Dr. 鼻メガネの 「健康で行こう!」

ダンディー爺さんを目指して 日々を生き抜く
ダンジーブログ

時の速さ

2010-06-10 | 想い・雑感
夕方
標高4,500mの高台にバイクで上がり
小さな公園のベンチに寝そべる

夕暮れには少し間があり
空の底が抜けているような青空

鳥のさえずりが 時には叫びのような声が
聞こえてくる

しばしぼんやりして時計を見ると
2,30分経ったと思っていたのに
9分しか経っていない

身をおいた状況で
こんなにも時の流れ方が変わるのだろうか


ふと
兵士のことを思う

行軍の途中に体を休め 澄んだ青空を見上げたとき
戦争という日常を離れ
止まったようなひと時を感じたりするのだろうか
そうなら
そのとき何を思うのだろうか

RICE

2010-06-09 | 想い・雑感
学生時代
自転車でののんびり旅にはまるまでは
バスケットボールをやっていた

一度捻挫をして
少し休んだことがあった

先輩は
そんなものは
動かしながら治せばよい
などと無茶なことを言う

打撲や捻挫に対する対処の基本は
RICE
R:休息
I:冷却(アイシング)
C:圧迫
E:挙上

痛いときには休ませるのが大切と思っていたし
ずっと思ってきた

ところが
それほどひどくない
足首の捻挫に対しては
運動療法を行ったほうが
経過が良いらしい

どの程度の捻挫が対象なのか
どのような運動療法なのか
わからないが

あのときの先輩の一言が
本当だった?

同じ人?

2010-06-08 | 想い・雑感
そこそこの進行胃癌であったSさん
外来通院にはいつも奥さんを伴われていた
ご本人は
少し背を丸め うつむき加減で 活力少ない
という印象の方

無事5年が過ぎ
はれて胃癌の呪縛から解き放たれた
一応今後も半年に一度くらい診てください
とのことで5年6ヶ月で外来受診

オヤ!?
診察室に入って来られる姿からして何か違う

顔もまっすぐ上げており
体全体に自信と艶が現れ
体重も少し増えたという

この半年で
肉体的条件が大きく変わったはずはなく

やはり
心の在りようが
その人の有り様に大きくかかわる
ということなのでしょうね

気の持ちようですべてが変わるなどとは思わないが
気 というのは大切ですね

飛距離回復

2010-06-08 | 想い・雑感
ゴルフ好きの方に胃全摘を行った場合
ほぼ全員の方が 
飛距離が落ちたと訴える

手術自体の体への影響
術後に筋肉を使っていないこと
さらには消化の第一段階となる胃を失ったこと
などからどうしても筋力低下が避けがたい
だから当然飛距離も落ちる

ところが術後半年のKさん
すでに飛距離が戻ったという
ついでに飲酒量も

話を聞くと
鉄アレイを持ち上げ
筋力保持に努めているとの事
やはり体は使わないといけないですね

体を大事にする
ということと
体を動かさないということは
まったく同義でないことを
改めて感じました

神経が太い

2010-06-07 | 想い・雑感
並みの人間では
国会議員になって
精神の平静を保つことなど
困難だろうなと
いつも思う

自己の過ちや矛盾を
大勢の前で指摘されても
ああだこうだと言葉を操る
操っているうちに自分自身も納得させているのかね

かといって
神経が太いばかりではダメで
細やかな心遣いが必要だったりもするだろう

いやはや
お疲れ様です

しかし
神経が太いとか 細かいとか
面白い表現ですね

神経は
その太さと 伝導速度によって
5,6種類に分類され
私たち皆その神経を持っているけど

それに個人差はないはずだけどね


ところで
神経が太い
神経が図太い
となり
さらに太くなると
無神経
と呼ばれるのだろうか

暖簾分け

2010-06-07 | 想い・雑感
暖簾分けした店のほうが
本家より大きくなる
ということは時にあることです

がんの場合にも
原発巣(本店)より
転移巣(支店)のほうが大きくなることがあります

極端なときには
腫れたリンパ節を取ったら
間違いなくどこかから癌が転移してきているはずだが
いくら原発巣を探しても見つからない
などということもありますし
その後経過を見ていても
何処にも癌が見つからないこともあります
暖簾分けした後に
本家がつぶれてしまったのでしょうか

食道癌が見つかったSさんの場合
原発巣を見る限り
まだ症状が出るような状況ではないのだが
食事が通らないと訴える

調べると
食道と胃の境界にあるリンパ節が
大きく腫れている

食道癌がリンパ節へ転移をし
その転移巣のほうが大きくなり
それが食道を圧迫し
食事が通らなくなっているのだ

これなども
転移巣のほうが原発巣より
ずっと大きくなってしまっている例

まずは
放射線化学療法を行うこととなった

明滅

2010-06-06 | 想い・雑感
光の明滅
と言われると
どこかで
スウィッチを入れたり切ったりという
音が聞こえてくる気がする

まさにデジタル感覚

でも
デジタルという感覚が
人にとって日常となったのは
せいぜいここ100年くらいのことかな

蛍の季節
その明滅を見ていると
フワーっと光り
スーッと消えていく

アナログの世界

これが自然な感覚だよね

はねつけるようなデジタルな明滅でなく
アナログな明滅を見ていると
なぜか心は落ち着き
引き込まれていく

ただ
蛍と
私のみが
そこにいる

仙谷さん

2010-06-05 | 想い・雑感
民主党の仙谷由人さんは
胃全摘を受けていたとのこと
進行度はわからないが
すでに5年以上経過しているので
癌は根治ということでしょう

