
『Catpaw』“知らない友達”~にトラックバック。
部屋を清掃していたらBASFのカセットテープが出てきた。ラベルの日付を見ると昭和60年とある。親友からもらったものだ。
彼にはいくつか僕との共通項がある。同じ丙午(ヒノエウマ)で9月生まれ。血液型はA型。いわゆる“乙女座のA型”である。そして二人とも松本零士の大ファン。初めて話したときに漫画『男おいどん』の愛読者同士ということが判明、すぐに意気投合した。それからはや四半世紀の付き合いである(おお、シハンセイキなんて言えるようになったぞ)。
このカセットテープを送ってきた頃は、彼は一歩早く社会に出て仕事をしていた。いわゆる汚いオトナの世界に恐れおののき、一週間と空けずに手紙をよこした。物をどんどん捨てていく僕でさえ、その頃の手紙をとってある。先輩社員の理不尽な仕打ち、お客さんの喜んだ顔、将来の夢、高校生の頃の辛い恋の告白...。
このカセットテープの選曲も面白い。ピチカートファイブから始まって、アイアン・メイデン、ゴブリン、中島みゆき、海援隊なんてくるのだ。オープンカーで聴くにはやや勇気がいるかも知れないが、こうして涼しい風の吹き抜ける部屋で、コーヒーを飲みながら聴いていると実にいいものだ。
トラックバック先のcatpaw作者さんが実にいいことを書いていた。引用しちゃうのだ。
「思い出だからこそ捨てる意義は深い。ただのモノを捨てるより、ずっと心のスペースを空けられるのではないかと思ったのだ」
ピンとこない方はぜひ原文を読むべし。カタい話しだけではなく必ず笑ってしまうユーモアがあります。
さて、テープが終わった。もう飲んでもいい頃だろう。今夜はあいつのために~明るく優しく、決して僕を裏切らない男だ~ひっそりと乾杯するとしようか。