Dr. 鼻メガネの 「健康で行こう!」

ダンディー爺さんを目指して 日々を生き抜く
ダンジーブログ

寒い

2011-01-30 | 想い・雑感
寒い日が続く
こうなると
僅かな薄雲の隙間からこぼれた
弱弱しい陽光にも
大いなるぬくもりを感じる

四方八方の宇宙空間に
その莫大なエネルギーを放射する太陽から見れば
地球にそそぐエネルギーなど
とるに足らぬものだろうが

そのまたごく一部のおこぼれが
実にありがたく感じる

生かされているなぁ
なんてことを感じたりもする

大 往生

2011-01-26 | 想い・雑感
往生に大をつけて大往生になると
何を意味するのだろう

長寿でなくなった場合をなんとなく想像するのだが
十分長生きをして亡くなった人の子供に 大往生でしたね などというのはあまり慰めにならないだろうし
長生きしたからと言って 人というのは もういい と思えるかどうかはわからない


連れ合いを癌で亡くした直後に
自身の癌が見つかった80代男性
食事が入らないからと早期の転院をということで紹介入院となった
ところが
毎日のように
もういいから帰るという具合
高齢の上に 妻を亡くしたばかり
もう長生きしなくてもよいと考え
治療を受け入れてくれないのではないかと危惧した

ところが
治療方針の提案をした席で
「まだ死にたくない」
とうつむきながらつぶやいた

生への希望を失ってしまっているのではないかと勝手に思ったりして
失礼なことでした

長寿で亡くなった人に対して 大往生でした などと勝手に決めつけるのと同様にね

日直

2011-01-22 | 想い・雑感
年が明けて
随分寒い日が続くし
天候の荒れた日も多いので
ツーリングに出ることもなく過ぎている

今日などは寒いながらも
お天道様が顔を出しているのだが
それを拝めない日直

やれやれ

新年からまだ200Kmも乗っていないような気がする

潜行して広がる

2011-01-22 | 想い・雑感
紹介医から
幽門狭窄(胃の出口側が狭くなっている)の患者さん(Kさん)の紹介を受けた
内視鏡下に8ヶ所生検したが
いずれもGroup1(正常細胞)であったとのこと

内科医にさらに
6ヶ所から生検してもらったが
やはりGroup1しか出なかった

確かに
内視鏡では確かに粘膜面(表面)は正常粘膜で覆われているように見えるが
胃透視やCTの所見を総合すると
やはり癌としか考えられない

その旨を説明し開腹したところ
やはり進行癌 それも末期に近い
いわゆるスキルス胃癌


胃癌というのは胃の粘膜から発生してくるがんであるが
その粘膜には
固有胃粘膜と
腸上皮化生粘膜とがあり
前者から発生してくるものは
未分化型とされている
その中から粘膜の下を這うように広がるスキルス型の胃癌が出てくる

内視鏡での生検は胃の内表面をつまんでくるので
このタイプのがんの場合なかなか悪性の診断がつかない場合がある
また内視鏡所見では早期癌のように見えることもあるし潰瘍と診断されることもある
見つかりにくいが診断が着いたときには恐ろしく進行していることがある怖い癌である

Kさんの場合も
2~3年前に胃潰瘍の診断を受けている
すこし治療を受けたが定期的には受診しなかったとのこと
今回ですら生検でがんが出なかったのだから数年前に出なかったのは致し方ないが
潰瘍と言われ安心してはいけない
ある程度は定期的に検査を受け
確かに悪性所見がないことを確認するまでは

******

そういえばスキルスから腹膜播種を起こしており
17~8年前に亡くなったアナウンサーの逸見さんの場合も
当初早期胃癌といわれたとの報道を聞いたことがある
しかし実際は拡がってしまった末期の状態だったと

