![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/51/b3/68c91fefdfd696fb5c8598d56f9102c9.jpg)
どことなく、ごつい印象のあるビワの木。漢方の世界では「大薬王樹」と呼ばれ、様々な民間療法に用いられているといいます。
もっとも、個人的に馴染みが深いのは「実」の方で、初夏に出回るオレンジ色の実は素朴な甘さがたまりません。
そして、ビワの花はなんと、この季節にひっそりと咲いているのです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/36/a7/5cb402aa311cdd1e5c7764d74367a6c3.jpg)
虫の数が減る初冬に咲く変わり者。毛でおおわれ、モコモコとしているのは、寒さ対策なのかな?
虫は減るけど、この時期に咲く花も少ないので、そういう意味では市場独占。虫だけでなく、メジロなどの鳥類も蜜を求めてやってきます。
ビワって、野生でも実るのに、なんであんなに高価なのかと思っていたけど、どうやら栽培にはいろいろと手間がかかるらしいです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/21/c6/74329a132af0602096b1a1fca3a7d2ee.jpg)
その中でも面倒そうなのが、「花もぎ」。写真を見てわかる通り、ビワはたくさんの花をつけます。1本の枝に100程の花を咲かせるらしいのですが、これを30ぐらいに減らす作業を「花もぎ」と言うそうです。更に実がなった時点で今度は3つまで減らすんだとか。高さもあるので大変な作業ですよね。
でもそうしないと、実が小さくなって売り物にはなりません。野生のものと市販のもので大きさが違うのは、そういう苦労があるからなんですね。
また、ビワの実は痛みやすいため、一つひとつに袋をかけたり、輸送にも細やかな配慮がされているんだそうです。
撮影していてふと思い出しました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/58/3d/dbd4dfbb26edd94e63cda36f9e28e350.jpg)
そうだ、ビワの葉で染めものをすると、なんとピンクに染まるらしい…。夏にアサガオの花びら染めにハマったときに、そんな記述を読んだことを思い出したのです。
ならば、試してみなくては…。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/55/07/2dd5dd40656e9b67e5398884a239ebbc.jpg)
葉っぱを切って鍋にかけてはみたけれど、普通に緑色~。あれあれ?ピンクになるはずでは…。ちなみに、本当は染色液だけにしてから染めるんだけど、面倒なので、染色液を作りながら麻紐を投入して、葉っぱと一緒にぐつぐつ煮ちゃいました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/15/d9/d9ddc1c07d7645ff1265dbf328896cac.jpg)
見た目、お蕎麦みたい…(笑)
最初こそがっかりしたのですが、もう一度調べてみると、ビワの葉はアクが強いので、「一度湯をこぼし、再度煮る」とあります。
なるほど、時間をかけて煮出していくと、たしかに赤茶の染色液になりました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/21/e6/470629b3de1b67e5d2b577207011dfba.jpg)
ただ、葉っぱの量が少ないのか、煮出す時間が足りなかったのか、思ったよりも薄い色にしか染まりません。以前写真で見たものは、もっと茜色に近い仕上がりでした。次は、葉の量を多くして再挑戦してみようかなぁ。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1c/63/65a48d9653f1cb52d2dcfcb9a60b2fa2.jpg)
右側は対比のためのあ染色前の麻紐です。それにしても、緑の葉からピンクの染め物ができるなんて、ものすごく不思議です。
遊んだ後の葉っぱ↓
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3e/8d/cc06ad4f5804eaae73882f07a3045dd6.jpg)
葉軸のあたりが赤くなっています。モミジが赤く紅葉するのは、落葉の準備が始まると、糖が不要になってアントシアン(赤色色素)に変わるため。また、黄葉については、もともと葉に含まれているカルチノイド(黄色)が葉緑素が破壊されることで浮かび上がってくるんだとか…。
しかしながら、酸性で赤みを増すアントシアンと違い、ビワの葉の色はアルカリ性で赤みを増すようです。ですからビワの場合は、カルチノイドのようにもともと何らかの色素を持っていて、普段は葉緑素で見えないとか…。謎が残ります。
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最後のカタカナ系の話は化学アレルギー反応を起こして、頭がぐるぐるしちゃいました(^-^;
今週末、サッカーの応援で静岡の藤枝に行くのですが、藤枝には、藤枝ハイボールというご当地ハイボールがあるそうです。フジの色素と同じアントシアニンを混ぜて藤色にした藤枝ハイボール。是非、検索してみてください!
グルメのうにまる様なら、ピンク色をしたびわハイボールを作れるかも!?
桜の枝からもピンクの染色液ができるそうですが、ビワもサクラと同じバラ科なんで、そこも気になっています。
現地での聞き込み調査をぜひ!!