グローバルネイチャークラブのガイド日記

グローバルネイチャークラブ(旧グローバルスポーツクラブ)のガイド仲間が観察した伊豆大島の自然の情報を中心にお届けします。

火口と私

2018年02月18日 | ツアー
昨日の天気予報の強風予測を見て、昨日の火口・裏砂漠1日ツアーを今日に変更しました。

今日の、朝8時半の三原山。

青空ではないけれど、昨日のヨロメクような風は、おさまっていました☺️

昨日はレンタカーで島を回られたというお客様と、いつものごとくのんびり観察しながら歩き、10時30分ごろに火口一周コースに到達しました。

海には雨が降っているようでしたが、南の島々はクッキリ綺麗に見えていました!


対岸の大室山も、明るいピンク色でした☺️

戻って調べたら、今日の12時から山焼きだったみたいなので、まだピンク色の大室山を見られたのはラッキーだったのかも☺️(山焼きの後は黒くなる)

火口を一周している間ずっと、伊豆半島や伊豆諸島の美しい姿に、見とれながら歩きました。


爽快〜!


足元の「顔」も笑っていたし…


カラスものんびり、気分良さそうでした〜☺️

(黒くてわかりにくい(^^;;)

それに今日は、噴気もなかなか気前よく出ていました。

火口底の縁からモクモク…


白い雪に重なるようにモクモク…


後半は(も?)、ゆっくり植物観察をして歩きました。

明日葉の小さな葉が、あちらこちらから芽生えていました。

まだ葉を広げる前の、こんな芽生えも見つけました。

と〜っても、可愛かったです☺️

お客様が見つけてくれた「溶岩のようなハチジョウイタドリの根」も面白かったです。

ゴツゴツ感がかなり、周りの溶岩と似ていました〜。

裏砂漠で20分ぐらい休憩。

この頃には青空が出て、ますます爽快に!

ところで、溶岩地帯にお客様が見つけた「キリストの顔」ですが…

いくら見ても見えてこないので、写真に撮って帰り「キリストの顔」を調べて見比べてみましたが…

まったくわかりませんでした(^◇^;)
ココロガキレイデハナイカラデショウカ?(^◇^;)

さて、ツアーに戻って、今日の樹海です。

途中から光が差し込み、森全体が明るく輝きました!

風の谷のナウシカに登場する「オーム」のような岩は、手前の木が多すぎて、皆うまく写真を取れなかったけれど…


「溶岩を押し広げるポーズ」を披露してもらったりして、楽しく歩きました☺️


ところで、今日のお客様は、私が「写真撮りましょうか?」と声をかけると、必ず同じ場所で「写真、撮りましょうか?」と聞き返してくれました。

お言葉に甘えて写真を撮ってもらい、ツアー開始後初めて、自分が写っている「記念写真」を何枚も手に入れました(笑)

で、今日の最後の写真は「火口と私」です!

(ツアー中に写真撮ってもらって喜んでいるって、どんなガイドなんだか・笑)

今日も楽しくて、幸せな時間でした。

お客様との出会いに心から感謝!…な、1日でした☺️☺️☺️

(かな)




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アシダカ軍曹!

2018年02月17日 | 
と言ってもまだまだ子供(幼体)です。
15日の朝、なにかフユシャクでもいないかとあちこちパトロールをしているときに見つけました。

見つけたときはこんなに縮こまっていて「死んでるのか?」と思いました。


ちょっと突っついてみると。

あ、生きてるー(嬉)

さっそく手乗りに。

ふむ・・・実にカッコイイですなー。

で、家のパソコンでじっくり見てみると脚の一部が青緑色に輝いていることに気が付きました。

わー、こんなの知らなかったです。
大きくなってもそうなのかな?
立派な軍曹に成長してくれることを願って元の場所に戻しました。

がんま
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カヤ刈りをきっかけに

2018年02月16日 | 植物
先日からご報告している、
為朝神社の茅葺屋根修復プロジェクトですが、
ススキ(カヤ)を刈ってるうちに、切り口が赤いものがあることに気がつきました。

ざっとネットで調べてみたところ、
植物が光合成を阻害するようなストレスを感じると、
アントシアニン(ポリフェノールの一種で赤い色素)が活性化するので、茎や葉が赤くなる、
というメカニズムのせい、と書いてあるものと、
いやいやそれだとあんな鮮血のような赤にはならない、あれはカビの一種、
という2種類の説が出てきました。

わからないですが、アントシアニン説が植物一般に言えることとして解説しているのに対し、
ススキに特化して詳しく解説してあるのはカビ説なので、
私の中ではカビ説採用かな~という感じです。

