Dr. 鼻メガネの 「健康で行こう!」

ダンディー爺さんを目指して 日々を生き抜く
ダンジーブログ

桔梗湯 (ごろ寝漢方㉞)

2020-05-06 | ごろ寝漢方

のどが痛いという時にはうがいをしたり、トローチを口に含んだり、鎮痛剤を服用したりすると思います。そんな時漢方薬なら桔梗湯(ききょうとう)を使うことが多いです。お湯に溶かした桔梗湯を冷まして、少しずつ口に含みのどの痛いところに広がるようにしてから飲み込む、というのを繰り返しているうちに痛みが楽になります。生薬の桔梗に膿を出し、痰や咳を抑える働きがあり、甘草には消炎鎮痛作用を期待しているようです。

《保険適応病名》

咽喉がはれて痛む次の諸症:扁桃炎、扁桃周囲炎。

《処方語呂合わせ》生薬は桔梗(ききょう)と甘草(かんぞう)だけですから語呂合わせの必要もありませんね。のどが痛いというだけで他に困る症状がないときなどに試してみてください。全く効(桔梗)かん(甘草)というこてはあまりないと思います。


加味逍遙散 (ごろ寝漢方㉝)

2020-05-05 | ごろ寝漢方

それほど元気はなくて、イライラして不眠傾向があり、発作的に上半身が熱くなったり急にドキドキしたりするという時には、加味逍遙散(かみしょうようさん)が選択肢に上がってきます。特に訴える症状が診察のたびに変わるような人は適合することが多いようです。

神経の高ぶりを抑え、血を補うとともにその巡りを良くし、胃腸を整えて元気にしてくれます。当帰芍薬散桂枝茯苓丸とともに女性に対する三大処方ですが、男性に処方することもあります。

◎保険適応病名:体質虚弱な婦人で肩がこり、疲れやすく、精神不安などの精神神経症状、ときに便秘の傾向のある次の諸症
:冷え症、虚弱体質、月経不順、月経困難、更年期障害、血の道症

 

《処方語呂合わせ(語呂合わせで、構成生薬を覚えよう)》

柴胡(さいこ)芍薬(しゃくやく)蒼朮(そうじゅつ)当帰(とうき)茯苓(ぶくりょう)山梔子(さんしし)牡丹皮(ぼたんぴ)生姜(しょうきょう)甘草(かんぞう)薄荷(はっか)

◎ カミさん、最高に癪やと相当プクリ。獅子牡丹召喚して、発火。

おかみさん(加味逍遙散)に最高(柴胡)に癪(芍薬)なことがあったようで、相(蒼朮)当(当帰)あたまにきてほおがプクリ(茯苓)。普段はおかみさん風だが姉御の本性がでて、獅子(山梔子)牡丹(牡丹皮)の彫り物が入った子分を召(生姜)喚(甘草)して、発火(薄荷)大爆発。


麦門冬湯 (ごろ寝漢方㉝)

2020-04-30 | ごろ寝漢方

 かぜ症状は治まったのに、空咳がいつまでも出て止まらない。痰は少ないのだが、なんだか絡んでしまって咳が出る。咳が出始めると連続して出続け、顔が待ったになり、吐きそうになる。喉の感想感が強くて咳発作が続く。これらの症状を訴えるとき、麦門冬湯(ばくもんどうとう)の出番となることが多い。いわゆる咳止めの薬の中には、喉の乾燥感が強くなるものもあり、そんな時麦門冬湯を飲むと乾燥感が静まり咳も静まることがある。一方痰がたくさん出るような咳にはこの処方は使わない。

 一月近く鎮咳剤を処方されているが、夜にせき込みだすと止まらず、最近は寝不足になっているという相談を受けたことがある。その時は麦門冬湯に小柴胡湯も一緒に処方したが、その日から眠れるようになり、一週間たたずに咳が止まったとのことだった。西洋薬で行き詰ったら、漢方薬を試してみると、いいことがあるかもしれない。

  保険適応病名 : 痰のきれにくい咳、気管支炎、気管支ぜんそく。

 麦門冬と粳米は気道を潤し咳を鎮め、半夏は去痰と咳止め、人参、甘草、大棗で元気をつける。

 

《処方語呂合わせ》麦門冬(ばくもんどう)半夏(はんげ)粳米(こうべい)甘草(かんぞう)人参(にんじん)大棗(たいそう)

