病院広報(はとはあと)評価支援情報

「はとはあと」は、市民の暮らしに必要な、誠実で適切な医療情報を評価し、支援することで参加施設の透明性と“信頼を高めます。

病院広報常識問題回答付5題(岡山勉強会での出題)4

2011-12-02 17:32:50 | はとはあと最新情報

16.広聴とは、いわゆる広報の対立概念に相当する活動にあたる<×>

広報活動は、広報活動(伝える活動)+広聴活動(聴く活動)により説明されます。つまり、聴

くこと(モニタリング)を含む双方向が広報であり、その結果、双方の利益に向かって「変え

る」自己修正を繰り返すことで完結することです。広聴は広報の対立概念ではなく、必要条件と

いうことがいえます。

 17.病院の広報は、広告規制をクリアするもっとも手近な方法である<×>

広報をしていれば、広告する必要がないとか、広報は広告規制をクリアする新手であるといった

説明がよく行われますが、これは全く本質を見誤った見解といえます。広報は、実態を正しく、

また、社会の利益を共有する価値観をもって「伝える」「聴く」「変わる」の循環を生み出す使

命をもつものです。

18.本来、広報活動の「実施する・しない」という議論はありえないことである<○>

「当院は広報活動はしません」とは、人の営みでいえば、「一切他人とはお付き合いしません」

というのに等しいことになります。広報を「する・しない」ではなく、社会とのつながりに対し

てどのようなスタンスをとるのか、そのことを明言し存在理由を明らかにすることこそが強く望

まれる時代です。

19.マスコミに「ニュース記事」を提供すると、よい広報になる<×>

マスコミとはより高次の交流や交換が求められます。社会性人間性の高い医療においては、とく

にマスコミ側からも高い関心が持たれています。このため、マス媒体を社会への対話の窓と考

え、情報を提供していくことが必要です。しかし、それは決して「記事の提供ではない」点を理

解しておくことが大切です。

20.テレビの取材には、気さくに何でも話す方がよい<×>

テレビに限らず、気さくで誠実、ありのままの姿勢は、信頼にとって重要な要素です。しかし、

個人的な事柄ならいざ知らず、公的組織を代表しての発言には、ただ個人の感覚だけで話してよ

いわけなく、あくまでも、組織の代表としての、ネライをもった内容の話をわかりやすく明快に

することが大切です。

よく読んで、自己採点してみてください。正誤よりもその背景にある知識体系や経験的な知識に

関心をもっていただくことが大切だと思います。病院広報がどうなのか、みなさまには、私たち

とは違って目の前に患者さんがいます。その人が広報をやって喜んだかどうか、そこに全ての答

えがあります。

 

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