Dr. 鼻メガネの 「健康で行こう!」

ダンディー爺さんを目指して 日々を生き抜く
ダンジーブログ

呼吸

2007-11-28 | 想い・雑感
気持ちが落ち着いていないとき
呼吸が浅くなっている
十分息を吐ききることなく
すぐに息を吸っているような気がする

肩の力を
体の力を抜いて
しっかり ゆっくり 息を吐ききろう
すると自然に息を吸う

呼吸という言葉は
はいて 吸う という順番になっている
まずははくことを重視するようだ

それにしても「呼」
という漢字を使っているのは何故だろう
息をはくことにより
何かを呼びよせるという意味が含まれているのだろうか

秋の夜長

2007-11-22 | 想い・雑感
秋の夜長
ということは知っているが
なかなか実感が伴わないのが現代

均一に
そして直線的に流れていく
都市の時間 時計の時間
に馴らされてしまい
太陽のリズムと生活のリズムが
かなりずれてしまっている

秋になると
単に仕事から帰る頃には
空が暗くなってしまっているだけで
帰宅時間が早くなるわけではないので
夜の長さはやはりいつもとおりなのである

日の出とともに活動を開始し
日没とともに家に戻る
というような生活をして
はじめて
秋の夜長を感じ 味わうことができるのであろう

介護申請

2007-11-21 | 医療・病気・いのち
癌も末期となるころ
痛みが出現し
それが急速に強い疼痛へとなっていくことがある

経口の鎮痛剤を使いながら
外来で疼痛のコントロールをすることも可能だが
我慢できないほどの強い痛みを訴えるときは
1日2日でぐっと楽な状態にするために
入院の上
薬の必要量をすばやく決定したほうがよい

痛みのために
青息吐息で入院された方も
痛みのコントロールが良くなるにつれ
ぐっと体調が良くなる
ときには家族がこのまま良くなるのでは
と考えたくなるほど元気になることもある
それほど痛みがその人に強い影響を与えていたことの裏返しなのだが
家族によってはその段階で
「介護保険の申請をお願いするかもしれません。」
とおっしゃることがある

申請して認可がおりるまで
まず命を保つことが難しいと思われるのではあるが
また家族もそう思っているのであろうが
そう思いつつも申請をしたくなる気持ち
なにか行動をしていたい気持ち
希望をつなぎとめたい気持ち
などもわかるので
「いつでも書類を送ってもらってください。」
と答えてしまう

一葉ずつ

2007-11-18 | 想い・雑感
春は桜前線が日本列島を北上し
秋は紅葉前線が南下してくる
長い年月にわたり返されてきた自然のリズム

山を見ると
木々により
紅葉の度合い
色合いが違う

一本の木に集う葉っぱ達も
一枚一枚その表現する色が違う

さらに近づくと
一枚の葉の中でも
場所により変色の度合いが違う

それぞれが個性を発揮している
多様性を主張している
そしてその一枚の中にも
複雑さを示している

ほほえみ

2007-11-17 | 想い・雑感
病気の時というのは嫌ですよね

つらいなあ
きついなあ
怖いなあ
痛いなあ
気分悪いなあ
不幸やなあ

いろいろぼやきが出てきてしまいます

でも
体調がよいときでも 悪いときでも
人間明日のことは分からないですよね
その意味では
どちらも変わりません

それなら
病気の時でも
今を大切に
そして
できればほほえんで
生きていきたいですよね

養生クン 1

2007-11-16 | 医療・病気・いのち
 子供の誕生にすら人為的操作が紛れ込んできている現代において、「子供を授かる」という発想は絶滅の危機に瀕しているようです。ましてミーイズムや自己万能感がはびこる現状では、自己の一身が天地(宇宙、自然)から授かったものであるという考えにいたることは困難でしょう。

 しかし間違いなく、今いるあなたや私は、自分の意思で、自分の力でこの世に生まれ出てきたわけでなく、授かったとしか言い様がないのです。せっかく授かったこの身を、慎んでよく養って、天が与えてくれた命を長く健やかに保ちましょう。

 飲食欲や色欲などに振り回されるのは、自ら肉体を痛めつけ損ない病を求めるようなものであり、愚かなことです。日々をつつしみ深くいき、長命を保ち、生きる喜びや楽しみを十分味わいましょう。

 体の細胞は日々入れ替わっています。ということは昨日と今日、今日と明日の私は違っているのです。日々の慎み、積み重ねが、長期にわたれば多大な影響をわが身に及ぼすことは明らかです。今日を自制の心を持って生きることができれば、必ずそれは自身に帰ってくるのです。

向き合う

2007-11-14 | 想い・雑感
おいしいものをいただくと
実に幸せである
自然からいただいた命を
食材が持っている本来の味わいを損なうことなく調理されたものは
この上なくおいしい

先輩宅でかにをご馳走になった
捕れたかにをその日のうちに丸ごと炊いていた
薄味の出汁が身にしみ込み実においしい
手で甲羅をはぎ えらを除き 中央から割り
さらにいくつかに分けてそのまま食らいつく
三杯いただいた
至福の一時であった
しっかりと食べるものと向き合った一時だった

普段の食事の中で
私たちはどれほど食べ物と向き合っているのだろうか
いただく命にどれほどの感謝をしているのだろうか

食に限らず
何かにしっかり向き合って生きる
人 書物 自然 出来事
などをしっかり見据え 考え 味わって生きる
ということができているのだろうか

私自身振り返ると
すべてにわたり
性急すぎるような気がする
しっかり向き合わずに通り過ぎているような気がする

紅白

2007-11-14 | 想い・雑感
大晦日に紅白歌合戦を見なくなってどれくらい経つだろうか
夜の9時から約2時間40分
子供の頃は毎年見ていたように思う
特別な番組だった

出演できるのは
選ばれたスターたち
一年の締めくくりとしての
一大イベントだ

今ではいくつもある番組の中の一つでしかないように感じ
紅白の司会者が決まったというニュースに触れても
ああそうか
と思うだけで
昔はよく見ていたなあ
という感慨が湧くだけである

殺人ではない?