◎ 爆問答 反抗 堪忍たい

つぎつぎと問答を仕掛けてくる、爆問答(麦門冬)。反(半夏)抗(粳米)的な態度でどこまでも引き下がらない。いい加減、堪(甘草)忍(人参)たい(大棗)。


平熱

2020-04-29 | ごろ寝漢方

最近は毎朝体温を測るので

自分の早朝の平熱が36.2~36.7℃あたりだと知った

 

小学校に上がるまではちょくちょく熱を出していたので

そのころの平熱が36.4℃あたりというのは知っていたが

その後の平熱を知ったのは今回が初めてである

過5年くらいの間で体温を測ったのは数回

確か36.1℃あたりだったような気がする

ちょうどこの5年くらいで体が冷えると温まりにくい 

と自覚していたので実際に平熱が低くなっていたのかもしれない

 

1年半前くらいからほぼ毎日漢方薬を服用しているので

ひょっとしたら普段の体温も少し上がったのかもしれない

 

患者さんに漢方薬を処方していると

最近体温が上がりました

なんてことを言われることがよくある

ここ何年もの間で36℃台なんて初めてです

などということもある

 

もちろん漢方薬によるが体を温める方向にベクトルが向いている生薬を多く含むもののは

実際にそのような効果があるものと思われる

 

冷えがとれると

関節痛や腹痛などの痛みが取れたり

月経にまつわる不具合がよくなったり

かぜになりにくくなったり

といろいろいいことがある

 

もちろん熱くなりすぎても不具合が出てくる

そのような方には冷やす方向に働く処方も用意されている

 

漢方薬には深い知恵が生きている


抑肝散 (ごろ寝漢方㉜)

2020-04-26 | ごろ寝漢方

 それほど丈夫ではなく、比較的些細なことでいらいら、もやもやという方に処方するのが抑肝散(よくかんさん)。肝のたかぶりはイライラなどの精神神経症状を引き起こすと考えるのですが、それを抑えるという意味で抑肝散。瞼がぴくぴくしたり、少しのことで怒り爆発したり、夜眠れなかったりということもあります。認知症で攻撃的な症状の方に使用することも増えてきているようで、紹介されてくる高齢者の方に処方されている場合も多いです。また、すぐに泣き叫ぶ子供に使うことが多いようですが、そのお母さんもいらいらしていることが多いので、母子同服といて、母子一緒にこの抑肝散を服用してもらうとよいと言われます。

 怒りを面に出す人は分かりやすいのだが、内に秘める方も多く、本人がイライラや怒りに気づいてないこともある。社会から追い立てられるようなストレスの多い現代では、この処方の出番はもっと多いのではないかと思っている。

 柴胡が肝の高ぶりを抑え、釣藤鈎が鎮静効果、当帰と川芎で血の巡りを改善し、甘草、蒼朮、茯苓で胃腸を健やかにしてくれる。

 

 《保険適応病名

虚弱な体質で神経がたかぶるものの次の諸症:
   神経症、不眠症、小児夜泣き、小児疳症

 

《処方語呂合わせ》当帰(とうき)川芎(せんきゅう)釣藤鈎(ちょうとうこう)茯苓(ぶくりょう)甘草(かんぞう)柴胡(さいこ)蒼朮(そうじゅつ)

◎ よく母さん 当選釣り上げたね。 複利完済して述懐。

よく母さん(抑肝散) 当(当帰)選(川芎)釣り(釣藤鈎)上げたね。 複利(茯苓)完(甘草)済(柴胡)して述(蒼朮)懐。


防風通聖散 (ごろ寝漢方㉛)

2020-04-25 | ごろ寝漢方

 漢方を扱う薬局などに行くと、漢方のやせ薬として宣伝されたりするのがこの防風通聖散(ぼうふうつうしょうさん)。患者さんや看護師さんから時に処方してくれと言われる。その時は、「言っとくけど、これを飲んだからと言ってやせないよ。」と伝える。脂肪細胞などでの代謝が活発になり、基礎代謝が上がると言われてはいるが、決してやせ薬ではない。痩せようと思ったら、食事と運動をコントロールしなければ結局ダメ。

 イメージとしたら、いろいろなものをため込んでしまって調子を崩した人に対して、たまったものを出させるというところ。発汗や利尿で水分を出し、下剤として働き便を排出することを目指している。メタボ体形の太鼓腹で便秘気味、高血圧やむくみを伴ったりという方に処方する。のぼせや頭痛、耳鳴り、肩こりなどを認めることもある。

 

保険適応病名
腹部に皮下脂肪が多く、便秘がちなものの次の諸症
:高血圧の随伴症状(どうき、肩こり、のぼせ)、肥満症、むくみ、便秘。

 