しかしなぜカビに侵されるのか。
いずれにしても、ストレスを感じると菌に侵されやすくなるのは人間も植物も同じはず。
ストレス性なんじゃないかな?と思いました。

というのも、場所によって赤い割合が全然違って、
(今のところ)普通の広い萱場のススキは赤いのが1割もないのに対し、
道路沿いのススキだけが8割くらい赤かったからです。
排気ガス、イヤだよね(*_*;

茅葺職人さんや、カヤ刈り体験した人が、
同じように疑問に感じてコメントしたり質問したりしているサイトも見つけました。
なんかあちこちに仲間がいる気分笑
みんなの疑問を検証すべく、引き続き調査を続けたいと思います!


こんなのも落ちていました。


メジロの巣っぽい!
だれかが言ったのか、どこかで見たのをなんとなく覚えていたからかは忘れてしまいましたが、
とにかくそう思って、これまたネットで調べてみたら
似たものがいっぱい出てきたので、たぶんそうだと思います。
(がんまさん、お墨付きをお願いします笑)

ネットで見たものの多くもそうでしたが、
農業用のビニールのかけらかな?人工物も混じっていました


人工物=ゴミ といつもは思うけど、
メジロにとっては巣の材料になることもけっこうあるんですね。
今ごろ大島の椿や大島桜の蜜を吸って、元気に飛び回っていることでしょう!

カヤ刈りをきっかけにした、色々な発見が楽しい今日この頃です(あい)
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今更ですが、椿って面白いなぁ~!

2018年02月15日 | 植物
先日、(3日(土))都立大島高校農林科の生徒さんによる“椿園ガイド”に行ってきました。
椿祭りに合わせ毎年行われているそうですが、私は初めての参加。
いい歳のおっさんが一人で行って浮くのではないか?
そんな心配をしつつも、どんな話が聞けるのか?楽しみでも有りました。

高校に着くと、新しく整備された駐車場の横にはこんな横断幕。


H28、大島公園の“椿園“”四季折々の花が楽しめる“椿花ガーデン”等と共に
“国際優秀椿園”に認定されているのです。

学校という教育機関が認定を受けたのは初めてなのですね。
世界に誇れる都立大島高校・・・

詳しく知りたい方は(大島町公式HP)こちらから↓
https://www.town.oshima.tokyo.jp/site/tsubaki/icgoe.html

さて、開園時間が刻々と近付き、案内してくれる生徒さん達と先生が集まってきました。
しかし私以外、女性お一人しか姿が見えません。 
「ヤバくない!」と思った矢先! 白いワゴン車(タクシー)が入ってきました。

更に伊豆大島ジオパーク推進委員会事務局のIさんも登場!
結局、総勢10名程に・・・。
いや~、良かったです。ホッ!と胸をなでおろしたのは言うまでも有りません。

お待ちかね、生徒さんの案内が始まりました。


大島高校農林科では、現在、約380種の園芸種を育てているそうです。

ほぼ等間隔に植えられた椿には名前や特徴を記したプレート以外に
黒いプレートが貼られたモノもありました。見ると名前の下にQRコードが・・・。


花の無い時期に来ても高校のHPにリンクしているので
その木に咲く花を、確認して楽しめるとの事でした。
生徒さんたちが、時間を見付けコツコツ作っているそうです。

こちらがそのページ・・・
http://www.osima-h.metro.tokyo.jp/zen/nourin/tsubakien.html

皆さん、早速QRコードにスマホをかざしています。


「花が咲いていれば、直接見て頂いていいですよ~」の声が・・・
確かにそうですね。(笑)

さて、大島に自生している“ヤブ椿”には早咲きも有れば
かなり遅くに花を付ける木も有ります。
満開と言われる時期は無いのですが花期は長いのです。
園芸種も実に様々
すでに根元に沢山の花を落としている種も有れば、まだ蕾だけの木も有ります。


昆虫の居ないこの時期、受粉の手助けを主にするのはメジロやヒヨドリ。


永く花を付け、鳥達に働いてもらう作戦なのですね。

交代で説明を受け持つ生徒さんは
時折アドリブを加えながら、名前の由来や特徴等を丁寧に教えてくれます。


良い香りがする花の前で
「僕、この匂がしてくると卒業式の時期だな~って思うんですよ」の声に
参加していたお姉さま方から「可愛い~!」の声が・・・。

先生は側で見守りながら補足をしつつ、同行している他の生徒さんと共に
花が一番見易い位置に私達を誘導してくれます。


“明石潟”という品種の前では
「ここが昨年、小池都知事がご覧になった一等席ですよぉ~」と先生が手招きします。


小池さんの椅子には座れませんが、立ち位置には行けますね。

やはり花を目の前にして説明を受けると、とても解り易く面白いです。
自分一人で来ていたらきっと
“綺麗だな~”“名前が面白いな~”・・・で終わっているでしょう。

以前、椿に香りはないと思っていましたが
匂椿と呼ばれる種が有り、ヒメサザンカとの交配で作られているとの事や
染色体が3倍体品種で結実しない花や“貝合わせ”の様な遊びが出来る木があり
雄蕊が花びらに変わる種が有る等・・・実に様々、椿の奥深さを感じました。

