━ 風邪(かぜ)・のどの違和感 ━
風邪は、ウイルスなどの病原微生物が呼吸器へ感染して炎症を起こす
病気ですが、東洋医学では「風」という「邪気」によって引き起こされると
考えています。
年間一人当たり5,6回罹ると言われている風邪は、ありふれた疾患のためか
軽視されがちになって、こじらせて二次的な症状を起こしかねません。
特に、この時期の風邪は、鼻水や発熱、悪寒、頭痛などの症状は
激しくないが、咳やのどの痛みがいつまでも続くことがあります。
そんな症状を緩和させるツボとして【天突 てんとつ】が効果を発揮します。
「天突」を刺激することでは、のどの周りの気血の流れが良くなり、
気管が広がり呼吸を楽にし、咳や息苦しさなどの症状を取り除いてくれます。
人差指で「天突」のツボを下方へ押し込むような感じで刺激します。
ツボ療法・・・胸骨の上縁のくぼみが【天突】のツボです。
━ 耳鳴り・眩暈(めまい) ━
「耳鳴り+めまい」の代表的な病気に、メニエール症候群がありますが、
耳鳴りは誰もが一度は経験したことがある症状だと思います。
病気でない病気としての耳鳴りの原因はよく分かっていませんが、
簡単な治しやすい病気でもあり、厄介な病気でもあります。
滝のような音から、セミの鳴くような音、共鳴して頭全体に響き、
頭痛や不眠、精神不安、集中力低下などと症状は個人差があります。
まずは【竅陰 きょういん】のツボ刺激を行ってみてください。
昔から【竅陰】穴は耳の疾患の特効穴として知られており、
難聴や聾唖などの治療に利用されています。
また、めまい、立ちくらみ、乗り物酔い、二日酔い、うつ気分などの、
症状にも効果のあるツボでもあります。
ツボ療法・・・耳の後ろにある乳様突起(側頭骨の突起部)の上方のくぼみの
ところに【竅陰】のツボがあります。