司会者として活躍する素敵な笑顔と
闘病に向かう際の会見報道
いまでも思い出します

和田勉さん

2011-01-19 | 想い・雑感
和田勉さんの風貌を知ったのは
物まね番組でまねをされていたのを見たときだった
異才は異彩を放つのかと思ったのを覚えている

その勉さんが
食道がんと診断された後
治療を拒否して3年ほどで亡くなったと報じられた

無治療で3年となると
十分根治可能な進行度で見つかったのだろうなと思いつつ
朝日新聞の朝刊を見ると

「…食道上皮がんで死去…」

よくわからない

扁平「上皮がん」なのか
粘膜「上皮」にとどまっていたがんで見つかったけど進行して亡くなったといいたいのか

病名を伏せるなら伏せる
出すなら正確に記す

記者はそれくらいやってほしいですし
デスクもちゃんとチェックしてほしいですね

同病で戦っている人もいるのですから




合掌

とも白髪

2011-01-18 | 想い・雑感
80代後半ともなると
半年の間に一気に老け込む人をよく見かけるのだが
数年前に噴門側胃切除をしたその方は
とてもお元気

これまたお元気な奥様と娘さんを引き連れて
半年に一度外来に来られる

「少し横着してあまり歩かないでいると足腰が弱りましてなぁ
これはいかんとまた歩くようにしております」
と元気に話される

診察台にも難なく上る

とても肝臓癌の治療まで受けているとは信じがたい

いつもにこやかな表情からして
泰然と生きるすべを
体得されているのでしょうね

「ご夫婦そろってお元気というのがすばらしいですね」
と申し上げると

「助かります」と娘さん

センター試験

2011-01-16 | 想い・雑感
私は共通一次試験もまったく知らない世代なので
センター試験の位置づけなどもまったく知らない

新聞でその試験問題などを見ると
受験勉強が遠い過去になってしまった私では解けないかもしれないが
難関大学と呼ばれるところを目指す受験生の間では
差がつかない程度の問題であるように感じていたので
その必要性もよくわからない

だから慶応大学が来年のセンター試験から撤退のニュースを見て
そうだろうね
と思ったしだい

ただ
慶大の弁
「優秀な学生の獲得を目指し、独自の特色ある入試を導入する」
を聞くと
ほほう お手並み拝見
と意地悪な見方になってしまう

センター試験から抜けて
独自の試験をしたからといって
それほど違いが出せますかねぇ?

センター試験がなければ
独自の試験問題を作れない大学は
淘汰されるかもしれませんがね

2011-01-16 | 想い・雑感
アメリカで銃にまつわる事件が起きると
銃がかなり自由に所持できるからこんなことが起きる
と私などは考えるのだが

銃容認派の多くは
もっと自由に皆が銃を持っていれば
一方的にやられることはなかったのに
と考えるようで

「全ての人が銃を持ち歩けば、誰も犠牲者にならずにすむ」

と堅く信じているようだ

でも銃を持っていれば新たな被害者を生む可能性も大きくなる
実際今回のギフォーズ議員が重症になっている事件でも
犯人から銃を取り上げた人が危うく犯人の間違えられて射殺されかけたという

また戦場では
ほぼすべての人が武器を持っているが
だからといって誰も被害者にならずにすむわけではないし
見方の誤爆 誤射により命を落とす人はかなり多いと聞く

だが銃容認派を否定しきれるほどの理論を
私は持っていない

核も含め武装に待つわる考え方は
人類が続く限り解決し得ない問題なのでしょうか
武器がなくなれば力のあるものがやりたい放題
となる可能性がある限り
弱者を守る武器は無くせないかも知れませんから

飲み会は早めにきりあげよう

2011-01-08 | 想い・雑感
一旦飲み会に参加すれば
率先して2次会 3次会 4次会・・・
とはしごをしていたのも遠い昔となり
最近では1次会で失礼することがほとんどになった

公共の交通機関が動いているうちに帰るので
少しは体を動かすことにもなる
帰宅すればぬる目のお風呂に入って就寝

それでも飲みすぎたときなどは
翌朝目覚めたとき
体内にアルコールが残っているような感じがある

アルコールの代謝に時間がかかることは以前から指摘されているが
飲酒後の睡眠はアルコール代謝をさらに遅らせることが報告された
仮眠を取って車を運転 などということは禁忌ということになる

