私の日常

毎日の生活で印象に残った出来事を記録しておきたい。

ヨーロッパの香り

2013-10-21 13:52:37 | 日記
October 23, 2013

10月21日(月)
図書館に本を返して届いている本を取ってこようと出かけたら、今日は休館だった。返却ポストに本を落とし、隣の区役所で、27日の市長選の期日前投票を済ませる。ちょうどお昼近かったので、同じ階にある区役所の食堂で、みそ汁とおしんこ付きの焼き鳥ドンブリ(500円)を、国会中継のテレビを見ながら食べる。たまにはこういったオヤジ的な時の過ごし方も楽しい。帰宅して、アリス・マンローの『林檎の木の下で』を再読した。いくつかの短編が1部と2部に分かれて収められている。一族の歴史が軸となったこの短篇集を読んでいると、何か懐かしい気持ちになる。スコットランドからカナダに移民してきたモンローの3代に渡る物語が、日本人である私の生活とは無縁のようではあるが、そうではない。 私の家族にも歴史があり、日本が江戸から明治、大正、昭和、平成へと移り変わる間には、掘り起こしてみればひとつの物語が出来そうなエピソードにあふれているだろう。私には今何かを追い求めるエネルギーはないが、モンローの本を読んでいて感じる懐かしさは、そういった何代にもわたる人の歩みの中で紡がれていく物語が呼びかけているものなのだろう。

10月22日(火)
朝、友人からプレゼントが届いた。スペイン旅行に出かけられていたとのことだったが、スペインのオリーブオイルとサフラン、前回行かれたラトヴィアの石鹸、どれも貴重なものだ。石鹸は、オレンジとアプリコットの香りが立ち込めているので、しばらく浴室の窓辺に飾って、この香りを楽しみたいと思っている。たぶん肌にはやさしいものだろう。30年以上前に訪れたソ連で購入したイコン像のもう汚くなってしまった画集を差し上げたことへのお礼とのことだが、あんな昔のとっくに忘れ去られていたものに現代のヨーロッパの品々を頂けるなんて、まさに「海老鯛」である。サフランを使ったパエリアを作って近くの友人と会食しよう。

10月23日(水)
昨日の午後からに引き続き、連日、理数点訳の会の勉強会に出かける。今は、David A.Cox『Galois Theory』の一部の点訳を引き受けている。出来るだけ英文のものを点訳したいと思っているが、数学の本なので、数式の決まりをを間違えないようにしないといけない。数学・物理の専門である、この会を主宰されている先生のお知恵を拝借しながらの点訳である。私には、内容はちんぷんかんぷんだが、数字の美しさには魅了される。急に寒くなったので、裏付きのコートを羽織って出かけている。「秋の日はつるべ落とし」、帰りに同じグループの方とお茶を飲んだりしていると、最寄りの駅に着く頃には夕闇の中である。

画像は、いただいたラトヴィアの石鹸、写真からでも、あの独特な香りが漂ってくるようだ。