どの専門分野でもそうであろうが
医学にも多数の専門用語(術語)がある
医師同士が話す場合は
術語が共通言語であり
その用語を使用したほうが
話がスムーズに進む
医師の説明がわかりにくいとの指摘がある
この場合言葉自体の問題もさることながら
人体の構造や働きについての基本的理解の有無
それに病気に関する概略の知識の有無
などが理解度を大きく左右する
だから言葉自体を簡単なものに置き換えればことが済むという問題ではなく
理解度を確認しながら説明をゆっくり進めることが必要
医者の説明がわからない理由にもう一つあると思う
それは医者にもわかっていないことを説明するときである
例えば癌患者の一人に治るか否かを問われたとする
進行度は中期くらいとすれば
統計上は5年生存率70%などと説明することはできたとしても
目の前のあなたの癌が治るか否か明確には答えられないのである
最も知りたいところが実は神のみぞ知るという話になってしまうので
医者は 治る! とも 難しい!とも答えられず
患者にもやもやが残ることとなる
結局医学用語を簡単な言葉に置き換えるなどというのは
医者の説明をわかりやすくするための本質ではないのだと思う