《処方語呂合わせ》防風(ぼうふう)黄芩(おうごん)甘草(かんぞう)連翹(れんぎょう)生姜(しょうきょう)石膏(せっこう)桔梗(ききょう)白朮(びゃくじゅつ)麻黄(まおう)山梔子(山梔子)荊芥(けいがい)芍薬(しゃくやく)薄荷(はっか)当帰(とうき)川芎(せんきゅう)滑石(かっせき)芒硝(ぼうしょう)となんと18種類もの生薬から成っている。

◎ 防風散 王冠大王 暁鐘 説教百述 迷う参詣者 初当選 渇望

防風散(防風)王(黄芩)冠(甘草)を載せた大王(大黄)が明け方の鐘、暁(連翹)鐘(生姜)とともに長々と説教を百述(白朮)している。何を言っているかよくわからず迷う(麻黄)参(山梔子)詣(荊芥)者(芍薬)は初(薄荷)当(当帰)選(川芎)を渇(滑石)望(芒硝)しているだけなのに。

 


コロナに効く漢方なんてありません

2020-04-23 | ごろ寝漢方

同僚から

コロナに効く漢方ってないですかと問われたので

そんなものはないと答えた

 

そもそも病気の原因を細かく探る

なんてことをしない時代に築かれた治療体系

どのような体質の人がどのような症状を訴えるかによって

処方を決定している

 

コロナ感染症に効く漢方

というような漢方薬があるわけではない

 

ただその症状に応じて処方を出すということはできるので

コロナに感染したときの症状に応じて

処方を選択することはできる

しかしやはり現代医療で対応してもらったほうが良い

漢方薬はサポート役として利用すればよい

 

一方で

風邪にかかりにくくなるといわれる漢方薬ならある

もともとコロナウイルスも風邪を引き起こす原因ウイルスの一つだから

ひょっとしたら多少は罹りにくくなるかもしれない

もちろん証明はできない

 

体に元気を与えてくれるのは参耆剤や建中湯類といわれるもの

我が家ではほぼ毎日

その日の調子に合わせて漢方薬を飲んでいるが

そのような元気をつけてくれる漢方薬をよく飲んでいる

そのおかげかどうかわからないが

ほとんど風邪はひかない

もちろんコロナを撃退できるかどうかはわからない

 

また同僚の転勤に伴い

始終熱を出す入院患者さんを引き受けている

その方には気休めに補中益気湯を1袋/日だけ出しておいた

するとだんだん熱を出さなくなって

最近ではめったに発熱はない

これも漢方薬のおかげとは証明できない


参耆剤

2020-04-21 | ごろ寝漢方

 参耆(じんぎ)剤は、人参(にんじん)と黄耆(おうぎ)を生薬として含んでいる漢方処方の総称です。胃腸機能が低下して、心身ともに衰え、元気がなく疲れている人に、足りないものを補って、生命エネルギーを少しでも復活させることを目指したものです。

 人参は胃腸の働きを立て直し、滋養強壮作用があり、免疫力を賦活するとされています。黄耆は弱った体を回復させ、体内の水のバランスを整えむくみや発汗異常を解消するといわれます。

 参耆剤の代表選手は、補中益気湯(ほちゅうえっきとう)、十全大補湯(じゅうぜんだいほとう)、人参養栄湯(にんじんようえいとう)です。いずれも人参と黄耆を含め、10種類以上の生薬が含まれています。元気がないなぁとか疲れているなぁという方は、少し長く服用しているとよいことがあるかもしれません。

 


個人

2020-04-20 | ごろ寝漢方

個人を英語では individual

英単語は接頭語、接尾語、語幹などをちょくちょく見るのだが

漢方に興味を持ってから

この単語はなかなか味わい深いと勝手に思っている

 

in は言葉の意味を否定する接頭語

英語を習うとこれはみんな教えてもらう

とくに私の世代では同じみの’007シリーズの英語タイトル

mission impossible (不可能な作戦?)

