天体撮影ソフトと天体写真のブログ

惑星をメインに天体写真を掲載。極軸セッティング・インターバル撮影、オートフォーカスソフト頒布も行っています。

フィルター除去KissD CMOSスクゥエアリング不良

2009-08-01 21:31:47 | IRカットフィルター除去
 KissDのIRカットフィルターを外したのですが、枠ごと外した為、恐らく
CMOSのスクゥエアリングが狂っているのと、ε160の補正レンズ~
CMOS間光学距離が変わってしまい、周辺で大きなコマ収差が発生して
います。
使用を考えていたフィルター厚は1mmで、オリジナルの2.8mmより薄く、
フィルターが厚くなる分にはスペーサーで補正レンズ~CMOS間距離を
伸ばせば良いのですが、薄くなると縮め様がありません。
因みに最適距離は56mmとの事で、これはレデューサーセル後端から
CMOSまたはCCDまでの距離です。
「レンズからCCDまでの距離」との記述を見た事がありますが間違い
ですね。「メタルバック」と言うようです。

掲載はIRカットフィルター除去のみのKissDで撮影したM57付近です。
ISO200、5分露出、当倍切抜きで中心星がはっきり写っています。
以前はISO200、露出8分でも良く写りませんでしたので感度は
上がっています。
中心像は良いのですが周辺では酷い収差が発生しています。
ステライメージで現像のみで色補正はしていませんが、M57周辺の
赤が良く出ています。
Hα透過IRカットフィルターを使えばもっとコントラストが良くなる筈です。
右下のムラは冷却による結露です。
フィルターを外した為、CMOSが直に空気に触れ、乾燥空気を送風しても
結露します。
この事からもやはり元の位置に同厚のフィルターを置くのが最良ですね。