2007-11-12 | 想い・雑感
自身では呼吸できず
人工呼吸器で機械的に胸郭を動かし
換気を行っている状態が続いているとき
見るに見かねた家族から呼吸器を外して欲しいと頼まれたとき
その心情に共鳴し
呼吸器のスイッチを医師が止める

身体に対する
人為的な
無理な関与を止め
自然にまかせただけとも言えるその行為

しかしそれが殺人行為とされることがあるのが現実

それが問題となるというのに
肝炎感染可能性のある患者リストを隠し
多数の人を死に至らしめた
あるいは治療の機会を奪い死期を早めた
厚生省のお偉いさんが裁かれないというのは
納得がいかない
裁く法が無いというのならば
立法すればいいではないか

経過するもの

2007-11-10 | 医療・病気・いのち
私は体調を崩しかけると頭痛が起きることが多い
そんな時葛根湯や鎮痛剤を服用し
ごまかしながら仕事をすることになる

そんな私が偉そうなことは言えないのだが・・・

ゆっくり養生をする
ということが受け入れ難い世の中になっているようだ

何とか
頭痛だけ
関節痛だけ
熱だけ  押さえてください
吐き気を止めてください
点滴だけしてください

などということで急患センターにこられる方が多い
その多くは
仕事があるから症状だけでも取ってほしいということになる

上記のような症状は
ウィルス感染症
俗に言う風邪 によるものが多い

そのようなウィルスをやっつける薬はないので
風邪薬というのは症状を抑えるだけの薬であり
根本治療をしてくれるわけではない

たとえば解熱剤は熱を下げてくれるが
発熱というのは
体がウィルスを追い出すために起こす反応であり
じつは熱だけを下げると
ウィルスをなかなか排除できずに
風邪が長引く可能性がある

江戸時代から
風邪は薬によって治る あるいは治すものでなく
経過するものである
といわれる如く
本来 風邪の時には養生し
身も心も休めてあげることが大切なんですけどね

金木犀

2007-11-08 | 想い・雑感
家に風を通すため
実家を訪れた時
どこからか穏やかで甘い香りが漂う

芳香の源は庭に咲く金木犀であった

そういえば随分前に
金木犀を植えていると
親から聞いたことがあった
そのときは聞き流していて気に留めていなかったので
私の中では今回始めてその木と対面した気がする

昔親が植えたであろう木が
今では何の手入れもしていないのに
その命を保ち
豊かに枝葉をつけて
芳香を放つ

久しぶりに
親からの便りを
もらったような気がした

そして
生きているうちに
もっとしっかり向き合い
語り合っていたかった・・・

多くの人が感じる親に対する後悔も

歯石

2007-11-06 | 想い・雑感
先日口腔ケアの講演を院内でして頂いた
患者さんの口腔ケアが大切だと言うことを
職員にアピールしようと開いたのだが

時々歯が痛くなったりすると
少し丁寧に歯を磨くくらいでごまかしている私にとって
なかなか耳の痛い話しばかりだった

なかでも驚いたのが
歯石は3ヶ月から6ヶ月に一度は
除去するために歯科に行く必要があるということ
そうなの?
歯石の除去なんて
これまで一度もしたことがないじゃないか
なんとか時間を見つけて
一度くらいやってもらおうかなあ…

見えない力

2007-11-05 | 医療・病気・いのち
様々なバランスの上に
人の健康は成り立っている

バランスというと
栄養
睡眠
運動
休息
などなどのバランスはすぐ思いつくだろう

でも
腸内細菌といって
私たちの小腸や大腸に巣くう細菌たちのバランスも重要
このバランスが崩れると下痢をしたりするし
特定の栄養素の吸収が悪くなったりもする

また漢方薬が効く効かないも
飲んだ漢方薬が腸内細菌で吸収される形に
変えられるか否かにかかっていることがあるという

目に見えない思わぬ力で
私たちは生かされている

再利用

2007-11-04 | 想い・雑感
これまで何度も赤福を食べたことがある
その時の商品によっては
もちの部分が硬かったり
あんこの部分すら硬かったりしたことがある

ああちょっと古いのが当たっちゃったな
と思いつつ食べていた
そんなものだろうと思っていた
赤福が製造日販売を売りにしていたことなどちっとも知らなかったから

おいしく安全に食べられれるならば
私としては多少古くてもかまわない
再利用するならばそう言ってもらえば
別に何とも思わない
正直に言えばいいのに

食べ物は大切にしなければ

少ない時間

2007-11-02 | 想い・雑感
 すべての人にとって、今という時間は大切なものであることは間違いない。ただそれを自覚するかどうかは、その人の置かれている状況や考えていることに大きく左右される。暇つぶしという言葉を使える人もいれば、つぶしてしまうような時間は無いと感じる人もいる。

 末期癌を宣告された人にとって、今という時間は、どこまでも大切であり、大切にしたいと思う場合がほとんどであろう。

 しかし、悲しいかな、末期と思うと医療者の多くは、あまり熱心に患者さんに向き合わない。向き合っていても、その人にとっての時間の貴重さに無頓着な場合が多い。病気を治すことができなくなると、積極的な関わりを放棄してしまうのだ。そして何か一工夫すれば、家で過ごしたり、何とか旅行をしたりということが可能になったかも知れないということを、見逃してしまう。私自身、「ああしていれば、もう一度くらい家に帰ることが出来たのではないか。」というような反省の連続である。