病院広報(はとはあと)評価支援情報

「はとはあと」は、市民の暮らしに必要な、誠実で適切な医療情報を評価し、支援することで参加施設の透明性と“信頼を高めます。

「漢字率」をご存知ですか?

2013-09-15 20:20:35 | はとはあと最新情報

 

 

 

 

写真の記事は、朝日新聞からです。センターから左は、

コピーライターの先駆として有名な天野祐吉さんの寄稿文です。

そして右は、同時に掲載されていた他の寄稿です。

ここでは、文章の中身はいっさい関係ありません。

ただ、見てほしいのは、漢字率による「字面」という文字の集まり、

それが持っている印象の違いです。

といっても、まだ何を言っているのか、よくわからない人がいるかな、

よくみれば、天野さんの文面は、全体が明るく柔らか、

目に優しいタイポグラフィーになっています。

それに比べて右側の文面は、その意識がないため文字の集まりによる

クロミが一定せず、読んでみようという気がそがれそうになります。

こうした読み手の視覚への配慮や紙面デザインの手法・センスとして、

「漢字率30%の原則」というのがあります。

つまり、「文章全体の文字数に占める漢字の量」を、

できるだけ30%程度にするようにという専門の目安で、

なれれば自然にそんな文章が書けるようになるものです。

どうも天野さんの文面では、無意識のうちにできているように思います。

ただ、決してこの原則でなければ、ダメということではありませんが、

人前で気をつけるエチケットのようなもので、

知っていると、きっと役に立つことがあるのではないかと思い、ご紹介しました。

読者をもつ広報誌やどうしても読んでほしい入院案内、院内ポスターなどには

ぜひ、生かしたい編集の視点であり感性ですが、

機械的になりがちな最近の編集現場では、ついつい見逃してしまう視点ですから、

ぜひ研究してほしいと思います。