それにしても
政治の中枢での激務
充分でバランスの取れた栄養摂取など
養生には気を使っておられるのでしょうね
仙谷さんの
日常の食事を
お聞きして参考にしてみたいものです

それに気力なのでしょうか

胃全摘後で元気な方はたくさんおられますが
名の通った方のほうが
患者さんにはよくわかる

胃を全部とっても
元気に暮らせるんだ と

先日
胃全摘後の患者さんのベッドサイドに座っていたとき
ちょうどテレビに仙谷さんが映ったので
この方も胃を全摘されたらしいですよ
とお話したら驚かれていた



遅れてでる疲れ

2010-06-05 | 想い・雑感
手術の中には長時間かかるものもある

先日は朝の10時に手術室に入り
出てきたのは夜の9時過ぎ

ところが翌日は不思議と疲れも感じず
なかなかまだまだ元気じゃないか
と自分をほめてあげていた

ところがところが
二日目には体のだるいこと
手術の疲れが後れて出るようになったかと
ややがっかり

元気

2010-06-05 | 想い・雑感
周りを見回せば
元気の良い人 そうでない人
様々である
入院患者さんでも
両者がおられる

深刻な病気であっても
何処までも元気で気力充実
接するこちらまで元気になる
などという患者さんはおられるもの

病気の有無と
元気の有無がパラレルでないことがよくわかる

「気」というのが
どういうものかわからないが
確かにあるのだろう

生まれながらの 先天の気

生まれた後の様々な要因で
強くなったり弱くなったりする 後天の気

それらの気をなるべく削がず
できれば高めてあげられるようにしたいと思うのだが
外科手術は基本的に削ぐほう
その要因をなるべく押さえるべく
術前術後の管理が必要となるし
寄り添う姿勢が必要となる

そして総合的に
生命力を高めてあげられるのが
名医なのでしょう

ほど遠いですな・・・

どちらに進む?

2010-06-04 | 想い・雑感
田舎道を走っていると
とんでもない道や
行き止まりの道へ迷い込むことがある

地図を頭に入れつつ走るのだが
地図上で明記された国道などより
県道や市道 はたまた林道などのほうが
部分的にずっと広く美しい道だったりするので
ついついそちらに進んでしまうのだ

日々の生活の中でも
どちらに進むか
意識的に あるいは無意識のうちに決断している

その決断のときに
「よさそうに見えるけど そちらに行くとまずいよ」
という情報があるとなしでは大きく違う

医療現場での説明は
まさにその情報を提示できるかどうか

・手術をしないと数ヶ月で食べられなくなりますよ
・この血糖のままでは失明しますよ
・抗がん剤を上手に使ったほうが長生きできますよ
・・・

ただし
それは
死に至るまでの道筋 風景が変わるだけ
つまりいかに生きるかに関わる問題であり
永遠の命を得るための選択ではない

いかに生きるかの選択なのだから
治療方法は
治療しないことも含めて
本人が決めることである

医療者は
本人の想いを尊重するなかで
最善 次善 ・・・ の策を考えていけばよい
寄り添っていけばよい

通勤距離

2010-06-04 | 想い・雑感
通勤距離は
片道約7.5Km
おとなしく最短距離で往復すれば
当然15Km くらい

なぜか20~30Kmのことが多い
気候が良くなると
それが延長傾向に

バイクに跨ると
ついつい
ふらふら
してしまう

先日はついに
70Km

週末の当番だったりすると
走れなかった分
平日に取り返さなくては・・・
と思っているわけでもないのですがね

伝えるなら早めに

2010-06-04 | 想い・雑感
手術不能な進行癌で見つかっても
ほとんど症状がないこともある

そんな時
症状と現実の恐ろしさとのギャップに
家族は本人への告知を避けたいという心境になる

当然な感情かもしれないが
進行癌の方に症状が出始めると
一気に状態が悪くなることも少なくない

そうなったとき
隠してきた事実を伝えるのは難しい

そして隠していることがあれば
家族は本人の顔を見るのがつらくなる
最後の大切な時に
心を通わせるチャンスを失うことになるかもしれない

難しいことも多いが
目の前の現実に対し
誠実に
正直に
向き合うほうが
その時はつらくても
結局良い方向に向かうことが多いことは
病気の告知ということ以外でもよくあること

病気について伝えるならば
ある程度本人の体が動き
日常生活を送ることができ
強い症状などがない時期に伝えるほうがよいと思う

眼鏡の置き場

2010-06-01 | 想い・雑感
以前
頭の上に眼鏡をちょこっと載せている人を見ると
なんと安定感の悪い場所に置いているんだ
落ちそうじゃないか
などと思っていたのですが

眼鏡と頭の上は意外と相性が良いようで
活字を見るときに
ひょいと頭の上に眼鏡を置くようになって数年
載せていることを忘れるまではなっておりませんが
置いているということを意識しないほど
おさまりが良くなってしまった

実に便利な置き場の御蔭で
日常のあれこれが
スムーズに進みます

明けのミニツーリング

2010-06-01 | 想い・雑感
先日の日当直の際は
夜中に数回起こされ
朝起きたときは気だるさが全身を支配していた

拘束時間が過ぎ
さあてどうするか
とバイクに跨った途端
あら不思議
なんか元気になってきた

なんとなく走り出し
結局220kmのミニツーリング

まだまだ元気じゃないか
と自画自賛しながら帰宅

バタン キュー