以前からグローバルのブログでは、椿の花がちょくちょく取り上げられています。
もちろん、ここ椿園の花たちも・・・
そんな訳で、今回は花の紹介は無しにしようと思っていたのですが
折角なので少しだけ画像で紹介致します。説明はプレートで・・・








さて、この大島高校椿園のガイドは
2月17(土)・18(日)にも予定されています。
是非皆さんも、お時間が有れば足を運んでみて下さいね。   By 柳場



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シチトウスミレ咲き始めました。

2018年02月14日 | 植物

過去最速かと思ったら去年は2月1日にUPしていました。
全然です。

でも半月遅い分、たくさん咲いていました。









この冬の寒さは大島も厳しいです。
まだまだかと思っていたのにこんなにたくさんでうれしかったです。
撮影は昨日、場所は昨年と同じところです。
来年は1月UPを目指します!(忘れなかったら・・・笑)

がんま
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残雪&強風ツアー

2018年02月13日 | ツアー
昨日「残雪が凍り、強風が吹き荒れる半日ツアー(笑)」に行って来ました。

歩き始めの雪は、かなり減っていましたが…

坂道には、凍った雪があちらこちらに残っていました。

私の見ている天気予報では、ツアー時間中、風速14mの予報でした。
(三原山の稜線はもっとずっと強くなる)

空の雲が、どんどん流れていきます。

「見て!あの雲!ジプリ(の映画)みたい!」
「動物みたい!」
…というお客様の感想に、なんだか楽しくなる歩き始め(笑)

お客様はレンタルの360度カメラを駆使して、見晴らしの良い場所で、素敵な写真を撮られていました。


これは、お客様から送っていただいた画像です。

「見えてるもの全部が写せるのはこのカメラだけだから」とのこと。
なるほど〜!←欲しくなってる(^◇^;)

ツララも一昨日よりたくさん、できていました!


強風を避けられる避難壕の中は、他のグループも一緒になり大賑わい!

今までで一番、混んでいたかもしれません。

火口展望所で、上に上がらず横に流れる湯気を鑑賞。(はっきり写ってませんが(^_^;)

お客様からは「地球の体温」という素敵な言葉で表現していただきました。☺️

そして帰りは、お客様と協議の結果、強風の中を西側斜面を降りることに決定。

天気予報で南西の風が風速10mを超える値の時は、山の稜線は足元をすくわれるような風が吹きますが、ここは斜面をなめるように上がってくる風なので、稜線ほど危なくはありません。

ただ、砂粒が飛んで来ることもあるし、風の唸る音が大きいので、初めての方はかなり緊張するのではないかと思います。

でも、皆さん頑張りました!


2箇所ほどの雪の難所も抜けて…


無事下山!


「幻の池」に少しだけ水があったおかげで、砂嵐に会わずにすみました☺️


風の当たらない場所まで来てティータイム。

座り心地の良い溶岩のおかげで、快適に過ごせました☺️

最後は、雪道を歩いてツアーを終了しました。


ツアー終了後、椿まつり会場へお送りする道すがら「泉津切り通し」に立ち寄りました。
ここで、お客様が「おおお〜!」と思うポーズを披露してくれました!

発想も、このポーズが取れる運動能力もすごいけれど、笑顔がまたすごい!!☺️
お客様が大学時代にチアガールをされていたと聞き、みんな大いに納得したのでした。

…ということで、今回もオリジナルで楽しいジオツアーでした。

ツアーにご参加いただいた皆様、ありがとうございました!

(かな)
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落葉の枝

2018年02月12日 | 植物
都内に行っていました
近くに大きな公園が有って散歩に出かけます

落葉樹が有って空が明るく見えます
大島は落葉樹も有りますが混成しているのであまり明るい感じはしません
これだけ木が有れば鳥の巣が一つぐらいあっても良いのにと思ってしまいます
鳥の巣はこの後どこへ行っても見つからなかった。カラスも作らないのでしょうか?
もっともカラスは木の巣では無く針金ハンガーなどを使って近代的な?巣を作るのでしょうか?


