ブログ人の日本応援地図で「心に残る本、ベストワン」を教えてください企画をやっていますね。
ベストワンってことは、一冊です。
う~ん、困った。ホントに困った。
就職間もないOL風に言うと「ウッソー選べないそんなのムリムリ!」となって周囲はやたらうるさくなるし、後輩R君に言わせると「一冊っすか、マジすかそれ」となって逆に問いただされるし、田舎の友人Sに言わせると「そんなの決められねえべや」という結論になる。
あああ、こんなこと書いていてもしょうがない。
僕の場合、読んで良かった本は必ず手元に残すようにして、その後は何回も読み返します。それが一つの基準になるか知らん。ということは、
『今後君には読書を禁止する。ただし一冊だけは手元に残してもよい』
そういう状況に自分が置かれたと仮定すれば、具体的に一冊を選べるだろうか。う~ん、う~ん。
思春期に読んだ夏目漱石の『心』、武者小路実篤の『愛と死』はカンドーしたし、V・E・フランクルの『夜と霧』は文字通り心に残ったなあ。
大人になってから読んで良かったものも多い。それなりの経験を得たからこそ、分かること。植村直己の『北極圏一万二千キロ』とか時事通信社の『サハラに死す』なんてものは、読んでいて何度も声を上げそうになるところがある。ノンフィクションならではの魅力ですね。『ビー・ヒア・ナウ』はかなりやばーい一冊だな。しかし今でも手放せない。
ここでふと書棚を眺めてみると、キャンプやバックパッキングなどに関する本が多いことに気づく。僕はアウトドアが好き。う~ん、やっぱり落としどころはここにくるか。一冊と言うことではヘミングウェーの短編集。その中でも『心が二つある大きな川』という一編、これに決めましょう。うん。これはキャンプの話でもあるし、旅の話でもある。どこか逃避行にも思える沈んだトーンがいいのです。文作を生業として生きていくことを決定づけた小説でもありました。いやあ~、迷った迷った二日間でありました♪
追:『犬との生活』“
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