Dr. 鼻メガネの 「健康で行こう!」

ダンディー爺さんを目指して 日々を生き抜く
ダンジーブログ

苦痛

2014-03-27 | 緩和医療
死ぬ瞬間の自分を
自分で見ることはできない
意識を失い
その後に心臓の鼓動や呼吸が
止まって行く

だから
最後に知覚出来るのは
意識のある自分
つまり生きている自分

死ぬまで
そして死んでも
自分の死の瞬間を
体験することはできない

経験することのない死を
恐れる必要などないのかもしれないが
私たちの多くは
それを恐れる

きっと死の瞬間を恐れるのではなく
そこへ至る過程で味わうであろう
苦痛を恐れている部分が大きいのだろう

それらの苦痛を
かなり軽減することが出来る
とわかっていれば
恐怖感が少しは和らぐ

苦痛を取り除く方法を
きちんと実行でき
患者さんに合わせて工夫をし
大丈夫だよと声をかけられる

そんな緩和ケアを
提供できるといいですね

ゆっくりと

2014-03-18 | 想い・雑感
ある日突然癌と言われても
戸惑うばかり
思考回路は破綻状態

何から考え
どう行動するのか
まとまらぬ考えに
気持ちばかりが焦る

見ていてそれが分かる

穏やかに
ゆっくり
そして丁寧に
話を進めて行きたい

患者さんを
追い詰めて行くような
対応をしてはいけない

非日常

2014-03-15 | 想い・雑感
毎日が新たな一日であると
頭ではわかっていても
日常に埋まってしまうところがある

旅はその気分をリセットしてくれる

今は新幹線
30年以上前に
大学から共に巣立った旧友達に会いに行く

さあ気持ちは青春時代へ
GO

2014-03-15 | 想い・雑感
咳をすると
目に見えなくても
多くの飛沫が飛び散る

急に咳が出始めたときは仕方ないが
咳が持続しているなら
マスクをした方が良い

自分の喉を感想から守ってくれるし
周りの人にあまり不快な思いもさせない

数日前から喉の調子が悪いというMさん
職場に二週間位咳をしていながら
本人はマスクなどせず
周りの人間がマスクをしているという

咳の張本人はもちろん上司

上に立つほどの人であれば
チョットだけの心遣いが欲しいかな

重ねる年

2014-03-14 | 想い・雑感
10年以上前に
外来通院されていた方が
突然外来に

どうしたのかと思ったら
癌が見つかったわが子に付き添ってこられたのだった

すでに80代半ば
子供は60代半ば

どんどん
月日は過ぎゆき
順繰りに年を重ねてゆきます

必要量

2014-03-14 | 想い・雑感
「年取って 酒が弱くなったなぁ…」
よく聞く言葉ですし
私もそう感じます

「あまり たくさん食べられなくなったなぁ…」
これもまたよく聞く溜息

でも年齢とともに
必要とする食べ物の量が少なくなってくるし
取り入れたものを代謝する力も弱くなってくるわけだから
当然の変化ですよね

特に人生の最期が近づけば
体によかれと
点滴をしたり
管を通して腸に栄養を送り込んだりしても
水分や栄養分を利用できないだけでなく
逆に体に大きな負担をかけてしまうことも多い

見切るのが早すぎてはいけないことは当然だが
過剰な水分や栄養補給を控えるべき時期を見過ごすのもいけない
いらぬ世話が
命を縮め 苦しみを増大させる

ご縁

2014-03-09 | 想い・雑感
「お久しぶりです」
「本当にお久しぶり」
「何年経ちましたかねぇ」




改めて考えると
40年は経ちました

あっという間に過ぎ去る年月

その過程で
どのような思いを持ったとしても
全てが有難いご縁

生きる

というのは
面白いね

異時性重複癌

2014-03-09 | 想い・雑感
別々の臓器に原発性の癌が見つかると
これを重複癌と呼ぶ

両者が同時か一年以内に見つかるとき
これを同時性重複癌という

1年を超える年月を経て
別の癌が見つかると
異時性重複癌という

5年以上前に直腸がんの手術を受けたKさん
進行癌だったため術後6コース程度の抗がん剤治療を提案されたが
金銭的問題で受けなかったとのこと

今回高度の貧血を指摘され
検査を受けたところ進行胃癌が見つかった
胃癌と直腸がんの異時性重複癌ということになる

直腸がんの術後は
全く通院をしていなかった
定期検査をしていれば
おそらくもう少し早く胃癌見つかったであろうが
リンパ節転移を比較的多数認める進行癌
ひょっとすれば術前検査ではわからない
腹膜播種もあるかもしれない

手術は受けることで同意されてた

ただ術後はいずれにしろ抗がん剤治療が必要と予想される

さて今回は
抗がん剤治療を受け入れてくださるのだろうか