カラスも鳩もスズメも沢山いる。鳩は餌をねだるそぶりも見える


枝先が絡みつくように生えています。葉がどの様に生えるのでしょうか?
島ではパッチワークのように自分の場所と隣の場所が分けられているように生えていましたがこの枝で葉が生えると隣の葉がかぶって来てしまいそうです


帰島して落葉樹を見つけました。やはり空間が有りますのでこれで葉が生えても隣の邪魔しませんね


島で自然に生えた木。どこからか持って来て樹々の間隔のもなく植えられた木(勿論専門家が植えたのですが)それぞれの木たちがどの様に育っているのかを想像するのも楽しい

次回、新緑のころ新葉を見に行きたいな(しま)
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長靴ツアー続行中!

2018年02月11日 | ツアー
このところ、ご希望の方には長靴をお貸ししてのツアーが続いています。

一昨日は椿を見にいらしたご夫婦と、三原山の麓まで軽くウォーキング。

ちょっと黒い部分が増えてきました☺️

溶岩に上り下りする所はまだ雪が残っていて、気をつけないと転びそうですが…

天気が良いし、寒さも和らいで、椿を見るには良い感じの日でした。

隣同士の根が絡まりあっている椿のそばに…

「夫婦椿」の小さな看板がつきました。

長年の苦労を手を取り合いながら一緒に乗り越えて来た「夫婦」の如し☺️

堂々とした姿が素敵ですが、画面に入りきりません(^_^;)

もちろん、ご夫婦と一緒に撮影しました〜☺️


椿祭りの華やかな雰囲気も楽しいですが、こういう風景も素敵ですよね☺️


そして昨日は、高校同級生の記念日ツアー!(なんの記念日かはナイショ)

一部足が雪に埋まることを想定して希望される方には長靴をお貸しし、いざ出発!

…の前に、山頂ジオパーク展で噴火ビデオ鑑賞☺️

みなさん、大島の噴火を三浦半島から見ていたのだそうです。

お客様からは、歩き始めから「地球生きてるね〜」という嬉しい言葉が聞かれ、やや舞い上がり気味な私でした(笑)

そんなお客様を歓迎するかのように、このところ雪に埋もれていた場所も、溶岩の形がわかるようになりました☺️


が、登山道は…

雪!

そして、立派なツララ!


さらに、雪に埋もれる神社の看板!

日当たりは良いのに全然雪がとけない場所があるのは、なぜなのでしょう?

加えて火口展望所に着く頃には、大島らしい「ビュ〜!」と唸る風も吹いて来ました。
でもまだ余裕で立っていられる程度だったので…

「せっかくだからヘルメット被って記念写真撮りましょうよ」ということになり撮影!

初ヘルメット体験の方もいたようです。
「火口でヘルメット!」が、良い記念になったら嬉しいです☺️

下から暖かい風が出てくる溶岩洞窟の入口(出口?)では…

「地球の匂いがする!」という、素敵な感想が聞かれました!

眼下にはかなり雪が少なくなった「表砂漠」の景色が見えました。

「これなら楽におりられるかも!」と思って歩き始めましたが…

残雪に、ちょっぴり冒険気分?(^◇^;)


全員無事に山を降り、荒涼とした風景の中を歩いている時、お客様から…

「今までどこの国?と思って歩いていたけれど、ここはどこの星?っていう感じ」という感想が聞かれ、またまた嬉しくなりました☺️

その後も「雪の上に砂が被り、さらにその上に雪が被っている景色」の謎解きに挑んだり…


空に現れた雲を見上げて、楽しい時間を過ごしました。

最後も雪道でやや疲れましたたが、爽やかなお天気の中を歩けた素敵な日でした。

ツアーにご参加いただいた皆様、ありがとうございました!

(かな)
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部分バフ変のハシボソガラス

2018年02月10日 | 
今月1日に見つけて撮影できたのは一昨日です。
ちょーっとわかりにくいですが、ご覧ください。



え?どこが?って感じですか?(笑)



ほらー。
風切羽の部分です。
少し色が薄くなってます。


飛んだ時が一番わかりやすいけど、こんなんでした(汗)