のimも否定だからimpossibleは可能ではない⇒不可能などと習った

 

divideは分割する

それでindividualはもう分割できないということで個人

 

西洋医学はこの分割できない存在を

どこまでも分割 分析して原因を突き止めようとする

それをもとに治療方法を模索していくわけだ

医学に限らず分析によって科学は進歩してきた

 

一方漢方の世界は

個人はどこまでもindividual

分けようなどとせず一人の人間全体を見て不調の対処法を考えてきた

そして全体で調子よくする生薬の組み合わせを探り

こんな時にはこの処方がよさそうだというのを年月をかけて積み上げてきた

 

なんだかindividualの言葉を見るとそれぞれの医学体系の特徴を

感じることができると思いませんか

 

物事を見るには多面的に見たほうが良い場合が多い

科学の目 東洋の知恵を包含した目

その両方で見たほうがなんだかいいことありそうだし

私はそのようにできたらいいなぁと思っている


呉茱萸湯 (ごろ寝漢方㉚)

2020-04-18 | ごろ寝漢方

 体はそれほど強くなく、冷え傾向のある人で頭痛持ちという人に出すのは呉茱萸湯。疲れやすく、食欲が低下傾向で腹部膨満やめまい感を伴うこともある。保険適応ではないがしゃっくりに対する第一選択薬でもあったりする。ただ苦くて飲めないという人には芍薬甘草湯と一緒に出したりするが、それでも飲めないのはその人に合わないのだろうと思う。良薬は口に苦しなどとも言われるが、漢方薬の場合どうしても服用できないような処方は、合わないし効かないような印象がある。

保険適応病名
手足の冷えやすい中等度以下の体力のものの次の諸症
 :習慣性偏頭痛、習慣性頭痛、嘔吐、脚気、衝心。

 ここに衝心などという言葉が出てくるのでびっくりする。おそらく脚気衝心のことで、脚気が重症化して心臓の機能が弱り、呼吸が困難になることを指していると思われます。日清戦争や日露戦争のころは、戦闘ではなく戦場で脚気によってなくなる兵士が多かったという。脚気と聞いて頭に浮かぶのは、森鴎外と田山花袋。鴎外は軍医として従軍していたが、脚気の原因を見誤ってしまったことで、田山花袋は一人の兵士が脚気ゆえに命を落としていく様を描いた「一兵卒」という小説で私の頭に残っている。

 

《処方語呂合わせ》呉茱萸(ごしゅゆ)大棗(たいそう)人参(にんじん)生姜(しょうきょう)

★ 御酒 大人気

御酒(呉茱萸)がおいしくて大(大棗)人(人参)気(生姜)だ。

 

 来年の初詣で、無事お神酒いただけることを願いつつ。


桂枝加芍薬湯 (ごろ寝漢方㉙)

2020-04-17 | ごろ寝漢方

 それほど元気はなく、緊張したらお腹が痛くなるとか、ガスがたまってお腹が張るように感じるという訴えの方に、桂枝加芍薬湯を処方する。西洋医学的には過敏性腸症候群という診断のつくタイプの人だ。芍薬が過敏な腸の動きを整えてくれるのだろうと思っている。含まれる生薬の種類は、不思議なことに桂枝湯とまったく同じ。違うのは処方に含まれる芍薬の一日量が桂枝湯4gに対して桂枝加芍薬湯6gという芍薬の量だけが違う。この違いだけで対象とする患者イメージが全く異なるというのは、いかにも漢方薬の不思議なところです。急にお腹が痛くなったり下痢をしたりするから遠出ができない、という方も試してみるといいことあるかも。

 保険適応病名は、腹部膨満感のある次の諸症:しぶり腹、腹痛

 

これは語呂合わせも何も、桂枝湯の生薬構成を覚えて、その芍薬の量を増やしたものと覚えてください。

桂枝、芍薬、大棗、甘草、生姜


人参

2020-04-16 | ごろ寝漢方

生薬で人参といえば

高麗ニンジンやオタネにんじん

元気をつけるイメージの生薬です

 

人参と黄耆が組み合わさると人耆(じんぎ)剤と呼ばれ

弱った人をさらに元気づける処方を示すことになります

 

人参や黄耆を含む処方を普段から服用していると

かぜをひきにくくなったと言われることもしばしば

 

いくつものサプリに高いお金を使うより

漢方に親しんだ方が安上がりに

元気になれると思います

 

だけど人は自分が信じたいように信じる

信じる者は救われるという人もいるようですから

まあ好きなものを信じてください

としか言いようはありませんね

 

日本の伝統医学 漢方で使用する処方は

基本的に危険性はかなり低いとされています

生薬自体がずいぶん安全なものが多いうえに

一日分の生薬使用量が

中国医学で提示される量の三分の一から十分の一

と言われるほど量が少ない

 

かなり安全でもしよいことがあるなら

試してみた方がよいと思いますがね

 

 


六君子湯 (ごろ寝漢方㉘)