また深夜まで飲酒して
帰るなりバタンキュー
というパターンも
間違いなく翌朝アルコールが残っていることになる

飲酒は早めに切り上げ
しばらく体を休ませてから
眠りにつく
というのが良いようです

一次会だけでも
しばし飲みすぎる私が言うのもなんですけどね

捕り物

2011-01-07 | 想い・雑感
病院というのはなかなかセキュリティーの確立が難しい
特に救急外来をあけている病院にとって
院内への通路すべてをロックすることは不可能

勤務する病院でも
さまざまな取り組みをしていながらも
院外の人間が風呂を使っているのが見つかったり
医師の私物が盗まれたりと
なかなか安心ならない

正月草々
看護師が窃盗犯を見つけ
エレベーターで降りようとしていたところを引きずり出し
部屋に閉じ込め
御用となった

けが人が出なかったのは
幸いだったが
夜間のセキュリティーアップをさらに向上させる必要がありそうだ

それには
救急外来から病棟へはいけないようにするしかないのだろうが
病棟の1階が救急外来という構造上
なかなか難しいところだなぁ

煩悩の林

2011-01-05 | 想い・雑感
煩悩や欲望が苦の原因であることは真実であろうが
喜びや活力の源となることもまた事実であろう

欲を少なくすることが人生を生きやすくすることもあろうが
煩悩の森や林で遊ぶことも楽しいものであろう

進行癌や再発癌に対して抗がん剤治療を行うことなど無意味である
と主張する方を時に見かける
確かに転移を起こしてしまったような進行癌に対する抗がん剤治療は
完治はまず望み得ない延命治療でしかない場合がほとんどである

しかしなにもしなければ数ヶ月の命である胃癌の方が
抗がん剤治療によって体調がよくなり
一年以上の命を得る事だって珍しくないのである

10ヶ月程度の延命など意味なし
と考える方は抗がん剤治療を否定してもよいが
調子の良い何ヶ月かを得ることで
いろいろなことができるのではないだろうか

当然治療による副作用がひどければ
諦めるしかないがそれはやってみてからでも遅くはないであろう

わたしならば
苦痛が少ない治療が可能ならば
抗がん剤治療を受けて
少しでも長く
煩悩の林に遊んでいたい

説明のタイミング

2011-01-04 | 想い・雑感
親指を立てて
グッド ばっちり やった 良かった
などを表現するのは
アメリカからやってきた習慣なのだろうが
日本にも馴染んできているような気がする

患者さんの中にも
調子のよさをこれで表現する方もおられるし
親指を立てながら首を少しかしげて
結果が良かったかどうかをたずねる方もおられる

先日胃癌の診断で開腹したがすでに腹膜播種が認められ
バイパス手術のみになったかたがおられる

最近の全身麻酔は切れが良いので
手術室を出る頃にはかなり意識がしっかりしている方が多いのだが
その方は手術台の上ですでに意識がはっきりし
術後の整理をしていた私と目が合った瞬間親指を立ててきた
「大丈夫だった?」

まさか手術室でいきなり結果を問われるとは思っておらず
ついその場ですぐに結果を説明することを避けてしまった

術後少したってゆっくり説明するつもりだったのだが
問われたときに直ちに説明するべきだったのかどうか今もよくわからない

術後数日して
結果と今後の治療方針を説明したさい
当然のことながら随分気を落とされた姿を見ると
やはり術直後に話さなくて良かったような気はするのだが

日日 新たなり

2011-01-01 | 想い・雑感
大晦日
2010年最後の日だなぁ
などとほろ酔い気分で思っているうちに眠りにつき
朝気がつくと
ひょいと年を越している

2011年
今年は…
と新たなる決意をすることは大切だが
一気に目標に到達できるわけではないことがほとんど
一日一日
目標に向けできることをやっていく
その積み重ねこそが大切

毎年それを思うのだが
方向を見失わず積み重ねていくこと
なかなか難しい

元日だけが特別な一日ではなく
日々が新たなる一日であることを
噛みしめながら
今年一年を積み重ねてまいりますか