私の日常

毎日の生活で印象に残った出来事を記録しておきたい。

「アリス・マンロー」

2013-10-17 08:42:47 | 日記
October 17, 2013

今年のノーベル文学賞に、カナダの短編作家アリス・マンローが決まった。文学の世界におけるノーベル賞というものの価値はよく分らないが、ちまたで騒がれている村上春樹ではなかった、いま書棚からアリス・マンローの『林檎の木の下で』(新潮社)を取り出してきて、読み始めた。私の好きな詩人・小説家の小池昌代さんが帯に、<あらゆる「私」を、「いまここ」に運び、やがて彼方へと押しやる力。私たちの血のうちに、深く沈められた感情が、一つ一つ目覚めていく。なんてデリケートで野性的な物語。>と、推薦の言葉を書いている。2007年の発刊当時に買ったものだ。たしか友人に勧められて図書館で借りて読み、りんごの実と花が描かれている表紙の装丁が気にいって、手元に置きたいと思ったと記憶している。内容はあまり覚えていないが、スコットランドからカナダに入植して生きた著者の三代にわたる血族の物語だ。たぶん今の方が心に響くように思う。というのは、2007年から6年ほどしか経っていないのに、あの頃と比べて、ずいぶん自分の気持ちが変化したように思うからだ。これは自分の本なので、他の本と併読しながらゆっくり読もう。読後またこのブログで何か書いてみたい。

午後から美容院に出かけた。実は上に書いたアリス・マンローさんの新聞に紹介されている写真を見て、わが身のだらしない白髪を反省した。まさかこんな髪型にして下さいとは言えないけれども、自分で似たようにカットして、美容師さんには、そのままゆるくパーマをかけてくださいと頼んだ。おしゃれには無縁な人生を過ごしてきたつもりではあるが、映画を見て外国の女優さんの髪形をまねしてみようと思うこともあるからおかしい。大いに笑ってください。

今週は一度も東京へ行く用事がなかったので、少しゆっくりと読書をしたり、料理をしたり、片付けをしたり出来た。しかし以前はちゃっちゃっとできたことに倍以上の時間がかかる。そんなわけで1日が長いようで短い。今日も予定していたことが出来なかった、明日こそはとりかかろうと思っているうちに日々が過ぎていき、いつも宿題を抱えているような気分がして、何か落ち着かない。これが老後の生活というものだろうか。これから夕方まで、たまっている点訳を、クラシック音楽を聞きながら済ませてしまおう。とここまで書いたところで、アマゾンに注文してあった佐藤優『人に強くなる極意』(青春出版社」が届いた。テレビの「半沢直樹」同様、この本もビジネスマンに人気があるようだ。で、私にとっての有用性は疑問だが、「頭を使って〝図太い人”になりどんな相手にもビビらない」という新聞上の本書紹介のキャプションに惹かれた。まずこれを読もう。こんな道草をしているので、肝心のやらなければならないことがすすんでいかない。

画像は、アリス・マンロー『林檎の木の下で』(新潮クレストブックス)の表紙。