2020-04-15 | ごろ寝漢方

 食欲がなくて疲れている、という人に六君子湯(りっくんしとう)を処方します。漢方の胃薬といってもよいでしょう。長く飲んでいると、食欲が少しずつ出てきて、元気になることがあります。気分が前向きになったり、体が丈夫になったりということもあります。人参は体を元気にしてくれる生薬の代表選手で、六君子湯にも含まれています。また食欲に関係する物質が含まれていることも解明されています。どうも食欲がないなぁというとき、試してみてもよいと思います。

 

保険適応病名は次の通りです。

胃腸の弱いもので、食欲がなく、みぞおちがつかえ、疲れやすく、貧血性
で手足が冷えやすいものの次の諸症:胃炎、胃アトニー、胃下垂、消化不良、食欲不振、胃痛、嘔吐。

 

《処方語呂合わせ》人参(にんじん)蒼朮(そうじゅつ)大棗(たいそう)陳皮(ちんぴ)半夏(はんげ)茯苓(ぶくりょう)生姜(しょうきょう)甘草(かんぞう)

◎ 六君子の仁術・大悲に反復共感

六人の君子(六君子湯)がおられ、それぞれが仁(人参)にあつく、術(蒼朮)が優れ、菩薩のような大(大棗)悲(陳皮)をお持ちだ。私たちは繰り返し、反(半夏)復(茯苓)してそのありように共(生姜)感(甘草)する。

 

 四君子湯+陳皮、半夏 としたほうがわかりやすいかもしれません。

 私は、四君子湯は「君子の仁(人参)術(蒼朮)に感(甘草)服(茯苓)して大(大棗)笑(生姜)」と覚えています。そのうえでそれに陳皮と半夏という消化機能を高めるような生薬が追加されている、というほうが覚えやすければこちらでどうぞ。


感染対策と生活への対応

2020-04-15 | ごろ寝漢方

まだCOVID19の感染症例は増えると思う

それでも今のところ死者数がかなり低いレベルで抑えられている

 

政府の初動が遅かったのは明らかだが

この死亡率の低さは

感染対策の中の何かが効いていると見たほうがよさそうだ

 

感染対策会議が招集されたのは

3月の中旬だったと思うのだが

そこからの対策の中でここが効いている

というのがわかれば世界共通の戦略になりうる

 

挙動のわからない面が多いCOVID19に対する正解を

直ちに見つけることは誰にもできないだろうが

対策会議の面々の英知に期待したい

そして日々決断を繰り返していただくしかない

感染対策に対して政府ができるのは

その決断の実行である

 

そしてその決断によって生じる

国民の苦悩 困窮をいかに救うかにこそ

政治家が頭を使わなければならない

 

また国民は

今自分ができることを

確実に実行することが求められている

それぞれの立場 それぞれの仕事の中で


小青竜湯 (ごろ寝漢方㉗)

2020-04-08 | ごろ寝漢方

 アレルギー性鼻炎の方や、風邪の引き始めでさらさら鼻水が出るというような方には、小青竜湯(しょうせいりゅうとう)をよく処方します。少し冷えがあって、水っぽい(水滞)人がメインターゲットというイメージでしょうか。アレルギー性鼻炎の治療ガイドラインに挙げられている薬剤でもあります。麻黄が入っているので眠くならない鼻炎の薬といえますが、麻黄が合わない方には別の処方を選ぶことになります。抗アレルギー薬も眠くならないタイプが出ていますので、切れがいいのは西洋薬である場合が多いですが、小青竜湯だけでもスパッと効くこともあります。また季節が近づいたころに飲み始めておけば、抗アレルギー薬の使用量が減る場合が多いようです。

  保険適応病名:
 1)下記疾患における水様の痰、水様鼻汁、鼻閉、くしゃみ、喘鳴、咳嗽、流涙。
気管支喘息、鼻炎、アレルギー性鼻炎、アレルギー性結膜炎、感冒。
 2)気管支炎。

 

《処方語呂合わせ》五味子(ごみし)細辛(さいしん)半夏(はんげ)甘草(かんぞう)乾姜(かんきょう)麻黄(まおう)桂皮(けいひ)芍薬(しゃくやく)

◎小生、ごみを再審査。反感かっても環境守る契約だ

小生(小青竜湯)は、一度チェックしたごみ(五味子)をもう一度再審(細辛)査します。めんどうくさいと反(半夏)感(甘草)を買いますが、私の仕事では環境(乾姜)を守る(麻黄)というのが契(桂皮)約(芍薬)になっているのです。