私の日常

毎日の生活で印象に残った出来事を記録しておきたい。

絶対反対

2013-12-08 10:04:47 | 日記
December 8, 2013

「特定秘密保護法」が成立してしまった。国会外の反対運動をみていると、学生時代の安保反対闘争が頭をよぎる、しかしあの頃は学生が中心だった、というよりも学生から発した反対運動が全国的な規模で市民の間に広がっていった。いま若者たちはいったい何を考えているのかと若い人たちへの不信の念が湧くが、考えてみれば今の人口の割合をみると、この反対闘争を支えている人たちに壮年以上の年齢層が多いことも納得できる。私もデモに参加したいという意欲はあるが、年齢的にわが身の無力さも感ぜざるを得ない。人頼みはせずに個人で反対できる道を探っていきたい。

日曜日、新聞の読書欄をゆっくり見た。忙しくなると、私の情報を得る唯一のメディアである新聞を読むのが雑になってしまう。新聞に書いてありましたよ、などと友人に指摘されてうろたえたりする。これではいけない。さて今日の本であるが、「ニュースの本棚」のコーナーで、先日ノーベル文学賞を受賞した「アリス・マンロー」を特集していたのがうれしい。マンローについての紹介文を書いてられる、松家仁之氏の文章が良かった。その一部を引用させていただく。「カナダの田舎町に生まれ、大学へ進学するが経済的に続かず中退、同級生と結婚し、四人の子どもを生み、一人をなくし離婚と再婚を経験しながら、マンローは短編小説をこつこつと書き続けた。普通の人びとのどうすることもできない境遇や、偶発的な出来事によって左右される人生をモチーフに選ぶのは、マンロー自身がそのような日々を送ってきたからではないか。」(朝日新聞、2013年12月8日)

「著者に会いたい」のコーナーに宇沢弘文さんが取り上げられていた。経済学の本はあまり読んでいないが、水俣病や成田闘争の時にいくつか論文を読んだ記憶がある。宇沢氏が、その著書『経済学と人間の心』の主題である「社会的共通資本」という理念で、「市場原理にゆだねてはいけないものがある、大気や水道、教育、報道などがそれで、地域文化を維持するには一つとして欠かせないと説く。」 と紹介されている。「アベノミクス」とか言って、カネ、カネ、カネの市場原理主義の今の日本の腹立たしい世論の中で、10年前に刊行されたという本書を読む価値があるだろう。私も図書館に予約した。

漫画はこれまで一度も読んだことがない。何か読むきっかけが欲しいと思っていた。今回「コミック」欄に紹介されている、大今良時『聲の形』①(講談社)の「耳が聞こえない転校生と俺」という副題に興味を覚えた。②が出たあたりで読んでみよう。さらに、沼野充義『やっぱり世界は文学でできている』(光文社)、これは高価な本なので、図書館に予約した。予約してある本が、年内にどれだけ手元に来るかだが、どうだろうか。

ここで友人のブログを覗いてみた。「横浜こども植物園」を散策された様子が書かれていた。ご自宅から歩いて行かれる場所のようだ。横浜は私の子どものころからのあこがれの街だが、終の棲家の場所には出来なかった。さて友人のブログで紹介されている木々をはじめとする植物の写真の美しいこと、紅葉をこんなに楽しめる場所が近くにあることがうらやましい。こんなにすばらしい植物には出会えないとしても、近辺に紅葉ウォーキングに行ってこよう。

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