Dr. 鼻メガネの 「健康で行こう!」

ダンディー爺さんを目指して 日々を生き抜く
ダンジーブログ

循環

2009-08-29 | 想い・雑感


生活習慣病に共通する出来事の一つに
動脈硬化がある
血管が狭くなり
狭窄部の先に血液が巡っていきにくくなる

十分な血液を受け取れない臓器は
機能が低下し
最悪機能不全から壊死(梗塞)に至る

狭くなった血管の抵抗に対し
一生懸命血液を送り出し供給しようとしていた心臓も
そのうち疲れていき心不全という状態になる

健康であるために必要な条件の一つが
血のめぐりが良いということ

これは人との関係にもちょっと当てはまる
想いや考えを送り届けようとしても
その流れが阻害され相手に届きにくくなり
相手からも戻ってこなくなると
双方が機能不全に

血液もこころも
巡るということが大切なようです

説明なき同意

2009-08-28 | 想い・雑感

自分の身に人から何かされるというのは
緊張を伴う
散髪屋で(私は近年ほとんど行かないが…)
剃ってもらったりする時もちょいと緊張したりする

ましてや手術を受けるとなると
どこがどうなるのか 自分で聞いておかなければ心配
 だと思うのだが


食道の手術を予定している50代男性
病気や治療内容に関して自分は聞きたくないとおっしゃる
説明はすべて奥さんにしてくれと
病棟主治医が何度か本当に説明を聞かないのかを確認したが
やはり聞きたくないとのこと

結局奥さんに説明し 奥さんからごく概略を本人に説明ということになった
本当にこれで手術してもいいのかなぁ
まあ聞きたくないと言われるものを無理に伝えるわけにもいかないのですが

守らなければ

2009-08-28 | 想い・雑感

まだ死ぬことはできない
その思いが手術をうける決断をさせた

半身麻痺という障害を持つ子の父親
すでに80歳を越えているが
まだまだ70台前半にしか見えない

子供を置いてまだ死ねない
子の世話ができないなら生きている意味が無い
と手術説明の間何度かおっしゃる

守るものがある人
というのは迫力がある

心を込めて
手術をさせていただきます


一人の患者さんの治療を行うとき
その方一人の治療ではなく
その方に関わる人たち皆のための治療であることを
改めて思う

ご縁があれば

2009-08-28 | 想い・雑感
一人自転車にうち跨り
数週間の旅をしていた学生時代

国鉄駅の軒下や
ユースホステルで一晩を過ごすとき
自転車で旅しているという共通項だけで
打ち解け 話をしたものだった
時には何日間か一緒に走ったりすることもあった

縁があればともに過ごし
時が来ればお互い別れ行く

ただそれだけのこと

ただそのときの縁にまかせるだけで
去り行くものを追う必要などはない
縁があれば再会するだろう
なければ・・・

ただそれだけのこと

勝手にまいります

2009-08-28 | 想い・雑感
ツーリングは
たいてい一人で気ままに行う

先日初めて3台で走った

人の走りを間近に感じることができ
知らない道や店を教えてもらうことができ
共通の記憶が残る
という意味で楽しかったのだが
どうも私がバイクに求めるのはそういうものではないようだ

一人バイクを走らせ
通り過ぎる景色
すれ違うバイク
路面
スピード
カーブの倒れこみ
などを五感を通じて感じ
時に第六感を働かせ
バイクに乗っていること自体を楽しみ 味わう
そこが好きみたいだ

3台も一緒に走ると
その動きやペースにどうしても注意が向いてしまう

日常の中で
その時々の立場での行動を求められているのだから
バイクに乗っているときくらい
好きに進みたい


人生とおなじ
人のことばかり気にしていると
自分が生きていること自体を味わうことができない

意識してマイペースでやっていっても
所詮周りと無関係ではやっていけない
どこかちゃんと合わせている
自分勝手 くらいが
ちょうどいいのかもしれない

プロポフォール

2009-08-27 | 想い・雑感
4、5年前 ある麻酔科医師が
プロフォールの自己注射が原因で死亡したと思われる出来事があった
麻酔科医は日常的に人の意識を取る薬剤を使用しており
容易に手に入りやすく
また扱いなれているという油断があるのかもしれない

こういう事故があるということは
同様にプロポフォールを自己注射している者がいるのでは・・・?
とその当時感じたが その後忘れていた

今回マイケルジャクソンの死亡原因が
そのプロポフォール過剰投与とされている
との報道を聞き思い出した

プロポフォールは
私にとっては全身麻酔時の麻酔薬 あるいは人工呼吸の際の鎮静薬
という認識しかないのだが
どうもそれ以外の目的に使用する人がいるようだ

痛みを含む現実の苦しみからの逃避
という目的に

麻酔薬は一般的に呼吸抑制作用をもっており
過量になると呼吸が止まる
全身麻酔管理を行っているときなら問題ないが
そうでないときに呼吸が何分も止まれば
当然死に至る

腕の血管から注射をした場合
血管内に入った瞬間に薬が効くわけではなく
血管内を流れ脳に到達して初めて効果を表す
注入から効果発現まで少しのタイムラグがあるわけだ

おそらく先の麻酔医も
まだ大丈夫と思って注射したところ
意識を失う瞬間にはすでに多すぎる薬剤が血管内に入っていたのだろう
そして血中濃度が危険なレベルを越え
呼吸が止まってしまった・・・

なんともやりきれない

うろこ雲

2009-08-25 | 想い・雑感
高い
空が高い

今朝見上げた空には
うろこ雲が

そして確かに空が高い と感じる

空気もやや涼しく
バイクに乗り
心地良い風を受けながら 職場へ

結局
暑中お見舞いも
残暑お見舞いも
書かずに終わった

幼稚園のころ初めてはがきを書き始めて以来
一通も出さなかったのは
初めてのこと


ありましたっけ?