・・・まぁ、なんとなく翼の一部分の色が薄いなーってことはお分かり頂けるかと・・・思います。


これなんかは、

太陽が当たって光っているようにしか見えません。
もっとマシな写真が撮れたらまたお知らせしたいです。

がんま
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茅葺屋根プロジェクトの話

2018年02月09日 | 歴史・文化
先月お伝えした、為朝神社の茅葺屋根修復プロジェクト
八幡神社の踊りと為朝神社の屋根葺き替えの話


1月末に第1回ススキ刈り開始しました!
最初に刈ろうとしたところ


ぱっと見はとっても沢山あってよい萱場に見えたのに、
いざ入ってみると、もう帆の先がなくなってから空の棒状になっているものが結構多くあったり、
サルトリイバラが絡みついてるものもけっこうあって、なかなかに大変。
そして密集して生えているので、電動草刈り機がススキに阻まれて、
一往復しただけで右にも左にもいけない!
やってみて初めてわかり、早々に引き揚げました。

神社の仕事だから文明の利器はそぐわないという事か!
仁さんも手刈りのやり方を教えてくれたし、などと勝手に解釈して、
株がコロニーのようにまとまってる小さな場所を手刈りで始めたところ、
とっても快適に楽しくできました。

こんなに集まった!


最初はホクホクでしたが、いざ数えてみると30もないかな…こりゃ大変なことになった!
その後も何回か楽しくやってはいましたが、正直
「あと何回やるんだろうか・・・このスピードで本当に間に合うんだろうか・・・」、
と超不安になっていました。


しかし先日から、前回の実働部隊の中心人物「まーちゃん」が参加してくれることになりました!

まーちゃんの指示に従います。すると(私の挫折した)電動草刈り機を取りだし、
自分が一人で刈るので、あとの4人は束ねていけ、とのこと。
言ってるうちに始まって、
魔法のようにあっという間にきちんと上下揃った束が刃先から繰り出させる様、まさに神技!!
あっという間に刈り終わってしまいました。
為朝さんもこんな風にいざという時頼れる「漢」だったんだろうなぁ、なんて思いました。
そして、経験者が現場で教えてくれて、正解が分かって動くのはやっぱり気持ちも効率も違います。




刈り終わったススキの山!でもこれでも1/3弱だそう。それでも目途が立ってきました。
(踏んでごめんなさい)



ところでこれだけの大仕事、昔はどの家でも茅葺だったのでしょう?!
どうやって維持していたの?!と思っていたところ、
ちょうど昔自分の家が茅葺だった頃を知っている方のお話を聞くことができたのですが、
昔はその集落の男衆20~30人でする仕事だったそうです。
でもほんとにちゃんと作って、中から煙を何年も焚いてメンテナンスすれば2代は持つのだそう。
10年に一度葺くものだとしたら大島中がススキでも足りないんじゃないの?!
と疑問に思っていたので納得!でしたが、だいたいメンテナンスも、
続けるのは言うほど簡単なことではなさそうです。

ふと考えたのですが、ちゃんとメンテナンスしたとして、
もう為朝神社一軒しか残ってない=2代も持つならやる機会がない
=葺く技術は次世代に伝承されない!&農業で使う人がいなくなれば萱場は絶えてしまう
という結論になってしまわないですか?!
先のことはだれにもわからない、と言ってしまえばそれまでだけど…

仁さんの葦船に託している意味を思うと、
むしろ生き物溢れる土に還る屋根でいい、もたないほうがいい!ともいえるかも?!

ま、とにかく短い間に何人も、想いのある方にお会いできたのは嬉しい事でした。
そして残したいという想いの理由も形も様々・・・
これから先は、まさに神のみぞ知る、でしょうか。

だれが責任をもってどうやって続けていくのか?にもいろんな意見があるという事も分かってきました。
元町の男衆が本来仕切る仕事、という地元の方もけっこういます。
でも文化財としてきちんと認定して、町からお金出して業者に委託してやれば、という方もいます。
私は、地区も地域も超えて、価値を感じる人がやればいい、という意見ですが、
友人に助けられてるからこそ言えることで、それでも実際やってみると作業量としては結構あるし、
だいたいお金の面は責任持てません。
とにかく本音でコミュニケーションをとって進めていきたいと思っています。

そしてとにかくも手は動かせる人が動かす!
今のところは私も含め都会からの移住者たちが、
大島に伝わる収穫唄とか残ってないのかな~とか鼻歌唄いながら話したり、
無心になれるだとか、
古来から脈々と人類がやってきたことをやってる!DNAが喜んでる!!
などというロマンを叫んだりしながら、嬉々としてやっております。



(↑やらせ写真なのでカマの持ち方等が危なっかしいのは見ないふりしてください)
みんなありがとう!

夕陽に向かってススキの束が運ばれていく様は圧巻でした。


来週17日は元町の方を中心とした地元の方たちとも合流してやる予定です。
さあどうなっていくのでしょうか?楽しみです。
やってみたい!という方はご一報ください(^▽^)/(あい)
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