くらぶアミーゴblog

エッセイを綴るぞっ!

ファーストフード再考

2005-05-17 12:38:42 | エッセイ

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好物のマッシュポテト まずは熱いうちに潰す潰す

 一寸前のことなのですが。
 映画を観る前に、小一時間くらい時間があり、どこかの飲食店で時間をつぶそうかという状況になりました。それほど腹は減ってなかったので、ドトールとか、そういう食い物が美味いカフェでも行こうかな、と。
 しかし赤と白の鮮やかな看板を見たら、久しぶりにフライドチキンが食べたくなったのです。そう、ケンタッキーフライドチキンですね。一応はコーヒーも飲めるし、食べたあとゆっくりしてればいいと。
 ところが。
 食事は美味かったのだけれど、どうにも落ち着けない。何だか、入ったとたんに「早く食べて早く出よう...」という気分になるのです。でも、せっかくコーヒーも頼んだし、これから別のカフェに入り直すのも馬鹿らしいし。そこで、どうして落ち着かないのか、原因を特定することにしました(何しろヒマだったので)。

1、椅子が固い
2、照明が青白い蛍光灯
3、テーブルも椅子も小さい
4、内装全体が安っぽい
5、他の客も、食べたらさっさと出て行く

 こんな感じでした(その店舗は、です)。ケンタッキーさんもファーストフード店として分類していいと思うので、これは他のファーストフード店と似たり寄ったりの内装および客層ですね。
 そこで一つ分かったのです。ファーストフード、ファーストフードと呼称してるけど、実際は食べる側がファースト・イート(造語)なんだなと。

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バター、胡椒、マヨネーズはたっぷりと♪

 フライドチキンなんて、ずいぶん手間の掛かる料理です。他のファーストフード店でも、手間の掛かるハンバーガーもあるし、クラムチャウダーなんて出すところもある。つまりは、僕ら食べる側が「早く早く...」と求めた結果、ファーストフード店というものが誕生したのではないかと。
 もちろん、こういった単価の安いものを提供する店は、回転を早くして少しでも多くの客を集めないといけないという宿命があります。だから、客にのんびりと居座られないようにする工夫も必要になってくる。しかし、

“注文したらすぐに出したまえ”
“過剰なサービスは無用である”
“俺は忙しいんだよ”
“こっち見るんじゃねえよ”

というfast eatのニーズがあったからこそ(一部ジョーク)、ファーストフード店は生まれてきたのではないか知らん。

 そう言えば、会社員をやっていたとき、営業をサボってマクドナルドで本を読んでいたことがありました。あれは尻が痛くなるんですよねえ。