さってきて、スタッフロールが終わってもなかなか席を立てなかった。観て良かったです♪