私の日常

毎日の生活で印象に残った出来事を記録しておきたい。

ベランダの自然

2016-06-11 10:44:59 | 日記

June 13, 2016

6月11日(土)
友人がベランダでゴーヤを育てられるているのに刺激されて、ゴーヤの苗を1本買ってきた。あまり日当たりのよくないわが家のベランダの中で1等地に苗を植えた鉢を置いてやろうと、この1等地を長く占拠していた李の鉢を動かすと、ベランダの手すりの下隅に小さな蜂の巣を見つけた。小さな蜂が舞っているなとは思っていたが、ここにあったのか。これを除去しなければならないという気持が優先して、マスクや長そでで防備して、植物用の殺虫剤をかけた。こんな小さな巣にこんなにも蜂がいるのかと思うほどたくさんの蜂が出てきて少し怖かった。最後はキッチンにある漂白剤をかけて完全に退治したが、蜂にはかわいそうなことをしたと、後悔の念もある。せっかく安住の地を得たのに、人間の身勝手で一瞬に奪われてしまった。まあここに蜂の巣を作られても困るので仕方のない処置ではあったが、こんなところにも自然があるのだと、広い庭で思い切り遊んでいた子供のころを思い出した。

6月13日(月) 
次回の読書会の本、伊坂幸太郎『チルドレン』『魔王』(講談社文庫)をアマゾンの中古で購入する際に、ついでに角田光代『対岸の彼女』(文春文庫)も購入した。送料はかかるけれども、本の値段は1円だ。角田さんの本はあまりたくさんは読んでいないが、『8日目の蝉』は面白かった。本書は直木賞を受賞した作品で、10年ほど前の発刊時には、かなり話題になった本だと記憶する。30代の、たまたま大学が同じだとわかる2人の立場の違う女性が登場する。こういう時代も過ごしたてきたのだとやや冷めた思いで読み進めたが、作家の眼は鋭い。近づいたと思うと離れていく女性の不可思議な人間関係、さらに進めれば、結局は一人なのだという人間の孤独な存在は分っていても、吸い込まれるように相手を探していくことの繰り返しで続く人間のさがが描かれている。しかし『8日目の蝉』でも感じたことだが、この作家の目はとことん人を追いつめることはしない。そう、人は人を信じて生きていくものだと分らせてくれる。

画像は、妹のメールから「バイカウツギ」。