フルートおじさんの八ヶ岳日記

美しい雑木林の四季、人々との交流、いびつなフルートの音

林望 謹訳「源氏物語」第6巻読了

2012-09-28 | 濫読

9月も終わろうとしているときに、台風17号と台風18号の二つの台風がやってきている。台風18号が東日本の東側をかすめて通過している。その影響か、今朝は昨日より4度高く、外気温は14度だった。

早朝は曇っていたが、9時頃になると、いい天気になってきた。しかし、風は強い。庭のホトトギスが満開になってきた。

林望謹訳「源氏物語」第6巻を読み終える。第6巻は、若菜の上下になっている。

若菜上は源氏39歳~41歳、40歳の祝いが盛大に行われる。霧壺の女御(明石の姫君、)が若君を出産する。(東宮の長男)

若菜下では、冷泉帝が即位後18年、26歳で突然、位を東宮に譲る。それにより、東宮が天皇となり、霧壺の女御の若君が東宮となった。紫の上が37歳の重き厄年をむかえると、突然胸の変調をきたす。重体となり、とうとう息を引き取るが、源氏は「もののけ」のしわざとして、霊力のある験者を呼び、必死の加持祈祷をすると、紫の上は息を吹き返した。しかし、病弱の身であることに変わりなく、紫の上は、出家の願望を源氏に頼み込む。源氏は、断りきれず、在家のまま入道させる。

一方、源氏の正室三宮に恋心を抱く衛門の督は、源氏が紫の上の病の看病につきっきりになっているすきを狙って、三宮に言い寄る。その後、三宮が懐妊すると、俄かに衛門の督が病臥に伏し、重篤となる。

源氏は、位は準天皇として人臣を極め、孫が東宮になるなど、これ以上もないほどの栄達を図る一方で、最愛の紫の上が病に倒れ、正室が道ならぬ懐妊をするなど、身辺に不幸が出来する。はてさて、今後はどんな展開になっていくのであろうか。

ガマズミが赤く実ってきた。