HageOyaji通信

進路指導ガイダンスの一環として、高校生が≪生き切る力≫を持った自立型人間へのアドバイス、サジェッション・・・になれば

第256話≪量的緩和政策解除に続き、ゼロ金利政策の解除決定≫

2006年07月15日 | 時事用語
 高校生のみなさん、(^◇^)ノ お~ぃ~ゲンキか!

 みなさん、昨日、日本銀行は、政策委員会・金融政策決定会合を開き、ゼロ金利政策の解除を全員一致で決定しましたね。

 ゼロ金利解除で今後、金利が上がってきますと、預金金利が今までより増えるので、嬉しいですが、逆に住宅ローンなど借金している人は金利もかさむことになってきます。

 各大手銀行は昨日「普通預金金利を週明けから引き上げる」と発表しました。2000年8月以来約6年ぶりのUPとなります。三菱東京UFJ、みずほ、三井住友、りそななどは、現在の年0.001%から0.1%と100倍に、住友信託銀行は年0.2%と200倍に引き上げる。金利が適用されるのは、みずほが19日、他行は18日からです。

 既にみなさんに配信した、HageOyaji通信:第194話≪日本銀行、「量的緩和政策」解除を決定≫を覚えておりますか?この「量的緩和政策」とは、日本のデフレ不況を脱するために採用された「ゼロ金利政策」に続く金融緩和政策です。

では、この二つの金融政策とは、
  ◆ゼロ金利政策・・・・金利をゼロに誘導【通常の金融政策】
  ◆量的緩和政策・・・・日銀の当座預金残高を増額【異例の金融政策】

3月に解除した、この「量的緩和政策」は世界的にも類をみない異例の金融政策でした。

 残ったゼロ金利政策、ついに昨日、日本銀行は2日目の金融政策決定会合を開催し、村上ファンドで有名なった議長の福井俊彦総裁が「ゼロ金利政策」の解除(利上げ)を提案しました。9人いる政策委員(正副総裁3人と審議委員6人)は「景気は持続的な回復過程にある」との判断で一致し、全員一致で解除を決めたのです。
 金融機関同士が融通し合う短期金融市場金利の誘導目標を、これまでの実質0%から0.25%へと引き上げる。日銀の政策金利の復活は2001年3月以来、約5年4カ月ぶりです。

 最近の経済環境は、消費者物価指数が今年5月まで7カ月連続でプラスに浮上し、企業の景況感も底堅く推移するなど、景気や物価の情勢の改善が鮮明になってきています。


 福井俊彦日銀総裁は昨日午後に記者会見し、追加利上げは急がずに当面、低金利を続けて景気を刺激し、日本経済を下支えする方針を表明しました。長期国債を毎月1兆2000億円買い入れる措置も継続し、長期金利の上昇も防ぎ、ゼロ金利解除を受け、預金金利や住宅ローン金利などは上昇するとみられるが、市場はすでに今回のゼロ金利解除を織り込んでおり、株価や為替相場への影響は小さいとみられています。


 さて、「ゼロ金利政策って何?
 1998年、バブル崩壊後最悪の経済状況となる中で、大規模な財政政策がとられました。
金融政策においても緩和が求められることになり、1999年3月、短期金利の指標である無担保コール翌日物金利を市場最低の0.15%に誘導することが決定された。このとき、当時の日銀総裁であった速水氏が「ゼロでも良い」と発言したことからゼロ金利政策と呼ばれるようになったのです。それで、金融システムの不安や、長期金利の上昇によるデフレスパイラル(景気後退と物価下落の悪循環)を防ぐことが狙いで実施されたのです。
 日本銀行では、デフレ下とはいえ金利をほぼゼロにしてしまうのは経済における金利機能の低下をもたらし、流動性の罠をも招きかねないという考えがありました。
 このため、ゼロ金利政策はあくまで一時的で緊急の措置であり、すぐにでも解除したい構えであったのが今日まで延びていたのです。
 つまり、金融市場の一時的混乱で、優良な銀行や企業までもが資金が借りられないことによって倒産してしまう事態も予想されたので、そのような事態を避けるため行った非常手段なのです。
 ですから、2000年になり経済が回復してきた時点でゼロ金利政策を解除しました。しかし、その後、米国の同時テロによる米国経済の悪化によって日本の景気も悪化し、2001年3月に、日銀はゼロ金利政策を再開し、今日まで続いていたのです。

 今日の時事用語は難しかったかな・・・・・・
 しかし、日本の金融緩和政策の代表的なこの「量的緩和政策解除」に続き、「ゼロ金利政策解除」を覚えておいてくださいね。AO入試の面接で聞かれるかも・・・・

               
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