誰が

2009-08-25 | 想い・雑感
日本語では主語を明記しないことが多い
それで不便は感じないが
動作の主体を明示しないことによって
責任の主体まであやふやにするのかもしれない

戦死
と日本語で表される内容を
英語では
killed in action
と表現されるという一文を読み
どきっとした

戦場に送られた戦士は
あるいは本土攻撃にさらされ命を落とした者たちは
戦争の中で自ら死を望んだわけでなく
killed 殺されたのだ

殺した主体は
相手国であり
戦うことを命じた自国である


誰が 何を したのか
誰が 何を どう 考えたのか
誰が …

政治の場面でも
司法の場面でも
そして私が身をおく医療の場面でも
常に問いかけ 確認する必要がある

水車

2009-08-24 | 想い・雑感
勢い良く水車が回っている
落ちてくる水はたいした量ではないのに
その水の力でスムーズに回っている

動かし始めるのは大変だが
一旦動き始めると
なかなか動きを止めようとはしない

これを
慣性と呼び
時に
惰性と呼ぶ

日々を積み重ね
良い習慣(慣性)を身につけることは大切と思うが
惰性に陥ってはならない

ベターを求め ベストに近づく

なかなか難しい

夏?

2009-08-22 | 想い・雑感

ヒュー
ドンドンドン
ぱちぱちパち

家の近くで花火が上がる

この夏は妙な 不安定な天気が続き
結局花火大会なるものは見ずじまいだったが
近所の小さな祭りで
花火が上がりだした

すでに8月も下旬に入り
打ち上げの音が
少しさびしく響く

夏をあまり感じないままに
秋に向かいそう

人生の中で
一回分の夏を経験し損ねたような気分

πの計算新記録

2009-08-21 | 想い・雑感

筑波大学のチームが
スーパーコンピューターを用いて
π(円周率)の計算を行い
その速さと桁数で世界一の記録を樹立したと報じられた

計算の信頼性と
演算処理速度の目安として
πをコンピューターに計算させるらしいが
想像すらできないその桁数を見て
πというのは確かにどこまで行ってもきりの無い 
無理数なんだと納得する

その桁数から見ると
3であろうが3.14であろうが
どちらもπの概数でしかないわけで
どちらを用いても大差が無いようにも思うが
やはり3.14の割り切れない感じが
無理数たるπを思い起こさせる
奥深さがあるように思う

物事を白黒はっきりさせて考えると
思考のエネルギーが随分節約できるので
人間楽なほうに流れがちとなるが
割り切れない話がほとんどの実人生
まさにそこを端折らずに
割り切れないままに思考していくところにこそ
味わいがあるように思う

枕元

2009-08-20 | 想い・雑感
一人の人は
多くの人と
様々な関係でつながる
ある人にとっては良い人でも
他の人にとっては正反対なんてこともしばしば

病に倒れ
死を迎える あるいは迎えた人の枕元に
誰が集まるのか
あるいは集まろうとするのか
それを見ると
築いた関係のごくごく一部が透けて見えるように感じることもある


大物俳優と称される男優が亡くなった
絶縁状態の前妻とその子が葬儀に現れないと
弟が嘆いたとのことで
またそれをメディアはわざわざ伝える

生前の様々な関係を
亡くなったからとてまだ清算できる心の状態になっていないと思われる人に対して
一方的になぜ現れぬと責めるひとや
それをわざわざ報道するメディア

そっとしておいてあげればいいのに

足音が近づく

2009-08-19 | 想い・雑感

新型インフルエンザによる死亡例が
日本でも報告され始めた

通常の季節性インフルエンザの場合
ウィルス自体による死亡よりも
インフルエンザを契機として
細菌感染による肺炎などで亡くなる場合が多い

細菌が相手ならば抗生物質によって叩くことができる可能性もあるが
新型インフルエンザはウィルス自体による肺炎から
呼吸不全になりさらには死に至るということだから
一旦重症化したら治療が難しい

呼吸不全になったら
人工呼吸器を使っていれば大丈夫だろう
と思う方もおられようが
肺自体が酸素を取り込み
二酸化炭素を体外に出すという基本能力を失ってしまえば
何をしても無理な場合も多い

さらに
日本には人工呼吸器の備えが少ない
今の医療情勢の中で
それぞれの病院が
普段使う数を大きく越える人工呼吸器を保有することは無理

来るであろうパンデミックの第一波に備えるならば
国や各自治体が費用を持って
人工呼吸器を備蓄する必要がありそうだ

パンデミックの不吉な足音が近づいている今こそ
政治の出番なのに
政治家自身のための叫び声が
8月29日まで続く
この政治空白がパンデミック対策の大きな遅れになったとき
麻生太郎は 自民党は
どう責任をとるのだろうか

とりようがないか・・・

崩落

2009-08-18 | 想い・雑感
今年は
がけ崩れのニュースを
よく聞いた

実際に崩れる前に
そのがけの奥では
着実に変化が起こっているわけだが
そして細かく見れば
外から見てもその兆しはあるのだろうが
崩れるまで分からない

人間の体の中でも
本人も周りの人間も気づかないうちに
変化が 重大な変化が起こり
ある日突然といった感じで
一気に体調が崩れていくことがある

まさに崩落
発見された時には
癌の末期中の末期
入院後数日から数週間で
嵐のように駆け抜けていく

なんで急に
と嘆く前に
不断の注意が必要なのだろう
しかしまったく自覚症状がないうちに
そのような状況になることもまれではなく
ただ個人的に体に気を配るというだけでなく
検診などは機会があれば受けたほうがよい

それでも
完全ということはあり得ないけれど